2011年02月23日
今、『村上春樹 雑文集』を読んでいます。 群像新人文学賞を受賞した時の挨拶文や、いろいろな雑誌に掲載されたコラムや記事、未発表のショートショートなど、1979年から2010年までに書かれた 様々な文章が収録されている一冊です。 村上春樹は好きだけど 春樹フリークではなく、村上春樹の記事やインタビューが掲載された雑誌を買う事も殆ど無いので、昨年出た 『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』 のようなインタビュー集や このような本が出るのは とても有り難く、出版社の思惑にうまく乗せられているのだろうな と思いながらも、村上春樹的な価値観、物の見方を フンフンフムフム 楽しんでいます。 ただ、いろいろなジャンルやテーマの文章が、軽いものから重いものまでが雑多に収録されているため、最初から順に読むのではなく、あっちの文章 こっちの文章と 面白そうなタイトルを探しながら読んでいて、ひとつ読み終える毎に しばし余韻を楽しむ事も多いです。一気に読み通してしまうのが もったいない気がする「雑文集」です。 装丁は 安西水丸と和田誠、この二人の解説対談も なかなか面白いです。
ランダムウォーカーさんにお薦めするのは 106頁に収録されている 「ノルウェイの木を見て森を見ず」という1994年の小文。 ビートルズの “Norwegian Wood”のタイトルの意味を語っているのですが、村上春樹らしい解釈や新しい見方が なかなかというか かなり面白いです。 ここでは内容は書きませんが、6頁弱の短い文章なので 本屋での立ち読みでOK。機会があったら是非読んでみて下さい。 単純に誤訳説をエントリーした事が恥ずかしくなりました。