2015年06月20日
チケットの二次流通、再販という言葉を聞いたとき、どんなことを想像するだろうか? 金券やさん?ねっとおーくしょん?転売や?だふやさん? 分かりやすいところで言えば、ネットオークションに稀に出る、持株会の招待券。 簡単にまとめるとこうなる。 1)出品者はチケット定価より安い価格で出品する(例:1600円) 2)購入者はチケット定価より安い価格で落札する(例:1600円) 3)売買が成立したらシステム運営者に手数料が入る(例:5%で80円) さてこの関係を「転売はルール違反」「転売なんて不愉快だ」と捉える人も多いだろう。 株主招待券には「転売は固く禁ずる」のような一文があったはず。 (しばらく見てないので正確な文を忘れました) ルールはルールなので、売買成立していること自体は ルール違反なのは理解している。 でも私はこれを「小さいながらも再販の市場が存在する」と捉えている。 先に挙げたネットオークションヤフオクの例からも、 買値がつくことで、需供の関係と、市場が存在することがわかる。 大きく分けると、以下の3種類。 1)持株会招待券を売りたい人と、定価より安く買いたい人 2)年チケを持っているが行けない日の試合分だけ売りたい人と、定価より安く買いたい人 3)完売しそうな人気のチケットを持ってるが行けないので売りたい人と、適正価格で買いたい人 小難しいことを抜きにすれば、持株会の招待券を個人売買することで、 そこから手数料収入がオークション運営会社に入ることに歯がゆさを感じる。 その手数料をクラブの収入にする仕組みを作るべきと思うのだ。 もし、10000枚×手数料100円なら、100万円の収入増も見込める。 持株会招待券は実券があるので、実際に売買される条件が整っている。 年チケ(シーズンチケット)はワンタッチパス(非接触型ICカード)に組み込まれているので、 実券が存在せず、何らかの方法で発券するか、QRコードを共有するといった方式が必要。 ちなみに他のJクラブでは、シーズンチケット保有者向けに、 QRコードを用いて見に行けない試合の【譲渡】を行う仕組みが提供されている。 参考:ガンバ大阪の場合(チケット譲渡 by ワンタッチパス)こちら 札幌には、シーズンチケットの譲渡の仕組みはないようだ(見落としてるだけかも)。 今すぐに、再販を可能にする仕組み、ルール、売買システムを導入しても、 維持費ばかりがかかって、大きな収入にはならない。 しかし、持株会招待券やシーズンチケットの一部を眠らせるくらいなら、 流通させる仕組みはあってもよいと考えている。 そしてこれに似た仕組みを、日本で主催者団体に公認され実施している競技と会社がある。 それが、バスケットボールのNBLに公認された、チケットストリート社。 興味のある方は、以下の記事を読んでいただきたい。 チケットストリート、二次流通拡大への挑戦(東洋経済) こちら コンサドーレ札幌が出資して主導権を握って、Jリーグ全体に広めちゃえという夢があるが、 ここはJリーグが主管で動いて、設立、運営し、二次流通の売り上げや利益を、 リーグと各クラブに配分する方がベターだろう(当然クラブによって差が出る)。 チケットの販売力があるJ1クラブから導入して、 市場拡大が見込めそうならJ2にも導入する。 流通する規模の大きさを分析しないことには、前に進めないので、今回はここまで。 最後に、チケット二次流通の先進国である、アメリカの二次流通市場規模について。 成長市場と見るか・・・それとも? ■チケット販売市場:米国 一次流通:約1.6兆円 二次流通:約5000億円(一次流通に対して約30%) ■チケット販売市場:日本 一次流通:約6000億円 二次流通:約300億円(一次流通に対して約5%) 引用元:チケットストリート、二次流通拡大への挑戦(東洋経済)2/3 こちら
さて文中で、「適正価格」というキーワードを使いました。 この適正価格に着目したビジネスモデルとして 「ダイナミック・プライシング」というものがあります。 次回は、これについて触れていきます。
参考資料 チケットストリート、二次流通拡大への挑戦(東洋経済) こちら チケット譲渡 by ワンタッチパス 参考:ガンバ大阪の場合こちら
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