2013年10月30日
イギリスでは1993年に国鉄を分割民営化しました。 (日本は1987年) 線路や設備、車両などの保有会社へ19の運行会社が使用料を払うフランチャイズ方式で、19社の中には航空会社(レコード会社)のバージン社もあります。 民営化後、たちまち事故が頻発し、大変なことになりました。 立て直すために様々な手を打ちましたが、維持するのに多額の税金を投入していて、その額は年々増大し、現在では年間45億ポンドです。 日本円で約7000億円という巨額で、運賃収入の3倍にもなる額です。 国鉄時代よりも多くの税金を投入しているのでは、何のために民営化したのかわからないという大失敗ではありますが、鉄道の維持に多額の公費が必要だという証拠だと思います。 日本では、三島会社の営業赤字合計で、年間約400億円です。 イギリスの1/10以下です。 今回、JR北海道で大問題となったものの、日本はこれほど少ない赤字で良くやっていると、妙に感心します。(そのかわり、昨日書いたようにすし詰め通勤や立ち見特急だったり、劣悪なサービスですけど) これだけ日本では国の負担が極端に少なくて済んでいるのです。 基本的に大成功しているのです。 ただ、あまりに財布のひもを締め過ぎてJR北海道ではいろいろ問題が生じてしまったのです。 少し財布のひもを緩めるだけで良いのです。イギリスみたいに巨額の税金を投入しなくても、あと少しの経費で安全で快適な鉄道を維持できるはずです。 ドイツでは1994年に国鉄を分割民営化しました。 当然のことですが、あちらでも地方交通は絶対に赤字になると最初からわかっていました。 そこで、どのように分割するかを連邦政府と各州が議論しました。 赤字路線がどんどん切り捨てられたりしないか、自治体の財政負担が大きいのではないかなどを心配し、当初連邦政府が出したいつくかの案は、各州が難色をしめしました。 ようやく各州が納得した案は、長距離特急と地方交通を分離し、地方交通は各州に多額の補助金を出し、州政府が自由に(廃止も含め)運行させるというもの。 しかも、補助金は毎年88億ユーロという巨額。(日本円で約1兆2千億円) イギリスよりも国土が広いので、面積あたりは同じくらいの額ではないかと思います。 こんなに巨額を出しても、事故や故障が増え、乗客の不満も増えたそうです。 ちなみに、巨費を投じるため、鉱油税を増税したそうです。 日本でも、ほんの少し揮発油税を上げて鉄道に投資(助成)したらいいのではないでしょうか? 揮発油税を2%上げても、ガソリン価格は1リッターあたり1円上がるだけです。 それによって年間400億円捻出できます。 JR北海道に300億円、JR四国に100億円助成できます。 4%上げれば、ふるさと銀河線のような路線を廃止しないで済みます。 どんな形にせよ、税金をもっと投入しないと鉄道は荒廃してしまいます。 毎年何千億円も投入しなくていいのです。数百億円程度の追加で良いのです。わずかな税金でぐっと良くなるのです。鉄道を見捨てないでほしいです。 参考 イギリス鉄道におけるフランチャイズ制度の現状と課題 ドイツの地域における公共交通事業の今後のあり方 ドイツの地域公共交通政策における自治体の役割と助成制度に関する研究 和寒駅に到着するキハ40。エアコンがなく夏は暑いし、冬は暖房効きすぎで暑いです。 ボックス席に4人座ると窮屈で辛いです。 金曜の晩などは比布旭川間は超満員でトイレに行くのも難儀します。 エンジンが非力で時間がかかります。 自家用車の方が早くて安くて快適。 どうしてこんなに日本の鉄道は貧弱なの? とても先進国の乗り物ではありません。奴隷船難民船並み?
プロフィール
1959年北海道生まれで新潟の大学を出て、横浜勤務ののち、1986年から道北に住んでいます。最初は旭川で、次に1991年から2008年まで浜頓別町に住み、2年ほど旭川へ戻ったのち、士別経由で現在は和寒に住んでいます。 コンサ観戦に行ったことがあるスタジアムは、ドーム・厚別・室蘭・函館・アウスタ・ホムスタ・鴨池・味スタ・とりスタ・平塚・カシマ・うまスタ・富山・レベスタ・ヤマスタ・キンチョウ・フクアリ・埼スタ・べアスタ・Eスタ・昭和電ド・瑞穂・トヨスタ。(サテライトでは宮の沢・士別天塩川) コンサ以外では長居(セレッソ対ロアッソ)、ユアスタ(ベガルタ対アルビレックス)、ミクスタ(北九州対ザスパ)で観戦したことがあります。
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