ゆめぴりかが無い

2009年10月14日

たまたまブログでも見かけたし、今日のNHKの道内ニュースでも話題になっていたもので、少しばかり。

「ゆめぴりか」確かに無いですね。どこにあるんでしょうね?

探し物は往々にして意外と近くにあるものですが、私の場合は当てはまりそうです。何せテレビに出てきた米調製施設は私の住居から1kmそこそこしか離れていませんからw

実際、仕事中にテレビ取材と思しき一団を目撃しましたし。

ただ、実際口にできるかといえば当然ながら別問題なわけでして。。。

私も食べたことはありません。

確かに今年は、あまり作柄の良い年ではありませんでした。道南などはまだ良い方だったようですが、「米どころ」と言われる上川や空知地方で、丁度お米の成長にとって重要な時期に天候不順が続き、今年は夏場もあまり暑い日がありませんでしたから、最後まで挽回する機会が巡ってこなかったといった所ではないかなと思います。それでも一定の量を確保できたのは品質向上や生産者の努力の賜物でしょう。

今日見たNHKの番組でも、大口の取引先への供給を優先しなければならない等の事情があるとのこと。その例として航空会社のファースト・クラスでの使用と言っていましたが、JALのホームページにはデカデカと「ふっくりんこ」と書いてあるのですが。。。
ANAの方はそれらしい記述無いし。。。
私の聞き間違いかそれとも。。。

まぁ「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」いずれにしても品質にこだわっているのは確かです。

インタビューに出てきた生産者団体の方も「タンパク質の基準は絶対下げない」と仰っておられました。
実はあの方、知らない御方ではないのですが。。。

今年は量もそうですが品質も例年より厳しい状況にあるそうで、普段の年よりも米の含有するタンパク質が高めで、これが食味を下げてしまうらしいです。

モノが出回らないというのは消費者にとっては納得できないことと思いますが、ここをご覧になっている方にご理解いただきたいのは、生産者にとってもこれが大変高く厳しいハードルになっているということです。

品質基準で引っ掛かることが何を意味するか。

農家の方々を当然ながらこの時期の収入で1年間の仕事(農業)への投資から普段の生活にかかる費用まで簡単に言えばすべてを賄うわけです。

「品質基準クリア」となれば、その高い品質に見合った収入となりますが、「規格外」となればこれは大変なことです。屑とはならないまでも引き取り価格が全然違ってくる筈ですから、来年また米づくりをする資金を確保できるのか、そして来年の秋まで食べていけるのかという問題となります。

だから、はっきり言ってしまえば「今年は不作だったし」と、品質基準を下げた方が、生産者の手取りは増えるし市場に出回る量も増えて消費者も喜ぶ、という考え方も成り立ちます。今日テレビに出てきた生産者の方々も、みんなそうした方が楽できると分かっている筈です。

だがそうはしなかった。

過去の失敗例を踏まえてということもあるでしょうが、それだけ関係者の方々が北海道米のブランド力向上のため、目先の利益を捨てて、今本気になって取り組んでいるのだということは、是非とも分かっていただければと、私の立場からも思います。



などということを書いているから、肝心の話ができない。
もう少しお待ちくださいませ。一応下書きはしているんですが。。。


post by Gekitei

23:43

筆者動静 コメント(2)

この記事に対するコメント一覧

equip

Re:ゆめぴりかが無い

2009-10-15 07:11

トラバありがとうございます。 寒冷地の北海道で優良米の収穫が難しいとされていたのはもう過去の話になりました。 きららあたりからは本州のファミレスなど外食産業に広げて「安くて美味しい北海道米」をアピールしてファンが増えましたよね。 だけど、今回の「ゆめぴりか」の展開は異様な感じもします。 まだ一度も口にしたこともないのに、まるでアイドル歌手が新曲を出す時にするキャンペーンの流れに乗っかってしまう。 これは私も同じなんでしょうが。 昨日、某サイトで限定販売5キロ4200円を見つけました。 私は手は出しませんが… 天候不順でしたけど、「ゆめぴりか」だけしか作付けしていない農家はおそらくないですよね。

Gekitei

Re:ゆめぴりかが無い

2009-10-16 23:29

レス遅くなり申し訳ありません。 きらら397は冷害にはある程度の耐性がありますので、今年のような年でもそれなりに収量があるようです。値段的には評価が一段低くなりますが、生産者としては冷害に見舞われても一定の量が取れることはリスク分散になりますし、外食産業からは相当の支持もあるようですから、当面は生産が続くでしょう。 >だけど、今回の「ゆめぴりか」の展開は異様な感じもします。 私も同感です。5kgで4200円なんて、足元見るにも程がありますよ。まぁそんな輩は放っておけば適正な値段になるでしょうから、それからじっくり味わってください(ただ今年は関東の店頭に出回るのは難しいでしょうが)。そもそも口に合うか合わないかは人それぞれですから、宣伝報道ばかりが先行しているものに大金をつぎ込むなんて馬鹿げた話です。ご存知のように他の道産米銘柄だって他所に出して全く恥ずかしくない味なのですから。 >天候不順でしたけど、「ゆめぴりか」だけしか作付けしていない農家はおそらくないですよね。 少なくとも私の住む場所の周辺ではまず無いですね。今年から本格生産の品種ですから、そもそも種の絶対量が少ないわけです。その中で希望する農家の方に配分するわけですが、当然ながら農業は気象に左右されるリスクがあることは生産者は百も承知していますから、例えば先述の通りきららやななつぼしも植える、或いは麦や大豆などの作物との複合経営を行うことでリスクを分散するというのが、少なくとも北海道では一般的なのではないでしょうか。 評判が高まれば生産も増えてくるでしょうが、おそらくブランド維持のために、ある程度の実績ある生産者には種を多く配分するけど、そうでない人にはあまり作らせないという形になってくるのではないかと思います。 ちなみに私は「ななつぼし」か「ふっくりんこ」です。それと「ほしのゆめ」ですが、少なくとも私の周りではななつぼしに生産の重点を移す動きが年ごとに高まっています。プロ野球で星野阪神が躍進した時などは需要が高まったものですが、病気に弱い所があり、どうやら今後は難しいようです。

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