クリス・ベノワの悲劇

2007年06月29日

草津戦の総括は、もう少し後で。

各書き込みについてコメントをいただきながら
レスできない状態になっています(汗)
あくまでオイラ個人の気分的なことなので、失礼
極まりないことであり、大変申し訳ないことであります。

さて、一時期ほどではないにせよ、アメプロ好きなオイラには
一昨年のエディ・ゲレロの急死に続き、先日のクリス・ベノワの
悲惨な事件を耳にし、関心のない方々にはサッパリわからないこと
なのでしょうが、かなり精神的にきている状態です。

簡潔に経緯をまとめると、WWEのトップレスラーである
クリス・ベノワが、日曜(日本時間では翌月曜)のPPV大会
「ヴェンジェンス」にて試合があったにもかかわらず当日無連絡で
(メールは関係者に送られていたらしいが、居場所を伝えるだけの
異常なものだったらしい)無断キャンセルし、WWE関係者が
自宅の捜索を現地警察に依頼したところ、家の中にベノワ自身と
奥さんと7歳の息子さんの3人が死体で発見されたということ。
鑑識によれば奥さんと息子を殺した後、自殺したという無理心中らしい。

ベノワはWWEの実力派のトップレスラーで、レッスルマニア20では
念願のWWE王座も獲得している。レスリングテクニックはおそらく
WWEで右に出る者はないほどと言っていい。

事件の原因は現在調査中とのことだが、仄聞するところでは
薬物の問題があるという話が出ている。
WWEは一時期レスラーが安易に筋肉増強剤に頼る者が増えたため
肉体精神両面で問題を抱える者、さらには急死者が続出したため、
社内でのウェルネスチェックを厳格化した経緯がある。
その意味ではけっこう厳しい会社のはずなのだが、現実には
苛酷な日程に身体を痛め、ドラッグに頼らざるを得ないレスラーも
多いらしい。

ベノワもステロイドの影響で精神的に不安定になり、DVを
起こしていたという話もあるそうだ。それが今回の事件の原因と
いうことになれば、看過できない問題が突きつけられることになるだろう。

一昨年のエディ・ゲレロの死も、突然の心臓麻痺だった。
エディはドラッグ中毒になって一時WWEを追放され、
必死のリハビリの結果復帰がかない、ブロック・レスナーを破って
WWE王座を手に入れた、アメリカンドリームの体現者だったが、
結局そのドラッグの後遺症のために内臓疾患を抱え、死を早めた
らしい。

WWEはWCWを吸収して寡占状態になったが、逆に飽きられて
経営が悪化し、そこを突いてきたTNAやROHに追い上げられて
近年苦戦が続いている。そういう中で、最も大切な資本とも言うべき
レスラーが精神・肉体的に追い詰められ、破滅の縁にまで足を
かけてしまっている現状は、極めて恐ろしい。
ファンとしても、試合に夢を持てないような現実を突きつけられ
てしまい、オイラも当然複雑、困惑している。

実態の究明と共に、愛すべきレスラーたちが最高の試合を
見せることに安心して取り組める体勢を、これはWWEや
TNAの抗争とか別にして取り組んで欲しいものであります。
でないと、死んだ選手も家族も浮かばれない犠牲者のままだから。


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