2016年11月29日
「ダ・ヴィンチ・コード」 「天使と悪魔」に続く、ダン・ブラウン原作、トム・ハンクス扮するロバート・ラングドン教授が活躍するシリーズ第3弾。間もなく上映が終わりそうなので、先日 観てきました。
日本では 出生率が下がって 人口減が問題となっていますが、世界的に見れば 人口は 既に70億人を超え、21世紀末には 100億人を超えるだろうという予測もあります。既に食料や水などは不足し、飢餓にあえぐ人や子供も多く、人口の急増は 地球の温暖化と共に大きな問題となっています。 この作品は 「人口の爆発的な増加により、このままでは100年後に人類は滅ぶ。人口増を抑えるためには思い切った方策が必要だ」 として 大勢の人間を殺戮するウイルスを開発した科学者との戦いがテーマです。 今回は原作を読んでおらず、真っ白の状態からの鑑賞だったので、ハードカバーでも上下2巻の内容を 121分にまとめられると ちょっと判りにくかったかな。ただ、誰が敵か味方か判らない中で 二転三転しながら テンポよく進んでいくストーリーは そこそこ面白かったです。 一方で、予告編にも登場するおどろおどろしい映像はラングドン教授の幻想だった訳で、ちょっと拍子抜け。 謎解きにしても、ボッティチェリの「地獄の見取り図」や、ジョルジョ・ヴァザーリの「マルチャーノ・デッラ・キアーナの戦い」に描かれた旗にある「チェルカ・トローヴァ」という文字、ダンテの「神曲」の地獄編やデスマスクなどが使われるのですが、ちょっと浅くて物足りない印象。 一番がっかりしたのはラストで、テロリストが撒き散らそうとしたウイルスが ビニール袋に入れて仕掛けられていた事。それまでの大掛かりな仕掛けと比べてチャチ過ぎるし、地下貯水池に設置したのでは 万が一成功したとしても直後に封鎖される可能性も高い訳で、ダンテ絡み、宗教絡みの謎解きに拘った結果なのでしょうけれど、今一歩納得できませんでした。 映画と原作ではエンディングが異なっているそうなのですが、あらすじを知ってしまったので、これから原作を読むか読まないか、迷うところです。。