滝川の事件から

2006年10月06日

小学校の教師をしている大学時代の友人が、いつかこんなことを言っていた。

「自分の教え子から犯罪者と交通事故の犠牲者は絶対出さない」

その彼に私はさらに自殺者も付け加えてほしいと思っている。

滝川の事件のことがいろいろ言われている。
全国版のニュースなどで大きく取り上げられているので、無関心ではいられない。
やはりそこは北海道人、関東に住んでいて暗いニュースを聞かされるのは嫌である。
だけど、何も滝川だけが悪いとは全く思わない。
こんなことは全国どこでもあることでしょう。
違いは表に出るか出ないかだけです。

それにしても、あの小学校は全校生徒が約180人で教職員が15人ぐらい。
はじめにあげた私の友人のクラスの生徒数は23~24人。
彼は言ってましたよ。
「この人数だと良く目が届く」って。
「これだけ少ないと天国だよ!」とまで。
あの小学校もほとんど同じ条件ではないだろうか。

あと、文部科学省のことが出ているけど、「いじめ」が増えたか減ったかは各都道府県
から上がってきた数で判断するんだって。
それで優劣を付けるわけだから、各自治体が「いじめ」を隠蔽するのは当たり前です。
だから「いじめはなかった」と言い張って、組織的な犯罪をする。
指導力不足教員の認定、校長・教頭への出世・さらに教育委員会への出世などに響く。
自分の経歴にキズを付けたくないからね。

私も子供の小学校を通していろいろ勉強させられました。
学校の先生のほとんどは自分自身が優等生でしたよ。
「いじめ」だって加害者(含む傍観者)のほうですよ。
そういう中に親子2代でという先生もいる。
いじめられっ子だった先生に出会うケースはまれです。
いい出会いというのはなかなかないですね。

だんだん乱暴になってきましたが、これが私の見た現実です。
これを読まれた方で学校に関わりのある人は、いい出会いをしてほしいなと思います。
私も子供の通う中学校で、いい出会いを求めたいです。
コンサの話題がなかなかないので、こんなエントリーにしてしまいました。


この記事に対するコメント一覧

rocket2号

Re:滝川の事件から

2006-10-07 15:01

初めまして。 少女の遺書を見て(新聞に載っていた部分的なものですが)、 とても頭のよい子だったんだなという印象を受けました。 小学6年生であれだけの文章力と落ち着き。 何をもって「いじめ」とするのか、それはどれだけ議論を交わしても結論は出ないと思います。 大学を卒業し、いわゆる一般社会での経験がないまま教育の現場に入った人たちが、一般社会に出るための子どもたちを指導するというシステム。 これってどうなんでしょうか。

ちなつ

Re:滝川の事件から

2006-10-07 18:00

ちなつは、学校側というか、教育者側の 立場なので、いろいろ思うところがあります。 教育に携わっている者として、あえてひと言 言わせてもらうと、全国にはたくさんの 教育者がいます。そのほとんどは、子どものためにと ほんとうに一生懸命に取り組んでいる先生です。 中には、自分の寿命までも削って仕事をしている 先生も多いです。一般の方は教育の現場を見て いないので、先生は子どもが帰ったら4時くらい には退勤していると思われるでしょうが、毎日 10時過ぎる先生や、日が変わってしまう時間に やっと帰る先生さえいます。その先生にも もちろん家庭があるのですが、ほとんど母子家庭 というところさえあります。新聞によく教員の 不祥事が取り上げられていますが、これは先生方の ほんの一部と思うし、そう思いたいです。一部の おかしな先生のために、そのほかの一生懸命な 先生まで、いっぱひとからげで見られるのが、 ほんとうに悔しいです。「いじめ」の対応にしても 「暴力」の対応にしても、そこまでしなきゃならない のかと思うくらい真摯に取り組んでいる先生を ちなつは何人も知っています。そういう対応に 疲れてうつになったり、休職、退職した先生も ほんとうに多いです。学校の先生にはまじめな ひとが多いので、なおさらです。いま教育界は 風当たりが強いですが、一生懸命な先生だって たくさんいる、ということを言いたいです。 生意気言ってすみません。

equip

Re:滝川の事件から

2006-10-07 19:00

>rocket2号さん こちらこそはじめまして。 コメントありがとうございます。 あの少女の家庭環境は大変だったみたいで、そういう中でよく我慢してきたんだなと改めて思いました。 ~何をもって「いじめ」とするのか~ 私は被害を受けた子供の気持ちがすべてだと思います。 他人の一方的な行為で「精神的に苦痛」を受けていると感じていればそれは「いじめ」だと考えます。 そして、私は「加害者100%悪」の立場です。 「いじめられる側にも問題がある」という意見には真っ向反対です。 教師に社会体験が絶対必要だとは思いませんが、弱い者の立場がわかる人がもっと教育現場にいてほしいなと思います。 >ちなつさん そういえば、ちなつさんは教育者でしたね。 いろいろなトラブルが低年齢化して、幼稚園も大変なんではないですか。 保護者も子供っぽいしね。 小学校のクラス懇談会に何度も行きましたが、そう感じる保護者がたくさんいました。 ~毎日10時過ぎる先生や、日が変わってしまう時間にやっと帰る先生~ 私もそういう先生のことは知っています。 でも、善意のある先生ばかりではないみたいですよ。 家庭不和で家に帰りたくない先生もいれば、ひたすら出世を目指して頑張る先生もいるみたいですよ。 教育現場の事件が出ると、マスコミは一斉に教員をバッシングしますが、それはやり過ぎだということは認識しています。 「だったらアンタが学校で子供の指導をすればどうよ!」と思うこともあります。 結局、滝川のああいう場面を見て一番迷惑するのは最前線で格闘している善意のある先生だと思いますよ。 あの背広を着た人たちの心根が歪んでいるんですよ。 「他の児童への心のケア」なんて、背広を着た人の行動を見ればバカバカしく思うだけなんです。 保護者の立場としては。 これでも犠牲者の身内の人にとってはほんの気休め程度にしかならないんでしょうね。 少女は二度と帰って来ないわけですから。

らら

Re:滝川の事件から

2007-12-13 18:46

 なぜ親はなにもしなかったのか。被害者の親には同情的になれない。  自殺を食い止めることができたのは、先生だけではなく、親もだと思う。親の方がその子だけのことを考えられるのだから。   「少女は二度と帰ってこないわけですから」自殺をとめるべきだった。それができたのは最後はおやだったのでは。  もちろん、先生はいじめに気づき対処する義務があると思う。それが当然だから。しかし、親がなにもせず、自分のことを棚に上げ、先生だけを責める風潮になってきている気がする。  

equip

Re:滝川の事件から

2007-12-13 22:44

>ららさん こんな昔のエントリーへのコメント、正直ビックリしました。 確か母子家庭だったと思いますが、生活環境がどうあれ、子どもにとって親は最後の砦なんですよね。 これは私もそうですが、守るべき所で守らないと痛い目にあう。それも取り返しのつかない展開になってしまう。 他とのコミュニケーションが薄い現代では、気を付けないといけないです。 我が家もまだまだそれとの戦いです。

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