2015年09月12日
コンサドーレ札幌のファン感謝イベント、ハーフタイムパーティ2015へ行ってきました。 プロがどんな天然芝で日常的に練習しているのかが、気になっていた。 つまり「宮の沢サッカー場のピッチは硬いのか?」である。 これを確認する絶好の機会を得たので、レポートします。 第2弾。
前回記事 宮の沢のピッチは本当に硬いのか?1(コンサドーレ札幌・宮の沢白い恋人サッカー場)
コンサドーレ札幌 ハーフタイムパーティ2015のレポートはこちら。 待機列~開場~参加券購入~ピッチの芝入場~選手整列~選手も混じって体操 編 ミニサッカーで前俊まつり、イルファンまつり、四方田監督対戦 編 ガチンコ対決レポートその1 前寛之のタイ・コンケーンへ期限付移籍を発表(ガチンコ対決レポートその2) ハーフタイムパーティはサポーターのためにあるの?(総括)
先日行われた「野々村芳和とコンサドーレ札幌を考える会」において社長は次のように話してました。 「怪我が多い理由として、伸二が来た時に宮の沢のピッチが硬いんじゃないかという報道があった。 それが原因じゃないか思った方もいると思うんですけど、決してそんなことはないです。 もしかしたら、伸二やイナみたいにヨーロッパのクラブでやっていた選手からすると若干硬いと 感じることはあるかもしれないけど、それが直接怪我の原因になっていることはない。 プラス、伸二が来る前よりも宮の沢の整備の方に強力をいただき、若干柔らかくなるような 作業をしている。前よりもよくなったし、前が悪かったわけでもない。」
この発言は、間違いないことで、否定のしようがない。 これについてとやかく言うつもりはないので、「それが直接怪我の原因になっていることはない。」という野々村社長の言葉を借れて、ここから結論はブレないということで一読してください。
ここからは、いちアマチュア・プレーヤーの見解として。 自分は今でも選手登録してる身で、年に数回を手入れの行き届いた天然芝サッカー場でプレーすることがあり、芝のピッチに立つことは珍しいことではないです。 しかし造園業でも芝管理のプロでもないので、プレーヤーの経験則が基準になってしまうのですが、天然芝のコートの硬さによってシューズを使い分ける[いちプレーヤー]の経験則として、自分ならどのシューズを使うか?という観点で述べます。 天然芝で試合をするとき、シューズは以下を使い分けてます。 1)手入れされた深い芝向け(スタッドが8~10本でスタッドが長いシューズ) 2)手入れされた短い芝向け(スタッドが10~14本でスタッドがあまり長くないシューズ) 3)芝が生えてるが状態が悪く、土も乾燥して硬い時向け(ハードグラウンド用のシューズ) 1)と2)の違いは、ともに手入れが行き届いてるのだが、 芝をカットしてなくて長い(1)か、カットして短いか(2)の違い。 深い芝のコートは最近は少ないので、1)を使う機会は本当に少ない。 3)は、芝はあるものの、季節の変わり目で芝の生育が良くない(立ってない)時期など、 芝の下の土が硬くて圧力がダイレクトに伝わってくるようなケース。 なお、以前は6~8本スタッドも使っていたが、これはトップリーグでしかサッカー場を使わないような、 徹底的に管理された天然芝コートに水をまいた状態でしか使ったことがない(芝、土ともフカフカ)。 水撒かずに土が硬いと、芝が深くても膝や腰への負荷が増すのだ。 自分が宮の沢のピッチで週4~5回使うなら、「3)のハードグラウンド用」を使います。 戦術練習の午前練習のみなど、時間が短くて内容が濃いものなら、2)の短い芝用でもよいかも。 少ないスタッドの芝用シューズを週4~5日使うと、膝や腰に負荷が大きく疲労が溜まるので、スタッドが多い=負荷の少ないシューズを使って下半身へのストレスを分散します。 何が言いたいかというと、プレーヤー自信がピッチの硬さや状態と体への負担を考え、適切なシューズ選びをしていれば、特に問題はないと言いたいのです。 ピッチが硬いのに柔らかい芝&土用のシューズを使い続けているとケガをするリスクは高まる。 プロの選手ですから、ピッチの状態だけでなく、選手自身のフィーリングによってシューズを使い分けるのは当然であり、それらに加えてケガ予防の観点も求められるのだと理解してください。 ピッチが硬いなら、それに合わせたシューズを履いて、サッカーすればよいのです。 ちなみにある選手が試合で実使用したシューズを持ってるのですが、これは前6本、後2本の8本スタッドでした。 もらった後で聞いたのですが「水まいた芝はこれじゃないと滑る」とのことでした。 プロでもアマでも、この辺の感覚は似ているといえます。
