2007年03月27日
さあ、非難されるか(笑) ことわざには「一事が万事」とか「一をもって十を知る」とか いいまして、ごくわずかなことから本質が露わになる、ということ を突くものがございます。 無論、世の中そればかりではないということもまた真理では ありますが、少々気になった三浦監督の言葉が耳に入りました のでな。 どこか、大宮時代の監督を語っていたブログだったか、掲示板 だったかで、三浦監督が「攻めたら負ける」と言ったとか。 これは伝聞ですから、どういう前後関係かは不明ですが、 …はたして「得点の応酬を基本としたスポーツ」の価値を 否定しかねない言葉ではあります。また、木戸銭を取って 観客にエンタテインメントを提供するプロの試合を見せる 立場としてもどうかと思わずにいられません。 無論、逆説をもって真理を突く手段もありますから、 一概にこの言葉を問題視するのもどうかとは思いますが、 これをマトモにとって「攻めるサッカーを全否定」する オッチョコチョイが札幌サポに頻出するのも忸怩たるものです。 賢明にして、なおかつ臥薪嘗胆の3年を過ごしてきた札幌サポに よもやそのような浅慮な方がおられはしないと思いますが念のため。 古の孫子は「戦わずして勝つ」のが最上の兵法、とはのたまいました が、それは、軽々に行ってはならない国家間の戦争を、回避する努力 むなしく、やむなく戦わなくてはならない仕儀になったときの知恵。 果敢な戦いを求められるプロスポーツとは自ずから土俵が違うことを 確かめるまでもないことです。 もう一つ、先ほどオイラは山形戦のVTRを保存用に(一応) 編集していたのですが、後半開始後、例によってレポータが 両監督のハーフタイムコメントを伝えたのですが。 三浦監督が言ったという言葉にオイラは耳を疑いました。 聞き間違いかと思って、J'sGoalで確認しました。 聞き間違いではありませんでした。 >・残り45分集中して、受け身にならないように、勝ちに行こう。 「残り45分」…!!! 前半で得点して1-0。 そして90分ある試合時間の後半半分。 それが「残り」? オイラは実況アナが「あと残り○○分です」 などと言うと決まって「残りじゃネエよ!まだ○○分もあるんだよ!」 とツッコミを入れずにはいられない人間で、オイラにとって 「残り○○分」は試合も終わりに近づき、形勢も決しつつある 時間のことになる。(そこからドラマが生まれることももちろんあるが) 人それぞれであろうが、オイラにとってこの「残り」は せいぜい10分だ。15分なら「まだ」だ。 しかし、三浦監督は、まだ試合が半分しかたっていない時点で、 後半45分全てを「残り」と言ったらしいのだ。これはプレス向け ではあろうが、本音を韜晦するのが得意らしい監督とはいえ、 この言い方は無意識の本音が出たのではないか、と邪推せずには いられない。 そうか、後半を丸々「残り時間」として扱うのか。 後半で果敢な攻撃をおこなって追加点を取る、という発想ではなく 1-0を追いかける相手の攻撃をいかにしのぐか、という発想か。 45分もの時間を「逃げ切る」ことだけを主眼にゲームを進めるのか。 一事が万事、では無い場合もある。 だがオイラの目が多少「白」くなったのは確かだ。
2007年03月26日
引き分けと勝利は価値点差2の違い、累積する成績には 大いに影響を与える差がある。 だが、その試合内容において、湘南戦と山形戦に何の差異が あったのか。 直接会場で応援したサポとは温度差があるだろうが、 スカパで見ていたオイラにはそれほどの差は感じなかった。 まあ、確かに高く浮かせたボールを処理するDFは前回よりも 安定していたかもしれないが、後半20分の臼井にキリキリ舞い させられたシーンは、前回アジエルたちに翻弄されたシーンの 再生のようだった。 ちなみに、微妙な機微はわからないが、ほぼ同じタイミングで 中山がOUTした直後から札幌の守りは格段に悪くなった。 そういう意味では貢献度が高いのだなあ、と実感。 結果のみ、もしくは新聞報道ではほんのわずかしか触れられていないが、 西谷のPKゲットのファールは、全くファールではない。 もちろんそこは、西谷の果敢な切り込みがあってこその誤審を 呼び込んだという成果とは言えるが、どうみても棚ぼたであるから、 ファール判定を得、正確にPKを決めた西谷は殊勲ではあるが、 1-0の得点差で勝った勝ったと威張れるほどでもない。 徳島戦のようにきちんと攻撃の形の中で得点してこそ、勝利の価値は (観客の立場としても)高まるというものだ。 また、同じく主審絡みでは、山形のカウンター攻撃を、後回しにすべきな 笛で中断させたシーンがあり、山形の選手を激怒させた決定的な場面が あった。これが流されていれば本当に山形が得点できたかは神のみぞ知る だが、明らかに主審の未熟による僥倖だったことは確かだ。 うちもさんざん審判の判定には泣かされてきた過去はあるゆえ、 秘かに溜飲を下げたサポもいるかもしれないが、審判が勝敗に関わる ような展開で試合を左右したというのは後味が良くない。 