赤黒のフラッグで白旗は作れない。

2006年05月15日

昨日は自分の振る舞いを反省し、選手をギリギリまで鼓舞する
ための戒めとしようと思っていたんだが…
 

 
なんだ、おい、無条件降伏するのかいな?
 
J's Goalの選手のコメントを見ると、ずいぶん違和感を感じざるを
得ない。文字として清書されたものなので、その点は同情すべきだが、
選手の方から今回の敗戦について、屈辱感や、そこから這い上がろうと
いう向上的な闘志、絶対に借りは返すという「怨念」が伝わってこない。
言わば、勝利への欲望が「言霊」として伝わってはこないのだ。
 
コメントの文面から伝わってくるのは、何をしてもうまくいかない
「無力感」、そして結果を出せない自分が「無価値」である
かのような「諦観」ばかりだ。
 
もちろん、敗北は謙虚に受け止めるべきだ。だが、そこから
何が問題でどうやれば克服できるのかをクールに剔抉すると同時に、
この閉塞を「自分が」打開するのだという気概をホットにかき立て
るべきではないのか。あのような屈辱的な敗北を喫した直後なら
なおさら。
 
虚勢を張って遠吠えするのはキライだが、虚勢を張るくらいの
負けじ魂をアピールするのも時には必要だったと思う。
何せ、彼等を支えようとするサポが挫けようとしているのだから、
 
サポは見たくないのだよ。オイラだけかもしれないが。
力を無くし、うなだれて、降伏を突きつけられて、
それでも義務だから仕方ないとトボトボサポ席に来て挨拶する
姿なんか。
 
「今日は失敗した。みっともなかった。…しかし必ずお返しする!
この屈辱は絶対に忘れない。やられたらやり返す。この脚で!」
 
そう言ってほしいんだがな。
物足りないな。
 


 
うちの旗には白地は無いんだぜ。



白旗を掲げて

2006年05月14日

それは雨が残る朝に出発した準備の一環でしかなかった。
きっと雨が残るに違いない。雨具が足りないオイラは、傘を差して
ゴル裏で立ちっぱなしも迷惑だろう、雨がひどかったら端の方で
応援するしかないから、椅子に敷くモノがあった方が良いな、と
思って、トートバッグに放り込んだのだった。

白いビニールシートを。
 
大谷地駅を出れば、目の醒めるような快晴に気分も上々。
厚着をしてきたせいで少々汗をかきながら競技場に入った。
ハルク・ホーガンのパーカを脱いでレプユニ姿になると、
涼しい風がすっと快感だった。
雨の用意は、すっかり脳裏にはなかった。
 
脚が痺れて、ノドも涸れて、それでも手拍子と歌だけは
続けたが、それも断末魔。ホイッスルが鳴って、悲惨な結果だけが
聖地と呼ばれ、オイラが先日「カムイミンタラ」と秘かに呼んだ、
厚別に残った。
 
ゴル裏に来た選手に、オイラの周辺はみなブーイングで迎えた。
ブーイングに厳しい見方をしばしば書いてきたオイラも、あの
ブーイングを否定することは出来ない。
そしてオイラは、バッグに押し込んであったビニールシートを
手にとって、両手で掲げた。
試合開始の時には、選手の健闘を祈ってタオルマフラーを掲げた
その同じ手に、真っ白いビニールシートを。
 
敗北。降伏。弔旗。死。
その象徴としての白旗として。
 
 
だが、オイラはやがて、恥じるだろう。
安易に降伏旗を掲げて、チームを否定したことに。
未来の勝利を手にするチームを讃える手に、敗北の象徴を持って
同じ選手に突きつけたことを。
 
しかし、同時に決めた。
この「白旗」は毎回持参する。
この旗を突きつけられるような戦いを選手ができないように、
オイラたちサポが支えなくてはならない。その「エッジ」ぎりぎり
であることを思い起こすために。
 
この白旗を、オイラの手が二度と掲げることがないように。


残留の執念、降格の悲哀

2006年05月14日

Forget me notのあつしんさんのエントリに影響されて、
オイラもスカパでヴォルフスブルクvsカイザースラウテルンを
見てしまっていました。ブンデスリーガもそんなに見たことないのに(汗)
 
