プロサッカー選手をスポイルする方法

2006年07月22日

7/12の夜の厚別の、まるで優勝でも決まったかのような
歓喜と興奮が、たかが十日でお通夜のような状況に。
山もあれば谷もある有為変転の世界ではあるが、これは
あまりにも不確実性の時代にもほどがあろうというものだ。

あの十日前の柏戦を直に見たサポであるなら、札幌の選手が
闘争心や向上心に欠けたヘナチョコであるとは思うまい。
技術や粘りも持ち合わせていないド素人とは思うまい。
だが、前節の鳥栖戦、今日の草津戦と、我々の前に見せられた
札幌は、柏戦の時とは別モノとしか思えないナニカに落ちて
しまっている。

あの柏戦を見ていた自分も含めたサポが、こんな体たらくを
どうして予想しただろうか。首位のチームとほぼがっぷりで
ぶつかった末に勝ったチームが。
過密日程、退場者、怪我人病人と、マイナス要素は多々あったが、
あの総力戦を勝ったチームならある程度のネガティブな要素を
織り込んだ戦いが出来るはずだ、と思ったはず。それだけの
自信を選手も得たと思ったはず。

それが、これだもん。

マイナス要素とネガティブ思考とフィジカル低下が、トロイカ体制で
転輪しだすと、歯止めがかからない。もがけばもがくほど泥沼。
これを好機と下克上を狙うサブメンバーもいない。日本人的な
横並び意識が、結局現状を是とする雰囲気を醸し、蔓延する。

勝ってヒーローになるのが、目立ってイヤだとでも言いたげな。
結局そんな意識に染まっていないブラジル人に頼るしかないのか。

前にも申し上げた。
とりわけ札幌には、選手をスポイルする、という横文字を使って
多少糊塗してきたが、この際ハッキリ言ってみよう、
選手をダメにする要因があるのだろうか?
あるのなら、それは何なのか?

気候風土?試合や練習の環境?生活習慣?サポ気質?

札幌は金がないと言いつつちゃんと環境は充実しているのに
甘えている、という声はよく聞くが、それなら環境が悪いチーム
が良い成績になるのか、札幌より環境の良いチームの選手が
ダメになるか、と言えばそうでもあるまい。

サポが甘やかすからダメだ、というのもよく聞くが、それも
他チームのサポの状況との比較ができないので実感としては
わからないが、とりたてて酷いわけでもあるまい。

高温多湿の道外で夏の時期に試合をする不利、しかも長距離移動
する二重苦は確かにあろうが、それなら駒大苫小牧どころか
北海道の高校野球は何百年たっても甲子園の優勝旗を持ってくる
事は出来なかっただろう。


いちおうオイラにはこうじゃないかと考えてる仮の答えが
あるのだが、それはさすがに明日にしよう。今日行けなかったけど
やっぱりオイラもダメージデカイよ。
皆さんはどう考えるか、という投げかけにしとくのもいいか(汗)


ついに今季初欠席に(汗)&もっと悩んでもいいんじゃないかな

2006年07月17日

残念ながら、草津戦の欠席ほぼ9割9分で決定的になって
しまった。今季はドーム&厚別の札幌開催ホ-ム戦には
皆勤だったので、大変残念(汗)
厚別で一汗かいて、運動不足も解消しつつ、チームを叱咤して
勝利を堪能したかったが、これも浮世の義理である(汗)

練習の再開は明日以降になるのかなあ。
各自問題点を省みて、向上してほしい。

最近の勝ち試合は観客としてはたいへん気分良かったんだが、
同時に少し気になるところもあった。中盤を省略してシンプルに
しかけるシーンが多く、そのおかげで得点機は確かに増えた。

だが、それで良いのかなあ、という気もするのだ。

負けが込んでいた時期、どうやったらパスワークで相手を崩せる
のか試行錯誤の末にドツボにはまり、グズグズと手をこまねく
シーンが多かった。DFはパスの出しどころに悩み、うろうろ
後方で回すばかり。MFは萎縮して効果的に動けずにパスをもらえない。
苛立つFWは自分で突破しようと無謀なドリブルで切り込む。
各自が状況に悩み、苦しんだ。

しかし、あの時の苦悩は、いろいろ考えに考えて自分のなすべき
選択肢を探して呻吟していたのだろうと思う。それが結果的に
マイナスに働いてしまったわけだが、選手にとっては非常に過酷な
精進にもなっていたんじゃないかと思う。
オイラとしては、ああいう苦悩を頭と体で一歩一歩解いていく
結果として、瓦礫を研磨して宝石にしていくように、高度な
ポゼッションサッカーにより近づいていってほしいと願った。

だが、最近の勝ち試合は正直、そういう苦悩を「パスして」
比較的楽な手段で得点を(とりわけフッキの個人技に頼って)
得ていたような気がする。
悩む代わりに、前方のスペースに放り込む。そうすればFWが
反応してくれる。わざわざ面倒なパスを回して悩むこともない。
相手が攻めてきたら最終ラインのゴール前で何とかすればいい。
相手のパスを読んでカットとかしないで、GKからリスタートで
いいだろう…。

なんて言ったらいいのかな。
「考え、悩むこと」をやめて、「考えないサッカー」での勝ち方
を知っちゃったとでもいうのかな。
その方が、得点機は増えたし、実際に勝てたし。

でも、それでいいのかな。

結果として、その安易な勝ち方への「罰が当たった」ような気が
してならないのだ、昨夜は。

考えることを億劫がって、功利的により楽な手法に安穏として
しまって、プレイレベルの向上を置き忘れていないだろうか?
今の札幌は。

頭で考えることを肉体的な根性でカバーできない状況下で、
昨夜の鳥栖戦は惨めなほどに、まったく手も足もだせなかった。
相手のフォーメーションに対応するための「考えること」が
できず、キリキリ舞いさせられるだけだった。

考えることをサボった愚かな学生が、応用問題を突きつけられ
て、0点をとった、そんな感じが湧いてきた。

上位だ昇格だとノンキにはしていられないことは重々承知では
あるが、札幌の選手には「考えて」ゲームしてほしい。
考えてパスし、考えて走り、考えて守り、考えて蹴ってほしい。
悩んでも良いじゃないか。苦しくてもそれがきっと肥やしになる。

最低限のことだけ覚えればいい受験テクニックを覚えて合格して
進学先で何もわからなくなって五月病になる受験生よりも、
地道に日々の学習にいそしんで地力をつけ、自分で考える習慣を
身につけ、合格後にも高度な授業やゼミにもついていける。

そんな受験生は今の時代少数派なんだろうが、オイラは
そういうチームにコンサドーレ札幌はなってほしい、と思うのだが
理想的すぎるか?


あと、個人的な鬱屈を晴らすことを言うが、お許しを。
中山を安易に誹謗する言葉がずいぶんと蔓延しているが、
しかも試合を見ずして中山の出場自体に毒づいている
トンチキすらが散見されるが。
見るべき目を持たぬ忘恩の徒どもめ。
オイラはゆるさんぞ。