勝ちを求められる試合/新居へのブーイング

2006年05月20日

更新してもモノの見事にアクセス数が百を下回るという体たらく
を呈しておりますが(笑)とりあえずいろいろ補足したり。
 
オイラは以前「勝たなきゃならない試合にヘタをうちっぱなしの
札幌」をかなり批判して煽った。あの時にはずいぶんと反論も浴びた。
一方今回の鳥栖戦は、オイラは逆に「勝利を優先しすぎるのは
サポのわがまま」と言って引き分け試合を擁護した。
違いは歴然で、おわかりだろうとは思うが。
 
今の札幌にとって「勝たなきゃならない試合」というのは、
ライトな観客に「また見に来よう」と思わせる結果を残す必要が
ある試合だ。

開幕戦。
有名Jリーガー所属のチームが相手の試合。
(つまり札幌の成績よりも有名人目当ての観客が多く集まる試合ね)
 
残念なことに今の札幌はレベルは2年前より上がったとはいえ、
勝利のカタルシスでライトな客を呼ぶほどの力がない。
とはいえ、試合内容に成長の度合いを見て楽しむことをライトな
客がするわけはない。そういう客は、残念と言えば残念、
当然と言えば当然で、勝つか負けるかだけだ。で、負けたら
弱いチームに乗っかる義理もないとばかりに足が遠のいて終わりに
なってしまう。
 
だから、ライトな客が集まる試合は、どんな事があっても落としちゃ
いけない。これは営業的な意味だ。日程は決まってるんだから、これは
長期的な計画の元に、絶対に落とさないような体勢でチームは臨まなきゃ
いけない。客を逃がさず、収入を落とさず、それがチームの存続に直結
するという覚悟で。
 
札幌はその辺があまりに貧弱ではないか、とオイラは批判した。
もちろん相手のいる話だからそうはうまくはいかないのが世の常だし、
そのへんは興行を打つ立場としてがっちり社を挙げて釘を刺している
とは思うのだが。
しかし今年もドーム開幕戦、室蘭戦と星を落とし、大きく株を下げている。
とりわけホーム開幕の水戸戦を落としたのは、あれだけでも興行収益が
予定よりもがっくり落ちたのではないか、と思うがどうか。
 
しかし、今回の鳥栖戦は意味が違う。
平日ナイターで、しかも直前の神戸戦の大崩壊をその目で見た地元の
観客とほぼ重なり、あのスタンドにいたのはほとんどが、「本気で
札幌のことを想うサポ」の割合がぐんと高い試合だった。
そういう観客は、あの試合に求めていたのは、徳島戦から神戸戦までの
長い長い不振のトンネル、そのどん底にまで達したチームがはたして
蘇る力を振り絞れるのか?という疑念に対して、わずか2日の猶予しか
無い中で必死に「気概」を表現することだったはず。
だからオイラは、その不可能に近いことを(多々不器用で不出来なところ
もあったことは認めつつも)やり抜いたチームに、拍手を送ったのだ。
 
ここから這い上がればいい。彼等は、やる。(出来る、ではない)
 


ところで、新居へのブーイング。
 
オイラはこれも以前にかなり反論を頂戴したが、基本的には
「ブーイングするヒマがあったら味方を応援せいやっ」
という立場で、基本的にはそこは変わってない。
ブーイングは「期待されてるパフォーマンスを出し惜しみして
期待に応えない選手への『退屈』の抗議の意志」だと思うので、
そういう場面でない時、とりわけ相手選手の入場時などには場違いだ、
と考える。
(そう言えば、最近は相手チーム入場にはブーイングじゃなくて
口笛が多くなったね。あれは意味から言っても正しい)
 
ただ、新居選手に関しては、オイラはもう、これは一種の
「勲章」かも、と思ってきている。
WWEのヒールレスラーの、ブーイングを浴びれば浴びるほどに
その個性を際だたせて輝く姿を見ると、明らかにブーイングも
一種の誉れだ(笑)
「札幌サポからいつも憎悪に満ちたものすごいブーイングを
投げつけられる、それほどに深くサポに刻まれ、負の感情を
呼び寄せる選手」って、こりゃあある意味すごい「売り」と
言えるんじゃないかな(笑)
 
