オオドサ・かもめの珍道中 アブト式鉄道

2008年01月04日

31日の午前中は大井川鐵道井川線(千頭・井川間25.5km)に乗りました。
素晴らしい雪景色でした(笑

1990年、途中にダム湖を建設し、水没する区間が新線に切り替わったの
ですが、勾配がきつい1.5kmの区間がラックレール(歯型レール)式の
一つの方法であるアブト式が採用されました。
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アブト式は1963年まで、峠の釜飯で有名な信越線碓氷峠でも採用されていました。 (あそこは釜飯よりも玄米弁当の方が好きだけど) 25.5kmを約1時間40分かけて走るので、標定速度(平均時速)約15kmで、自転車並です。 黒部峡谷鉄道とほぼ同じ標定速度で、遊園地等の列車を除いて日本一遅い列車です。 その次に遅いのは、京都の嵯峨野観光鉄道(旧山陰線のトロッコ列車)の17km/hのはずです。 井川線は、もともとダム建設の資材運搬目的で建設されたので トンネルも小さく、車両もトロッコ客車並に小さいです。 この日は3両の客車を引いてましたが、混雑する紅葉の時期は8両になるそうです。 ディーゼル機関車は335馬力しかなく、パワーの最も少ない気動車1両程度の 能力ですけれども、軽い客車をゆっくり牽引するから、この程度でいいのでしょう。 スピードメーターは40kmまでしかありませんでしたから。 でも、意外だったのは、アブト区間で追加連結されるアブト式電気機関車は、 56トンもあるのに221kW(295馬力)しかないのです。 さすがに8両連結のときはアブト式電気機関車は重連にするそうですが。 スイスのブリエンツ・ロートホルン鉄道と姉妹鉄道になってますが、(自治体同士も 姉妹都市となっていますが)、あちらは最大で倍以上の急勾配をアブト式SLで運転しています。 登山鉄道で、全区間アブト式なので、8kmを1時間かけて走行しますので、 平均速度は井川線の半分以下です。(下りは下車して走った方が早そうです) 26年前にブリエンツの近くのインターラーケンに泊まったことがありますが、 冬季は休業するので残念ながら乗れませんでした。 代わりにこんな、鉄道マニア以外、日本人が来ないようなとんでもない スイスの辺境(フランス国境を挟むシャモニーの裏側に当たるあたり)に行きました。
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