J2第31節フェホ(札幌)の袈裟切りチョップは退場が妥当な件についての見解

2013年08月26日

リアルタイムで見落としていた(いつの間にかいなくなってた)ので、
オンデマンドのスロー映像で再確認してきました。

空中戦で大きく腕を振って相手に当たれば
相手のリアクションと審判の解釈(見え方)によっては警告にも退場にもなり得るから、
そんな競り合いをしてジャンプヘディングの腕の降り方が下手なフェホの負け。
アピールしてさらに泣いてるヒマ合ったら矯正してきましょう、フェホさん。

プレー中の一連の動きで腕を振ったら当たったとか、
意図的でない偶然当たったとか、あれはファウルじゃないとか、
そんなことどうでもよくて、相手に当たりうる大きな腕の振り方と使い方がダメー。
喰らったほうとしては、アピールするに十分な振りの強さはあったように見えました。

というのが私の見解なんですが、もう少しルール寄りの言葉だけにすると、
以下のように解釈しています。

相手競技者を過剰な力で打ち、相手競技者がボールに近付くのを妨げ、
相手競技者を負傷の危険にさらしているため、退場が妥当。

ゴール裏やピッチの外といった遥か遠くで見たら、
「何もやってないじゃん、いま」と思うのは仕方がないですが、
テレビのスローで見てる限り、審判に「過剰な力」と受け止められても仕方がない
「袈裟切りチョップ」だと思います。
日本の審判は、当たってなくてもコロコロ転がる日本人選手にアジャストしてしまっているので、
頭を冷やしつつ、その辺の調整をするのにちょうど良いお休みかと。
アツイのは嫌いじゃないけどね。
1試合?空くけど、次も活躍を見たいぜフェホ!

それにしても、河合いてよかったなあ。砂川じゃ、抑えられなかったかも。


遥か昔、イングランドのサッカーを例にして
「ジャンプヘッドするときは大きく腕を振り、ついでに相手を押さえ込みましょう」
みたいなことが書いてる雑誌があった記憶がある。。。


「サッカー競技規則」と
「競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン」を基にした、
判断までのプロセスは以下の通り。

1)
ファウルと不正行為は、次のように罰せられる。
 直接フリーキック
競技者が次の7 項目の反則のいずれかを不用意に、無謀にまたは過剰な力で犯したと主
審が判断した場合、直接フリーキックが相手チームに与えられる。
・相手競技者を打つ、または打とうとする。
(他6つは省略。相手をける、つまづかせる、飛びかかる、チャージする、押す、タックルする。)
↓
大きく振った左腕で、相手の肩を打っていますから、ファウルを犯したと捉えられます。

2)
警告となる反則
競技者は、次の7 項目の反則のいずれかを犯した場合、警告され、イエローカードを示される。
.反スポーツ的行為
.言葉または行動による異議
(他5つは省略)
↓
「反スポーツ的行為」です。

3)
「反スポーツ的行為」って何?
■反スポーツ的行為に対する警告(第12条ファウルと不正行為(p.121))
競技者が反スポーツ的行為で警告されなければならない状況は様々である。例えば、
.直接フリーキックとなる7 項目の反則を無謀に行う。
.戦術的な目的で、相手競技者に干渉する、また大きなチャンスとなる攻撃の芽を摘むファウルを犯す。
.戦術的な目的で、相手競技者を押さえて、ボールから遠ざける、またボールに向かうのを妨げる。
(他に10項目ありますが関係ないので省略)
↓
「戦術的な目的で、相手競技者を押さえて、ボールから遠ざける、またボールに向かうのを妨げる。」
大きく振った腕で相手競技者の肩を打ち、相手競技者がボールに向かうのを妨げているといえます。

4)
退場となる反則
競技者、交代要員または交代して退いた競技者は、次の7 項目の反則のいずれかを犯し
た場合、退場を命じられる。
.著しく不正なファウルプレー
.乱暴な行為
(他は省略。つば吐き、得点機を手で阻止、決定機を反則で阻止、侮辱、黄色二枚目)
↓
(公式記録にて「S2:乱暴な行為」と明記されていたので訂正します。8/26ボールに挑んでいる相手競技者に対する反則なので、
「著しく不正なファウルプレー」です
相手競技者が保持していない状態での競り合いのため、
競技者がボールに挑んでいないとき、相手競技者に対して過剰な力や粗暴な行為を加えた場合、
「乱暴な行為」を犯したことになる。
ということのようです。

5)
乱暴な行為とは?
競技者がボールに挑んでいないとき、相手競技者に対して過剰な力や粗暴な行為を加え
た場合、乱暴な行為を犯したことになる。
また、味方競技者、観客、審判員あるいはその他の者に対して過剰な力や粗暴な行為を
加えた場合、乱暴な行為を犯したことになる。
(略)
審判員は、しばしば乱暴な行為が集団的な騒動を引き起こすことに留意し、積極的に介
入して、それが引き起こされないようにしなければならない。
乱暴な行為を行った競技者、交代要員、交代して退いた競技者には、退場が命じられな
ければならない。
↓
競技者がボールに挑んでいないとき、相手競技者に対して過剰な力や粗暴な行為を加えた場合、
乱暴な行為を犯したことになる。
という解釈のようです。

5)
著しく不正なファウルプレーとは?
ボールがインプレーで、競技者がボールに挑むとき、相手競技者に対して過剰な力や粗
暴な行為を加えた場合、著しく不正なファウルプレーを犯したことになる。
(略)
著しく不正なファウルプレーを行った競技者は退場が命じられ、反則が起きた場所から
の直接フリーキック、または(反則を行った競技者のペナルティーエリア内で反則が起
きた場合)ペナルティーキックでプレーを再開する(第13条─フリーキックの位置を参照)。
↓
相手競技者がボールに挑むとき(落ちてきたボールにジャンプしてチャレンジ)に、
相手競技者に対して「過剰な力や粗暴な行為」を加えたと判断された

長くなりましたが、是非はともかく、こんな感じかと。
一瞬でここまで判断しないといけない審判も大変ですね。
2211


post by sca25

01:56

AWAY遠征 コメント(3)

この記事に対するコメント一覧

パパコロ

Re:J2第31節フェホ(札幌)の袈裟切りチョップは退場が妥当な件についての見解

2013-08-26 06:35

おはようございます。 今回のエントリーも勉強になりました。 退場となったプレーの是非は別として、フェホ、見ていて面白い選手ですよねー、プレーも行動も。 彼、審判の見ていないところで色々とやっているんですよ。(悪い意味ではありません。) お金を払っても見に行きたい選手の一人です(^.^)

sca

Re:J2第31節フェホ(札幌)の袈裟切りチョップは退場が妥当な件についての見解

2013-08-26 08:56

おはようございます。 フェホが前を向いて突進始めると、なかなか抑えられないですから、相手は前を向かせないようにしてフェホの良さを消していました。 それに対抗すべく、いろいろ試していたような気がします。 得点シーンでは、あの巨体があのスピードで突っ込んでくるんですから、相手は嫌でしょう。 突進始めたときワクワクしちゃいます。

え?

Re:J2第31節フェホ(札幌)の袈裟切りチョップは退場が妥当な件についての見解

2013-09-05 03:43

なんというか・・・。 教科書ですね。 いろいろ御託を並べていますが、ファウルですらないですよ。

コメントする