札幌の売上はJ2中位(2014年J1/J2営業収益(売上)ランキング)

2015年08月14日

Jリーグ経営情報開示資料2014年度版から、コンサドーレ札幌の営業収益(売上)と現在地と目指すべき未来を探ります。
今回は、2014年J1/J2営業収益(売上)に焦点を当てます。
※あくまで2014年の数字です。


もくじ
1★2014年J1/J2営業収益(売上)ランキング(百万円)こちら
2★2014年J1/J2広告料収入ランキング(百万円)こちら
3★2014年J1/J2営業収益に締める広告料収入の割合ランキング(百万円)こちら
4★2014年J1/J2入場料収入+アカデミー収入+その他収入の合計ランキング(百万円)こちら
5★2014年J1/J2入場料収入ランキング(百万円)こちらこちら
5-1★2014年J1/J2年度別入場料収入こちら←今回★
5-2★2014年J1/J2年度別スタジアム別入場者数こちら
5-3★年度別入場料収入と興行粗利こちら
6★2014客単価J1/J2 客単価(円) 興収(百万円)こちら
6-1★2014客単価+バクスタチケット価格J1/J2 客単価(円) 興収(百万円) バクスタチケ代(円)こちら
7★2014年J1/J2アカデミー関連収入順(百万円)こちら
8★2014年度J1/J2チーム人件費順(百万円)こちら
9-1★2014年度J1/J2チーム人件費/勝ち点比率(勝ち点獲得の効率の良さ)こちら
10★2014年J1定着,残留,昇格/J2PO進出基準こちら
11★コンサドーレ札幌はJ1定着,残留,昇格/J2PO進出できるのか?


★2014年J1営業収益(売上)ランキング(百万円)
順 親会社 クラブ 収益(昨年比) 営業利益 順位(2014リーグ戦順位)
 1 三菱 浦和  5,854( +68) (212) 2
 2 日産 横浜FM 4,590(+275) ( 6) 7
 3 トヨタ名古屋 4,042(-184) ( 1) 10
 4 住友 鹿島  4,003(-119) ( 28) 3
 5 パナソG大阪 3,863(+1077) ( 85) 1
 6 東京ガFC東京 3,859(+314) ( 37) 9
 7 ヤンマC大阪 3,771(+558) (-88) 17(J2降格)
 8 Docomo大宮  3,422(+194) ( -1) 16(J2降格)
 9 富士通川崎F 3,359(+145) ( 71) 6
===J1平均   3,294(+224)===
10 鈴与 清水  3,248(+164) ( 47) 15
11 日立 木白  3,165(-247) (-30) 4
12 エディ広島  3,149( -49) (130) 8
13 -- 新潟  2,748(+200) (-105) 12
14 楽天 神戸  2,471(+511) (-483) 11
15 -- 仙台  2,249(-180) (-128) 14
16 大塚 徳島  2,104(+893) (401) 18(J2降格)
17 -- 鳥栖  1,885(+181) (-381) 5
18 -- 甲府  1,518( +37) ( 3) 13
=============
  --J1総合計 59,300  
  -- J1平均 3,294  
(札幌  1,297★J2/2011)
(札幌  1,347★J1/2012)
(札幌  1,071★J2/2013)
(札幌  1,328★J2/2014)
(札幌  1,434★J2/2015予算)


2014年度も、これまで同様にビッグな親会社クラブが上位を占めています。
西のビッグクラブG大阪がJ1復帰したことで、J1平均が押し上げられています。

★浦和は不動の1位。
昨年は首位争いを最後まで続けたこともあり、
営業収益は微増ながら営業利益を大きく伸ばした。
広告料収入がトップクラスなことに加え、
入場料収入で2位横浜FMの倍以上の差(10億円!)を広げているのが、
営業収益を押し上げている最大の要因。
でも実は、入場料収入は2013年より1.5億円も落としており、
その他収入増などが貢献したというのが実態でした。

2013年に名古屋、鹿島を追い抜き、営業収益2位になった横浜FMは
2014年も増収で着実にクラブを大きくしています。
2014年話題になったのは柿谷フォルランC大阪でしょう。
フォルラン獲得に結構な金額を投資した結果、営業赤字ではあるものの売り上げを5億円以上伸ばしたことは評価したい。
最終的に降格となりましたが、世界的なスター(ベテラン)を獲得すれば、
大きな話題を集めることが出来る事例となりました。


