2016年08月20日
リオ五輪、男子400mリレーの銀メダル、素晴らしいですね。 100mの決勝に一人も残れなかった日本が、4人のチームワークで銀メダル。他の国もバトンの技術を真似してくるでしょうから、束の間かもしれませんが、アジア新記録での銀メダル。素直に喜びたいと思います。 素晴らしいと言えば 高校野球、北海の決勝進出。 試合中はガッツポーズをせず、冷静なプレーを心がけるという北海高校。今日は大チョンボがありましたが、安定した守備が勝因でしょうか。 ただ、一人で投げ抜いてきている大西投手は そろそろ疲労の限界のようにも見えます。ここまで来たら 無理をするなとは言えませんが、身体を、肩を壊さないように気を付けて欲しいものです。 さて、今回も続けて本のこと。
CVSのYさんからお借りして読みました。 舞台は ススキノ、主人公は 怪我をして一線から退いた 元ストリッパーのダンサー、作者は 桜木紫乃とくれば 読みたくなりますよね。 主人公が出発の地、ススキノに戻ってダンスシアターを開業し、再起を図るという物語なのですが、読みやすく面白かったです。ただ、桜木紫乃にしては ストーリーが淡白できれいすぎるかな。ちょっと物足りなさが残りました。 ススキノには 歌手やダンサーを目指している人が 大勢いて、しかし 歌手やダンサーとして飛び出していける人は ほんの一握りで、それでも 夢をあきらめられずに もがき続けている人たちが 大半。そういう人たちの顔が浮かんできて、そんなに上手くは行かないよ、と思ってしまった事も一因かもしれません。
繁華街を舞台にした人情小説といって 真っ先に思い出すのは 半村良の『雨やどり』。 昭和49年度下半期の直木賞受賞作なので もう40年以上前の本なのですが、これはもう傑作で、忘れられない作品。学生時代に読んだのですが、それからしばらくは 酒場の人情話ばかりを探して読んでいた事を思い出します。 最近読んだ人情小説では 浅田次郎の『月島慕情』が良かったかな。 大正時代の吉原を舞台にした表題作をはじめとする7つの短編からなります。夫の暴力から逃げる為に子供を捨てざるを得なかった母親の悲哀、亡くなってから初めて知る祖母の生き様、育ての親になんとか報いようと必死で働くワンマン社長など、男と女、親と子、戦友など、様々な人間模様が やさしい視点で描かれます。 誰かの幸福の陰で、不幸に泣く人がいます。自分が幸福になるのか、他人の幸福を願うのか。各編が余韻を残した中できちんと締められていて、読後感も良いです。 浅田次郎は読ませますね。
これもYさんからお借りしました。 正直、百田の小説で良かったのは 『永遠の0』 と 『海賊と呼ばれた男』 くらいで、他にも何冊か読んだけれど、どれもいま一つ、二つ、三つ。 これもそれらと一緒です。元々は放送作家だっただけあって 平易な表現で読みやすいし、そこここに伏線が散りばめられたストーリーは 飽きさせないけれど、テレビドラマの原作としてはともかく、小説としては全然浅いですし、ラストがひどすぎます。
これは ススキノのスナックのママから借りました。 東野圭吾は、以前は好きな作家の一人だったのですが、ある時期から 作品の出来不出来が大きくなったように感じ、手に取る機会がグッと減ってしまいました。 この作品もいま一つかな。 「作家デビュー30周年記念作品」「小説の常識をくつがえして挑んだ、空想科学ミステリ」 帯のコピーが大げさすぎます。
野 風
Re:『裸の華』 桜木紫乃、他。
2016-08-20 20:25
『裸の華』花でわなくなぜ華なのか?スッポトライトを浴びたからなのだ??? 桜木紫乃の作品は同性の女性に対して厳しいというか残酷なところがあるように思う。そのてんこの作品ではソフトなので青空さんには、物足りなさが感じるのかもし知れない。本屋さん大賞を狙うのならば女性を敵にまわせない! 浅田次郎の江戸時代ものは日時と天候がはっきりしているところに私的には違和感を感じる。 『月島慕情』は大正浪漫とはいかないようですね。 百田尚樹『フォルトゥナの瞳』は結末の部分が最初にアリキで、辻褄を合わせて書いたような気がする。途中で感じたのですがでも500頁もある本を最後まで読みました。 『海賊と呼ばれた男』映画化とか。ライバル企業お役所銀行等ほとんどが敵役的な存在なので映画化は困難ではないかと思いましたが。 東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は過去10年で韓国の読者に最も多く読まれた小説4位。