タイ・ベトナムと提携して何するの?8(コンサのアジア戦略)

2013年05月10日

1月にベトナム代表FWレコンビンを札幌が獲得するという報道が流れた。

ちょうど三上GMが東南アジア出張している時期に注目を集めるための飛ばし記事だと捉えていたが、
札幌のサポやJリーグに興味がある人の反応を見るにはよかったと思う。
ちなみにこの話には少しだけ続きがある。
・Jリーグはアジアを目指す ~生き残りをかけた600億円市場 獲得戦略~
~NHKより(三上GMNHK地上波デビュー?)

ただし、例えばベトナムの選手が日本に来て・・・というケース、
長期的に育成を行わないと、日本に来ることはないと思う。

なぜならタイプレミアの方が、給料がよいからだ。
ベトナム代表選手に2000万~5000万を払うクラブが日本にあるだろうか?
それがタイにはある。
それにJのブランド力が、現地の選手には浸透していない。

これと似たような状況がコンサにも当てはまります。
国内の大学や高校から有力な選手がコンサへ来るでしょうか?
能力の高い人材が道内の中小企業に就職するでしょうか?
企業から内定をもらったら、給料が安い地方の中小企業と、給料が高くて都会の大企業どちらへ行きますか?

チームが強い弱いとかサッカーの内容が良い悪いとかスカウトの腕が云々の話ではなく、
コンサのブランドイメージとクラブの財政が脆弱なので、見向きもされないのが現状です。

東南アジアの選手がこちらに目を向くようにするには?
どうすればコンサドーレに、北海道に、札幌に目を向けてもらえるのでしょう?

これらをよりよい方向に向ける経験をコンサは積んでいます。
かつて、南米から来た選手が活躍しステップアップしていきました。
かつて、自前で育成した選手が活躍しステップアップしていきました。
それと同じことを東南アジアでも行えばいいのです。
新たなルートの開拓と言えばよいでしょうか。

選手補強は、金額に見合ったある程度完成された選手を獲得するのが定石ですが、
コンサはそれとは別な道を歩み、結果を残しています。

では、コンサの強みとは何か?
他の提携クラブにあって、コンサにあるものとは?

★コンサにあるもの(⇒他クラブにないもの)
・U15~U18世代の育成ノウハウ
・広域のスクール運営ノウハウ
・外国籍選手の育成と移籍ノウハウ
・J1レベルに達していない選手層
・ステップアップ先となるJ1クラブ
・海外とパイプを持つ代理人との人脈
・親会社の影響力が小さいので様々な企業と連携しやすい(他クラブ親会社の競合など)
・圧倒的な北海道ブランドと雪
・タイと新千歳の直行便

★コンサにないもの(⇒他クラブにあるもの)
・U12世代のスクール経営ノウハウ(まだ足りない)
・提携先で大事業を行う親会社/スポンサー
・J1クラスの選手層(⇒層が厚すぎると試合に出れない)

私は、コンサのアジア戦略が以下のように推移して行くと考えています(妄想)。

育成)
ユース世代のコーチor監督の派遣⇒現地指導者の指導力向上
ユース世代のコーチor監督の長期指導⇒現地選手の能力向上
若手選手の短期留学と指導⇒異なる環境での対応。選手自身が教える機会があってもよい。
若手選手のレンタル移籍⇒1年くらいやった方が得るものは多い。

経営)
地域密着型経営のノウハウ伝授⇒メディア発信、持ち株会、ファンクラブ運営、MDなど
スポンサー対応⇒スポンサー獲得営業、現地パトロン対応
(この辺はいまいちかもしれません)
日本企業&現地企業のマーケティング支援⇒スポンサー収入、マーケティング支援収入
東南アジアの代理人業をコンサの子会社化⇒日本人の移籍や留学、現地民の移籍や留学を支援
フロント(特に営業)の派遣⇒北海道でばかり仕事してると鬱屈しそうなので

強化)
有望な若手選手のコンサ加入⇒19歳くらいで来日し22歳までにステップアップ移籍を実現させる&五輪代表に送り込む
有望な中堅選手のコンサ加入⇒A代表選出、他J1クラブへのステップアップ移籍。

提携先のユース出身者が、代表や五輪代表にたくさん入り、
それが注目されてベトナム中から優秀な選手が集まり、好循環が生まれ、
その中からコンサにも選手が加入するような流れが生まれると期待しています。


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