増収クラブは13クラブ。
減収クラブは5クラブ。
増収クラブでインパクトあるのは、昇格組のG大阪、徳島でしょう。
G大阪はその他収入が6.5億UP(内訳不明)、徳島は広告料収入3.3億UPが大きく寄与してます。
(内訳については、話が長くなるので別掲します。)
減収クラブでは、鹿島、名古屋、柏が意外でした。


今年のトピックとしては、J1平均を超えるC大阪、大宮が降格したことでしょう。
降格の原因分析は避けますが、強化の歯車が狂えば立て直すのは容易ではないのでしょう。
当ブログでは「J1定着基準:30億円(J1平均相応)」を掲げていますが、
それを超えているだけでは定着できるわけではないという証ともいえます。
しかも3年連続で平均以上のクラブが降格しています(G大阪、磐田、C大阪、大宮)。
しかし10年以上J1に定着しているクラブの大半がこれをクリアしており、唯一の例外が新潟。
30億円に到達したことがなく、2006年の27.9億円をピークに微減を続けていましたが、。
ここ3年は新潟はじわじわ増収し続けており「少しずつクラブが大きくなっている」と言えます。
こんな背景もあって、コンサドーレ札幌が目指す大目標は
「営業収益30億円」ととらえています。

J1定着基準:32億円(J1平均相応)
J1残留基準:22億円
※J1定着⇒J1平均より、J1残留⇒下から4番目を基準としています。


 ★2014年J2営業収益(売上)ランキング(百万円) 
順親会社クラブ 収益(前年比) 営業利益 順位(2014リーグ戦順位)
 1ヤマハ磐田 3,027(-271) ( 23) 4
 2JEF千葉 2,300( -30) (-38) 3
 3京セラ京都 1,761(-169) ( 94) 9
 4-- 山形 1,399(+358) (-47) 6
 5-- 札幌 1,328(+257) (-46) 10★
 6-- 東京V1,220( -16) ( 4) 20
 7-- 松本 1,185(+246) (-18) 2
 8-- 湘南 1,121( -70) ( -5) 1
====J2平均1,117===  
 9-- 岡山 1,103( +69) ( 3) 8
10-- 横浜FC1,042(-110) (-23) 11
11-- 大分 1,006(-400) ( 80) 7
12-- 福岡  947( +76) ( 5) 16
13-- 栃木  941( +65) (151) 12
14-- 長崎  894(+176) ( 5) 14
15-- 岐阜  831(+255) (-148) 17
16-- 熊本  750( +70) ( 35) 13
17-- 北九州 747( +61) ( 9) 5
18-- 富山  735( +34) ( 29) 22
19-- 讃岐  584(+364) (105) 21
20-- 愛媛  576( +29) ( 5) 19
21-- 群馬  555( +86) ( 75) 18
22-- 水戸  518( +10) (-30) 15
=============
  --J1総合計 59,300  
  -- J1平均 3,294  
(札幌  1,297★J2/2011)
(札幌  1,347★J1/2012)
(札幌  1,071★J2/2013)
(札幌  1,328★J2/2014)
(札幌  1,434★J2/2015予算)


営業収益=売上では、やはりビッグな親会社クラブが上位を占めています。
昇格争いはこれらのクラブが中心となり、
そんな中でも、J2平均以上の山形、札幌、東京V、松本、湘南あたりが、
PO争いに絡む・・・と捉えていましたが、
湘南が1位昇格、松本が2位昇格を果たしました。
これらのクラブの見習うところがいくつかありますが、
あくまで昇格という札幌にとっての通過点を通ったに過ぎず、
J1定着を見越した戦いを見せていたのは湘南のみでした。

しかし1つ残念なことがあります。
昇格した3クラブとも営業赤字なんですね。
営業外収益や特別利益で最終黒字にはなるのですが、本業の部分で黒字には届かず。
ブッチギリで昇格⇒J2優勝を決めても営業黒字にならないのですから、
最終戦で勝てば昇格といったシチュエーションになるまで
粘らないとならないのかもしれません。
なお湘南は昇格決定後にホームで1万人を超えることはありませんでした。

個人的には、讃岐、愛媛、群馬、水戸に注目していて、
これらのクラブは札幌の半分以下の営業収益ながら、
J2にくらいついてますし、シーズン中は中位に顔だしたり、
上位を倒すジャイアントキリングをやってのけたり、結構見どころあるんです。

J1定着基準:32億円(J1平均相応)
J1残留基準:22億円
※J1定着⇒J1平均より、J1残留⇒下から4番目を基準としています。


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