自分が天然芝のサッカー場でアップする前にいつもやることがあります。 1)シューズを履かずにピッチを歩く⇒ピッチの硬さ、芝の深さ、デコボコ具合を確認 2)寝ころぶ⇒気持ちよいじゃないですかw 3)指で土の部分を押したり、突いたり、ほじったりする⇒穴にならない程度に確認 今回、シューズ履かずに歩いた結果、スタッドくらいの大きさの凹みが多く、 デコボコしていると感じました。 これは、ほぼ毎日使い込んでる天然芝サッカー場特有の状態でしょう。 週1~2回に使用が制限されているサッカー場なら、ここまで凹みが多いことはないかと。 宮の沢のピッチをイメージ図にすると・・・以下のような感じでしょうか。 芝_芝芝_芝芝_芝 軟軟軟軟芝軟軟軟軟 硬硬硬硬硬硬硬硬硬 芝:芝です。フカフカです。 軟:芝直下の砂交じりの軟質の土。芝の根やや枯れた芝も混ざって堆積。 硬:硬く踏みしめられた土。芝の根がぐっと突き刺さってます。 ※写真だと↓のような状態。スタッドサイズの穴があります。 寝転がった時も、短くても芝の量が多いのでフカフカに感じましたが、 素足(ソックス履いてます)で歩いたり、 手のひらで直接ピッチを押すと、凸凹していることがよくわかりました。 さらに、芝の下の土自体も芝直下の柔らかめの層(砂粒交じりでスタッドが刺さりやすい)と、 その下の硬く引き締まった層(硬い土でスタッドが刺さりにくい)の二層になっていて、 芝がはげたり、凹んで硬い面が多い場所だと、膝や腰への負荷が増えるんじゃないかと思います。 この硬い層に対する対策について語ろうと思いましたが、 そこは造園業でもなく芝管理のプロでもない自分の見解は不要ですので、割愛します。 ちなみに今回のイベントでスタッドのないランニングシューズでミニサッカーをしたのですが、これだとかなり滑りまして、芝自体の水分は十分で質は良いと思います。だからフカフカなわけでw (乾燥した芝や質が悪いと、ザクザクしててあまり滑らない)
天然芝のサッカー場は、フッカフカの長い芝で柔らかければよいというわけではなく、カラッカラに乾いて短い芝ならよいというわけでもない。 何がベストなのかは、施設とクラブが連携して決めることなので、どちらがよいと私が結論出せるものではありません。 (芝を短くカットしてもピッチが軟らかいのは砂+根+枯れた芝が堆積して混じった軟質層の土のおかげ) じゃあ硬い芝のピッチを速攻で改善するにはどうすればよいかというと、 水を撒くだけで解消します。 硬い下層の土に水が含まれれば柔らかくなりますし、水を撒くことで球が走るので、球足の速いパスサッカーをしたい場合は、そのほうがよいでしょう。 その代わり、水をまいて土を柔らかくしたことで、切り返しやスライディングの際に、芝がズルっとはがれてしまう可能性が高くなるので、週4~5回も水撒くと、芝の痛むスピードが速くなってしまう。 試合の時はともかく、練習のときは水をまかないのではないでしょうか。 (他のクラブで練習で毎日水を撒くところ、あるのでしょうか?) 脱線しましたが、シューズの選択がケガの予防にもなるってことが徹底されてるとよいです。 プロの繊細なフィーリングを重視(=水まいた芝で使う少ないスタッドのシューズ使用)すると、腰や膝への負担が軽視されてしまう懸念がありましたが 「そんなことはないだろう、さすがに大きなお世話」ってのが本項の結論とします。 芝管理されてる方が、いい仕事をしてます!感謝感謝!
最後に写真つきで解説。 スタッドが刺さった部分だけ土がむき出しの凸凹の箇所。 接写したのでピント合ってませんが、真ん中より少し上に、スタッドの穴のように芝が薄い部分があるのが分かるでしょうか? この上を素足(靴なしソックス履いてる)で歩くと、凸凹なのがわかります。
使い込まれて芝が薄くなってる箇所。 ここは硬い土の層がむき出しではなく、砂まじりの軟質の土が広がってます。 砂を補修で入れたようにも見えますし、元々の軟質層がむきだしなだけのようにも見えます。 枯れた芝や根も混じって、軟らかさとクッション性を持たせています。 芝のある箇所よりは硬いが、硬い土の層より軟らかいといった感じ。
上で挙げた同じ箇所を引いた角度で撮りました。 この写真だと、青々と生い茂っていて、荒れてるようには見えません。 スタンドから見ると、こう見えちゃいますね。
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