ブーイングを受け止める

2015年07月10日

コンサドーレのサポーターは温かいと選手はよく言う。
そしてまた
「でも、悪いときはもっと厳しくしてほしい」
と言う選手もいる。


水曜日の試合後、
ゴール裏から起こった大ブーイングに小野伸二は拍手で応えていた。
さすが世界を知る男だと思った。


チームとして「世界へ」というコンセプトを掲げているのが単なるポーズでないならば、
若手選手が口にする日本代表だ海外だという目標が本気ならば、
ブーイングの意味くらいわかっているはずだ。
むしろ、
ゴール裏からしか聞こえてこなかったのは生ぬるいくらいのもんだろう。
世界のピッチなら四方八方から地鳴りのようにブーイングが聞こえてくるはずだ。


熱くサポートし厳しい視線で見つめる。
チームが本気で世界を目指すのなら我々も世界を知らなければいけない。


内田はドイツに行ってから
がっかりしたため息やブーイングを聞きたくないから頑張った
と話していた。


ブーイングをしたあと、
「あ~、すっきりした」
と思っている人なんかいないんじゃないかなぁ。
じゃあ、しなきゃいいぢゃんと思うけど、しちゃうんじゃないかなぁ。
親が子どもをきつく叱ったあとのモヤモヤした気持ちみたいな?
よく選手を自分の子どもみたいなもんだって言う人、いるじゃない。
「もうっ!何やってんのあんたたち!何回言ったらわかるの!もうお母さん知らないからねっ!」
って言ってから後悔。
言い過ぎたかも、泣いてるかも、お母さんの馬鹿!って思われてるかも、みたいな。
うちには子どもがいないからわかんないけど。


「さっきはごめん、ちょっと言い過ぎた」
「うん、でも、僕も悪かったし」
と言って仲直り。
いや、親子ならそんなこといちいち口に出さない?
そんな感じでいいんじゃないのかなぁ。
ダメか。



欠場していた2試合のあとでも、
「応援ありがとうございました」
とつぶやいていた都倉。
試合に出ていなくてもチームの一員として戦っていた気持ちが伝わってくる。
そして、
勝ち試合のあとでも滅多につぶやくことがないゴメスは、
今回の敗戦後に反省点をつぶやいていた。
いいぞゴメス、そうでなくっちゃ。
次は一緒に笑うぞ。
頑張れ、成長を止めるな。
もう誰にもブーブー言わすな。