【映画】 メッセージ

2017年06月15日

1496326823-_20170601_221832.JPG


昨日のメンズデーに、札幌駅の上で一人で観てきました。
封切から1ヵ月以上が過ぎ、さすがに観客は少なめ、4番スクリーンに20名弱でした。

実は6月1日のファーストデーに、同じスクリーンで 一度観ています。
しかし、よく理解できずにモヤモヤが残ってしまい、その後で 原作を読んで、成程 そういう事だったのかと半分理解し、その確認もあって 二度目の鑑賞でした。


以下、ネタバレがあります。



ある日突然 地球の各地に出現した宇宙船、
それに乗っている異星人 (エイリアン) は、果たして敵なのか 味方なのか。
主人公は まだ若い女性言語学者で、それを探る為に 異星人の言葉を、文字を必死に解読しようとします。
相手の言葉を知るという事は、相手の文化や考え方、思考回路を知るということ。
異星人とのコミュニケーションを図る内に、次第に主人公は 異星人の能力まで身に付けていきます。


地球上に突然現れた 異星人とのコミュニケーションが 表向きのテーマで、事前の宣伝などでもそれを前面に出してPRしていたと思うのですが、テーマは別な所にもあります。
一つは、
時間は ひと時も止まらずに流れ続けるものなのか・・・・ という疑問。
時間というものの捉え方、時間という概念に対するアンチテーゼでしょうか。
二つめは、
異星人の時間に対する概念を理解する中で、未来を知る能力を身に付ける主人公。
しかし、未来は決して良い事ばかりではなかった。
その結末を知りながら、なお その未来に向かって進むのか。
その葛藤と切ない決断こそが この作品のメインテーマでしょう。

邦題は 「メッセージ」、 
原題は 「ARRIVAL」、 
原作のタイトルは 「あなたの人生の物語 (Story of Your Life)」です。

1497451165-_20170603_091850.JPG


さて、「あなた」とは誰なのか。
映画の中でも 主人公はずっと「あなた」に語り掛けますが、原作では 文章の未来形、現在形、過去形で書き分けられている部分が 映像では曖昧で、作品を判りにくいものにしています。
特に最初の子供と一緒に遊ぶシーンを 過去の思い出と捉えてしまうと (実際 そうなるように仕向けている訳ですが)、僕と同じように混乱します。
途中でいるいろなフォロウがあり、判ってしまえば過剰なくらいに丁寧なフォロウなので、ちょっと勘の良い人であれば すぐに仕掛けに気付くような作りになっているのですが、僕は一度目は半分しか気付けませんでした。

原作も映画も なかなか面白いものでした。
「2001年 宇宙の旅」 のような 未来に残る作品とはならないでしょうけれど、しばらくは心に残る作品だと思います。



残念、その1
異星人は 「ヘプタポッド」 と命名されます。
7本脚という意味なのですが、異星人の姿が大昔に戻っています。
まるで 「イカール星人」 です。
それは良しとして、吐き出した墨で文字を描くという設定は 如何なものでしょう?
因みに、原作では 異星人も自分たちの機械を操作してスクリーンに文字を映し出します。

残念、その2 
全世界に 12隻の宇宙船が現れ、そのうちの1隻は北海道に現れた! という設定なのですが、北海道のどの辺りなのか、残念ながら 全く分かりませんでした。
山間の緑の谷間が北海道だったのでしょうか?




post by aozora

20:00

映画 コメント(0)

この記事に対するコメント一覧

コメントする