移籍に伴うトレーニング補償と連帯貢献その2

2013年02月05日

・Training Compensation(直訳すると、トレーニング補償)
について、整理しました。

■補償が発生する条件(いずれか1つ)
・選手がはプロとして初めて登録される場合(アマ→プロ初登録)
・プロ選手が23才の誕生日のシーズン終了前に、2つの異なる協会のクラブ間で移籍される場合
(プロ→プロ移籍)
(two different Associations という一文が引っかかるが、クラブを跨る移籍と解釈)

■計算方法(2/6訂正)
A)12歳のシーズンから21歳のシーズンまでのトレーニング年数
B)このうち12歳~15歳までの4シーズンはカテゴリ4扱いの金額
C)16~21歳までのシーズンは、新しいクラブのカテゴリの金額


例1)
1つのクラブでジュニアユース→ユース→トップに昇格し、海外へ完全移籍した場合。

ジュニアユース~ユースでの1年(12歳から始まり15歳のシーズンまで):4年
これに移籍先クラブのカテゴリ4の金額を掛け合わせる。
UEFAの場合、カテゴリ 4 =1万EUR。
ユース2年+プロになって3年(16歳から始まり21歳のシーズンまで):5年
これに移籍先クラブのカテゴリの金額を掛け合わせる。
ドイツ、イングランドなどは、UEFA I カテゴリ=9万EUR。
スイス、ベルギーなどは、UEFA II カテゴリ=6万EUR。

よって21歳までの9年所属して、UEFA II カテゴリのクラブへ移籍した場合、
計算式は、以下のようになる。

[4年×1万EUR]+[5年×6万EUR]=34万EUR
仮に1EUR=120YEN とした場合、34万×120= 4080万円。
(2/6訂正完了)

ここで私が抱いた疑問。
・これは完全移籍のときのみ?
  →レンタル移籍(loan)は、雇用契約は元のクラブにあるので、発生しないはず。
・23歳を過ぎたら、同様の費用は発生しない?
  →とすると、売り時は、1年待てば補償の発生しない22歳ではなく21歳?
・2度、3度とステップアップ移籍を繰り返せば、後になるほど払わずに済む?
  →これに対する答えが、"Solidarity Contribution(直訳すると、連帯貢献)"。
・この仕組みに乗っかれば、12歳~21歳の選手育成が投資⇒回収⇒ビジネスとなる。
  →サッカーの市場規模が小さい中堅国は、育成に投資する余地がある。

上っ面の計算は理解できても、まだ本質が理解できてない。。。次回に続く。


この記事に対するコメント一覧

ほまれ

Re:移籍に伴うトレーニング補償と連帯貢献その2

2013-02-05 14:41

こんにちは。 私も専門家ではないですが、 ジュニアユースとユースは区別されるのでは? つまりジュニア:3年、ユース+プロ:6年に別々の係数がかけられて、金額が計算されるような仕組みですよね。 ※ここのところはローカルルールなのでこれ以上はわかりませんw >・これは完全移籍のときのみ? そうです。 >・23歳を過ぎたら、同様の費用は発生しない? 細かいところでいえば、満23歳の1月31日の直前の1月1日までの移籍については発生して、それ以後はTCは発生しないという話のようです。 Jの基本ルールもFIFA準拠なので、細かい金額を除けば大まかにあっているはずですが、間違っていたらすんません。

sca

Re:移籍に伴うトレーニング補償と連帯貢献その2

2013-02-05 20:28

>ジュニアユースとユースは区別されるのでは? これは、"Solidarity Contribution"の計算ですね。 例えば日本に所属していた選手が、海外クラブから海外クラブへ移籍した場合の移籍金のうち5%を、世代別の係数で按分します。 12歳からの4年間は0.25%。 16歳からの8年間は0.5%。 全て足すと5%。

sca

Re:移籍に伴うトレーニング補償と連帯貢献その2

2013-02-06 00:08

訂正します。 確かにありますね、12歳~15歳の4シーズンは、カテゴリ4のコストに基づく。 "Seasons between their 12th and 15th birthday (i.e. four Seasons) shall be based on the training and education costs for category 4 clubs." UEFA 4 は、1万EUR。 本文訂正してきます。

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