2009年10月15日
アメリカには 空軍のサンダーバーズと、海軍のブルーエンジェルスという 2つのアクロバット飛行チームがあります。日本で言えば 航空自衛隊のブルーインパルスですね。 そのサンダーバーズが 初めて千歳に来るので、航空自衛隊千歳基地に行ってきました。 ブルーインパルスは T-4という練習機を使用していますが、サンダーバーズが使用しているのは F-16、バリバリの戦闘機です。やはり その存在感やスピード感など、一味違う迫力がありました。 10時半から パイロットの紹介や飛行前点検等のセレモニー。 セレモニーが始まるまでの地上クルーは結構くだけた雰囲気で、同じ軍隊でも 日本とアメリカでは違うものだな と思っていたのですが、セレモニーが始まった途端に きびきびとした動作、所作となり、やはり基本は同じなのだな と改めて実感。 11時から 演技開始。 演目は、1機で行なう スローロール、ナイフエッジパス、エイトポイントロール、2機で行なう カリプソ、ミッシングマンフォーメーション、クロスオーバーブレイク、4機編隊での ダイヤモンドループ、トレイルトゥダイヤモンドターン、ダイヤモンドパス・インレビュー、6機編隊での デルタループ、デルタロール など、全38演目。 正直に言って 演技の見た目の華やかさは ブルーインパルスの方が上に感じました。バーティカルキューピッド(ハートに刺さる矢)や スタークロス(星を空に描く)など、素人目にも鮮やかな演目が多数ありますから。 しかし、技術的に難しいのは 実は地味に見える演目だそうで、例えば (真っ直ぐに飛びながら機体を横に360度回転させる)ロールにしても 素早くクルッと回るよりも ゆっくり回るスローロールの方がずっと難しく、8分の1回転ずつ機体を止めるエイトポイントロールなどは 相当高難度の技らしいです。 編隊でロールを行なう場合も、4機編隊よりも 6機編隊の方が当然難しいわけで、両サイドの機まで きちんと編隊姿勢を保ったまま 完璧に技をこなしたサンダーバースは さすがだと感じました。 演技終了後の挨拶を終えたパイロット6名は 観客席にまで来て、サンダーバーズのパンフレット(英文)を配布(無料)し、気軽に サインや写真に応じていました。 ブルーインパルスのパイロットも サインなどには気軽に応じてくれるのですが(これも大切な広報活動であり任務)、常にきちんとした姿勢を崩さない日本人に対し、気さくに人懐こい笑顔を振りまくアメリカ人、国民気質の違いを感じましたね。 演技の途中から雲が多くなってきて、途中で中止になるのではないかと心配したのですが、何とか無事に演技終了。 挨拶も終わってサインをしている途中から パラパラと雨が落ちてきて、数分間は 大粒の雨が土砂降り状態。雨は間もなく止みましたが、演技の途中でなくて 本当に良かったです。 多分、サンダーバーズの演技を生で観る機会は もう無いでしょう。 今日は仕事を休んでまで行った甲斐がありました。
本物のサンダーバーズの写真は 1枚もまともなものが無かったので、基地内に展示してあった サンダーバーズJr, の写真です。 千歳基地の有志が作成したものだと思いますが、可愛いですね。