さすがに修羅場なだけに、選手も観客も何もかもヒートしてましたねえ。
しかし、こちとらとしては赤ユニのスラウテルンの刀折れ矢尽きるまで
追いすがった姿が身につまされるよ(汗)
 
今日の日本vsスコットランドもそうだけど、得点機の確率が最後には
モノを言うのでしょうかなあ。中盤がボールをキープして回せても、
それをゴールに叩き込む最後の詰めは、やはり困難なのですな。
FWで壁を打開する高い能力を備えていれば何とかなるんだろうけれど、
固まられたら厄介。やはり中盤でしっかりパスを繋いで相手の壁を
浸食する必要があるんだろうけれどね。
 
札幌は、そこを今確実なものにしようと苦闘中なのだろうな。
しかし、ここを鍛えたらずっと良くなるだろうな、とも思う。
 
さて、今夜はK-1GPのオランダ大会の生中継があるが…。


間延びした日々が過ぎて

2006年05月13日

今週は更新を何となくする気になれなかった。
試合が結果として残る以外にチームの状態を云々する
材料もないから、出てくるのは愚痴か、素人戦術談義の
まねごとか、さもなきゃ苛立ちを人事にぶつけて
誰やめさせろあれを取れと非現実的なことをぶつける
ばかりで、そういう状態に自分はなりたくなかったんで。
 
そういうわけで、やっと明日が来る。
 
正直、今のトンネルはなかなか簡単には抜け出せそうな
状態ではなさそうに思えるので、今しばらく上昇気流カーブ
に乗るには時間がかかるのでは、と思っているので、安直に
復調を言挙げするのは避ける。もちろん、勝ってほしい気持ちが
ゆるいわけではないから、明日はもとから応援に行く予定済み。
 
天気はなんとか保ってほしいが。
 
厚別の「聖地」ぶりを実はあまり実感としてはもっていない。
直接応援に駆けつけだしたのはここ何年かだからね。札幌に戻って
来た年から低迷の日々だったからね。
 
初めて来たのは、まだ札幌が存在しなかったJ設立まもなくの
ころに、横浜フリューゲルス(ホーム)vs浦和レッズ戦を見に行
った時だったな。親が横浜のスポンサーだった佐藤工業の係累だった
ので、その関係でチケットをもらったんだったと思う。
(このスポンサーが降りたせいでフリューゲルスは消滅の憂き目に
あったわけだから、少々忸怩たるものがあるが)
 
初めて来た厚別は、正直オンボロ感がぬぐえなかったが、よく言えば
敷居が低くてリラックスできた。気軽にゲームを見られるナア、と
思った。そのころは観客もそう多くはなくて、その試合も自家用車で
行ったはずだ。どこに停めたかは記憶がない。大谷地駅から歩いて
行くようになったのは、札幌のサポとして2、3年前からだ。
 
財政難とか言って文化に金を出す余裕はないとばかりに
道も市もこういうものの充実にシブチンだが、オイラは
絶対に他の、それもどうでもいいようなロクでもないところで
一握りの連中がウハウハな部署が温存されていると思っている
ので、あまり高橋知事や上田市長の渋面を信用していない。
空気を運ぶだけの道路とか新幹線とかに出す金があれば、
厚別をどかーんとピカピカなスタジアムにするなんて、
その何十分の一の費用でできると思うのだが、どうか。
 
「運動公園競技場」という固い肩書きは、公的施設の性質上で
やむを得ないのかもしれない。他の競技場も五十歩百歩だろう。
だが、その名称や設備の充実も含めて、もっと何か市民にアピール
できないものだろうかねえ。
 
聖地にふさわしい、北海道ならではの名称は
「カムイミンタラ(神々の庭)」しかありえない、と
個人的には思っているが(笑)
(ところで札幌ドームの愛称「HIROBA」は、今や無かったことに
なっているのかな?(笑))
 
明日はカムイたちが厚別に集い降りてきてほしいと、
心から願う。