というわけで、オイラの目にはスコアレスドローでシーンとなった 湘南戦と、今回の山形戦と、見るべきところ、という意味では 残念ながら大して変わらない。すなわち、選手のアビリティや パフォーマンスを堪能したい、というサッカーファンの期待を 満たすものではなかった、ということだ。 毎試合を録画しておいているオイラだが、札幌の選手達の ワクワクさせるプレイをもう一度楽しみたい、と何度も再生する 試合はいくつかある(もちろん去年も二度と見たくないような カス試合も数多くあることは否定しないが)。 しかし、残念ながら今回の試合はそうではなかった、前回の湘南戦 同様に、ということだ。 ただ、昇格のための勝利を得る、という目的においては、 もちろん大きい意味がある。大したもんだと思う。 今季のチーム作りが「面白い試合よりも勝つ試合を」 という至上命令で成り立つ以上、キビシイ言い方だが、 (そして前にも言ったが)「勝てない試合は意味がない」 わけだから、その意味で今回は「意味」を持たせることに 成功したので、よかったよかった。 でもそれって、過酷だな。 もし負けたら、その試合には一切の価値がないことになるのだから。 勝つことが何より優先される、ということは、負けても得る物があった という言い方は一切許されないわけだから。 まあ、開幕戦以後は負けていないのだから、もしかしたらこの後 ずっと負けることがない、という可能性も(蓋然性は低いが) 無いとは限らない。勝つことだけを目的にしたチームが果たして どんな道を進むことになるのか、憎まれ口叩きながらも 不安で心配で堪らないオイラは、現在室蘭行きのやりくりを何とか できないかどうか必死である。
2007年03月23日
前節の試合が、新聞やいくつかのブログなどの言うとおり 「守備は安定感抜群、ブルーノがMVP」 だったのか、それともオイラの印象として残った 「さっぱり信頼の置けないDFラインに中盤や前衛が攻撃に 意識を向けられない」結果の決定力不足なのか。 百花繚乱だか百鬼夜行だかサッパリわからなくなっている。 何か当てになる水先案内が欲しいが、どうも反応が鈍い。 みんな迷っているのだろうか。 それにしても開幕前後、現行の体制に懸念を表明しただけで 狂気のように他人様の人間性まで罵倒した連中は、4節終わって どこに行っちゃったのかネエ(嗤) というわけで、まだ始まったばかり、とも言えるとは思うが、 試合終了後シーンとした中そそくさと階段を上がっていく サポの顔を見てしまっては、「ああこんな試合してたら 客が逃げるばかりだな」と痛感したオイラとしては、そんな 悠長なことも言えまいと思う。 「結果を出すこと」を至上命令とするのが三浦監督のモットーで あるなら、結果を出す=どんな形でも勝つことで、札幌のホーム ゲームを「興行」として成立させることが求められる。 試合内容はつまらなくても勝てばいい、という言い方をブログでも 散見するが、そんな試合は負けたらただの「つまらない」だけが残る。 そんな試合に1万人以上も集まるはずがない。 負けても面白い試合なら、次回に期待できようが、それを 選ばないのであれば、泣こうが喚こうが「勝つ」しかない。 オイラ自身は「武運つたなく敗れたとしても勝敗は兵家の常、 次の試合で勝てばいい、そのための研鑽となるなら敗北もまた貴重」 と思って3年間見てきた。 だが「面白い試合なんかどうでもいい、勝てればいい」という 発想をチームとサポ(の一部だと信じたいオイラ、そういう ベクトルがかかるのはしかたないのでご勘弁)をチョイスしたなら、 勝ち試合以外は無価値、という発想を選んだのなら。 サポをやめるか?そうもいかない。以前言ったとおり、 サッカーのクラブチームを支えるのは「地縁」だ。 北海道の人間である以上、オイラには他に選択肢はない。 ならばどうするか。 勝ち試合にだけ狂喜賞賛し、負け試合には容赦ない口汚い罵声を浴びせる だけのサポになるか? 負け試合にも光る魅力を見せ、このチームの行く末を見守りたいと たまたま試合を見た観客にも思わせるような試合をするチームになる ように願うか?(でも勝てなきゃ、昇格出来なきゃ存続すら危ないんだ ぞ、という冷徹な事実もまた存在する) 山形戦でその決断をするには、まだ早いのか。 個人的には4月いっぱい猶予が欲しいのだが。 最初にオイラ自身言った通り、湘南戦の直後に「逃げた客」を 思えば、チームには時間はないはず。それは同時に、自分の 判断も能うる限り早くしなければならない。 混迷ここに極まれり。訳わからない文章またも陳謝。
プロフィール
FT なんらかのイニシャルではあります。 サッカー知らずのド素人札幌サポ。いつの日か札幌がJ1を制覇し、札幌にカルチャーとしてのサッカーが根付くことを夢見る戯言おやじ。寛容の精神で笑って応援するぞ
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