2007年07月08日
あえて、と例によって枕詞があるが、それほど奇をてらった つもりはない。極めてまっとうな判断をしているつもりだ。 ここのブログでもカウエ不要論が散見され、契約更改に当たって 切って新しい選手を入れるべきだ、という意見が多い。 だが、どう考えても納得いかない。 まず、忘れて欲しくないのは、カウエはベンチウォーマーでも サテで調整中でも何でもない、ほぼ確実に先発メンバーの一員に なっているということだ。無能な選手を先発に入れているはずは なかろう。交代を念頭に置いているとは言え、カウエはその意味では トップチームの一角をしっかり占めているのだ。 トップに定着できない選手なら馘首の声が出てもおかしくないが 毎試合先発の選手を簡単に不要呼ばわりするのはどうしても 贅沢にしか聞こえない。 その上で、カウエが最近精彩を欠く、というのは確かだろう。 しばしばミスもある。だが、カウエがポジション的に極めて不安定 な使われ方をされている(別の言い方をすれば便利屋的に使われている) ことを忘れてはならない。 開幕後のカウエは芳賀と共にMFの中央をまかされ、それなりに そつなくこなし、だんだんと戦術にも慣れ、それが室蘭での初得点 にもつながっていった。ところがやがて守備的戦術のチームの宿痾で 各選手の警告枚数が増え、カウエはDFやサイドに臨時に回されていく。 ポジションがコロコロ変われば、どうしたって周囲との連携に微妙な差を 生じていくのはやむを得ないだろう。定位置に固定されていれば見なくても 察することのできる位置取りも、なかなか安定できないことは予想がつく。 しかも最近は他チームに研究され、札幌のフォーメーションは ひどく間延びすることが多くなった。カウエの立場からすれば、 ここは守備的に安全策をとるのか、それとも打開を図って前がかり になるのか、周囲を使うのか自分で行けばいいのか、非常に判断に 困るシーンに置かれることがあるような気がする。 芳賀や大塚のように縁の下の力持ち的に汗をかくことに割り切れれば いいのかもしれないが、外人助っ人として求められるのはむしろ果敢な 打開であるという義務感もあるかもしれない。結果を出したい功名心も あるだろう。 カウエがいい仕事をできなくさせているのは、チーム全体が 相手の札幌シフトをまだ克服しきれていない状況も一因だと考える。 それを無視してカウエ一人に責を負わせるのは酷すぎよう。 そも、うちには金がないのだ。 中断期間のないJ2において、今カウエを切って新外国人を入れる といっても、それがフィットするかどうかは全くわからない。 J経験のある外人は高くて手が出まい。(正直、ブルーノに来てもらえた だけで奇跡的で、しかも同じ程度に当てになる選手を呼ぶ余裕はあるまい) しかし、ヴィトーリアから代わりを呼んでも、即戦力にならなければ カウエを切る意味がないだろう。 海のものとも山のものともつかぬ外人が札幌に慣れるのを待つよりは、 カウエをさらに指導してスキルを向上させた方がどう考えても早道で しかもリスクは少ない。 以上、ごくごく当たり前の新味のない話だが、 よっぽどダイヤの原石を見つけることができて、大活躍確実 と言えるような選手を、今のダヴィやカウエと同じレベルのマネーで 呼べるんだ、という選手をゲットできる、という確約がない限り、 現状維持がベターであろう。
すいとこびっち
Re:あえてカウエを擁護する
2007-07-08 23:53
はじめまして、すいとこびっちと申します。 まずは、いいこと言ってくれました。同感です。確かにちょっとしっくりしてない部分もあるけれど、使われ方を考えると辛いですよね。鳥栖2戦目の征也のゴールは、あれは、カウェの前線でDFをひきつける動きから始まったと私は思ってます。ああいう動きがその後もコンサにない。なんでカウェをそんなに悪くい うのかなあと思ってただけに、結構気分が晴れました。ありがとうございます。
フラッ太
Re:あえてカウエを擁護する
2007-07-09 10:54
こんにちは。フラッ太と申します。 カウエについては、僕自身のブログでも書きました。 直球勝負といいながら、カウエに関して言葉を濁したのは「外国人=助っ人」で、日本人よりも能力が高くあってほしいという思いがあったからです。外国人と日本人では後者の方が選択肢が多いわけですし。 カウエは割と簡単にボールを放す印象が僕にはあります。カウエのところでボールを「奪われる」のはそういうところにもあるのかなあ、と勝手に考えている次第です。 さすがに今からカウエに代わる外国人を連れて来るというのは現実的ではないと思います。チームも外国人の補強は考えていないでしょう。 ただ、コンサもかなり研究されてきて、だいぶ弱点や課題が見えてきました。その弱点を潰すことが出来て課題をクリアできる補強ができれば、選手枠を確保するのにおいてカウエを「切る」のはありかなと思います。 三国志の鶏肋ではありませんが、若いし性格もまじめだし試合にも出られているので、「切るのは惜しい」というのが現在の正直な思いです。が、芳賀や塾長と比べるとついつい「う~ん・・・」と悩んでしまうのも事実です。もし、シーズン終了までチームに残っても上積みが見込めない若しくは望めない場合は、その時には「決断」の時だと思います。 長くなりました。失礼します。
FT
Re:あえてカウエを擁護する
2007-07-09 21:57
お二人とも、コメントありがとうございました。 ダヴィとカウエに関してはマスコミに踊らされて どうなんだどうなんだと騒がされた感がありますが、 カウエに関してはどうもフィーリングで何となく 役に立たないからいらない的なコメントが散見されたので 少々立腹してエントリ書きました(笑) 正直、カウエが冴えないシーンが目立つのは確かで、 彼をどうすれば光るのかオイラもよくわからないのですが、 金子がカウエを追い落とすほどの存在になっているとも 思えないし、智樹はいったい何をやっとんじゃだし、 芳賀と大塚ほどではないかも知れませんが、逆に 芳賀と大塚ほど割り切って守備に専念してたらかえって 目立たなくてダメだったかも、と思うとどうにも困ります。 MFをダイヤ型にすればトップ下あたりが似合いそうですが 今のシステムだと芳賀と中盤というのが無難でしょうねえ。 そろそろ今のフラットなDF・MFラインでゾーン守備、 から脱皮して、柔軟に動くフォーメーションに進化させて ほしいんですが、まだなのかなあ。
プロフィール
FT なんらかのイニシャルではあります。 サッカー知らずのド素人札幌サポ。いつの日か札幌がJ1を制覇し、札幌にカルチャーとしてのサッカーが根付くことを夢見る戯言おやじ。寛容の精神で笑って応援するぞ
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