浴衣を作りたいけど

2007年07月15日

台風中止になった徳島戦がどこの日程に回されてしまうのやら、
早朝の対談番組で監督のこれからのチームビジョンなどを聞いた
上での考察やら、そして次の対戦である東京Vがフッキの劇的同点弾
で雰囲気MAXなのをどう対抗するかなどなど、いろいろ考えるべき
ことは多いのだが。

とりあえず個人の趣味のことを。

オイラはガキの頃から体格がデカかったため、ずっと長いこと
「服を自分で選んで買う」喜びを全く知らずに過ごしてきた。
今はそうでもないが、昔の洋服は体格の小さい日本人を前提に
S・M・L程度しかなく、LLがあれば御の字だった。
そして大きいサイズの服はハッキリ言ってファッションセンス
などとは全く無縁の、とにかく色もデザインも二の次という
ものだった。着る側も「着られればいい」というギリギリの
状態で、服を買う。
そういう少年・青年期を過ごしてきたオイラは、結果として
「デブにファッションは無用」という世間の偏見を、自分でも
受け入れるしかなかったのである。

数年前にユニクロが展開したとき、一度中に入って嘆息した。
大量に山ほど積んである色とりどりの服は、しかしオイラの体格
で着られるサイズの者は一着も存在していなかったのだ。
(今はどうだか知らないが、結果としてユニクロにはその一度しか
入ったことがない)

大きめサイズの服の専門店は確かにいくつかある。
新道にあるビッグMワンは、オイラの命の綱と言ってもいい。
カタギ用のフォーマルは全てそこで調達している。
カジュアルも世話になっている。

しかし、そういう店があっても、何とも致命的なことに
オイラは「服を買う」喜びを経験したことがなかったので
服を選び、買うことに喜びを感じる事ができない人間になって
いた。合うサイズを買うことだけしかなかった服の購入は、
オイラにとって長年、苦痛なことでしかなく、自分に似合う
色とかデザインとかを考えるという脳の働きじたいが存在
しなかった。

そんな中でオイラには、「札幌サポ」という属性が生まれた。
赤黒の勇者を応援するオイラに、一つの「基準」が生まれた。

赤と黒。
レッド・アンド・ブラック。
ルージュ・エ・ノワール。

実は、赤いものを身につける、という発想それ自体、
ファッションセンス以前のレベルでオイラには全く無かった。
赤は女の子の色、という偏見は物心ついたころからずっと
染みこんでいた。男が赤いものを身につけるのは還暦だけだと
思いこんでいた。

だが、札幌サポになったオイラが、最初は赤黒のタオルマフラーから、
やがてレプリカユニを買って応援するようになると、その赤黒の
「基準」はアイデンティテイに転化していった。
カジュアルで着るものも赤黒が基準になった。公式アパレル
で揃える方がチームへの貢献にもなるだろうが、その一方で
バリエーションも欲しいし、ちょっとみんなとは違った「赤黒」
も着たくなる。こうなると一種の俺ファッションである。
服を着ることに何の意識もなかったオッサンにとっては、とんでもない
パラダイム変換が起こったに等しかった。

上記の店ではミチコ・ロンドンの赤黒ポロシャツを買った。
通販で、ゲッタグリップ(ドクターマーチン)の赤黒スニーカーブーツ
を買った。
先日はiPod用の、フォーカルポイントのインナーイヤーイヤホン
(赤)をわざわざ買ったのは、試合会場に行くまでの地下鉄で
付属のイヤホンでは騒音で聞こえないせい。応援に行くことを前提に
雑貨も買うようになっている。
WWEのTシャツも、赤黒のものを買って、応援に着て行っている。
先日は初めてTNAのTシャツをオーダーした。やはり赤黒。

ひねくれ者で、ファッションに無縁の男だったオイラは、
みんなとそっくり同じものを制服のように着ることには、
どこか違和感・反発がある。
だが、札幌のサポとして「赤黒」という定点を与えられたことで、
そこからいろいろな「着る楽しみ」「身につける楽しみ」を
この歳になって与えられた。
これは正直に言って、オイラの人生豊かにしてもらった、と
本気でコンサドーレ札幌に感謝しているところだ。
(お金はかかるけどね)

というわけで、東京V戦は「浴衣」デイと言うことなのだが
さすがにこれは…というところで悩みつつ続く。


この記事に対するコメント一覧

たぬき

Re:浴衣を作りたいけど

2007-07-15 23:28

初めましてと挨拶しつつ… 浴衣デーは鳥栖戦だったような気がしますです。

FT

Re:浴衣を作りたいけど

2007-07-16 14:20

おっと、その通りでしたね(汗) 最近勘違い多いなあ。反省します。 この分ではいつか、試合日を間違えていそいそと、 とか、試合会場間違えた、とかマジでやらかしそうで 恐いなあ(汗) 男の人で浴衣を作る人はいないのかなあ。

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