オイラがガキの頃の大相撲。横綱北の湖はあまりに強すぎて
しかも愛想がない力士だったので、勝っても全く声援が無く、
逆にたまに負けると勝った相手力士への嵐のような賞賛がわき起こった。
ああいう、かわいげのない、しかし強い選手っていうのも
悪くないのではないかな。
 
おっと、となればブーイングをこれからもどんどん投げかければ
ますます新居を輝かせることになるわけか(笑)
これもまた対戦相手に脅威がいるのも困りもんだな(汗)
新居の場合、単に上手くて強くて憎たらしい、だけじゃなくて、
どう考えても「清算してない不義理」という要素があるからなあ。


この記事に対するコメント一覧

へたれ

Re:勝ちを求められる試合/新居へのブーイング

2006-05-20 15:30

初めまして。 考察を拝見させていただきました。 >勝ちを求められる試合 ≒ホームゲームですよね。 営業的に、という視点は全く正しいと思います。 私も、ホームで惨敗する度にその点を何度か訴えましたが反応は全くありませんね。 現状のコアサポだけに支えられた状況では、先細りは必至、J2固定でしょう。 HFCは分かっていないと思いますよ。 一例を挙げれば、神戸戦後には公式HPでは何もコメントがなかったこと。 HFCの姿勢が伺えます。 新居選手は良い選手に成りました。 もうもう、小憎らしいほどに。 ただ、それと対比して考えるのは、コンサの生え抜き(コンサしか所属したことがない)選手のことです。 初手から恵まれた環境というのは、ハングリー精神・上昇欲・成長欲というものを奪うものなのかなと…。 一度、厳しい環境に身を窶すのも必要かもしれませんね。 それでもダメな場合はそれまでだったと言うことですが(桑原選手には成長して帰ってきてほしい)。

FT

Re:勝ちを求められる試合/新居へのブーイング

2006-05-20 17:31

コメントありがとうございます。 ホームゲーム全てに勝てれば理想ですが、何せそうは うまくいきません。ただ、上記の通り、コアではない 観客を失望させて二度と来ないと思わせたら大変なの で、そこは会社、チーム一丸で、絶対にライトな客を 逃がさない、つまり「負けない」試合をしなきゃなら ない、という気構えが必要なはずが、なぜかそういう 試合に限ってあっさり負ける、ということがずっと続 いているのが、ちょっと問題だ、と以前書いたわけで す。   厳しい言い方を敢えてすれば、前回の鳥栖戦は、今まで の経過を知っているサポから見れば、闘志を取り戻して くれた、意味ある試合だったわけですが、ライトな観客 にとっては、「有名な選手もいないトスなんてどこにあ るかも知らない田舎マイナーチームに勝てないなんて、 やっぱりダメなチームね札幌って」ってなりかねないわ けです。 ただ、幸いというか(笑)鳥栖戦はそういうライトな 客は相対的に少なくて、真摯なサポの方が多かった、 ゆえに、結果以上に選手の頑張りを正当に見てくれた 人が多かったわけで、そこは意味があったわけですね。   会社のフットワークがどうしても鈍いのは、やはり 人手が足りないのでしょうか。我々の見えない部分での 様々なことがたくさんあるのでしょうから、なかなか 痒いところにまで手が届く、とはいかないのでしょう。 そこは同情してますが、パブリシティはもっと効果的に やってほしいというのは確かです。   札幌の環境が劣悪で、若手が育たない、という見方が 正しいのかどうかはわかりません。他のチームだって 腐って伸びない選手はいるでしょうし、札幌を飛び出 した選手が全て脱皮して大活躍しているわけでもない でしょうから。 どうしても首都圏やサッカー先進の地域の方が 競争が激しくなって鍛えられるという面はあるでしょ うけれど。 これはコンサドーレ札幌が悪いと言うより、札幌、 北海道という地域でのサッカーの根付き方の問題も あると思いますが。

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