セルジオ越後の辛口本

2006年10月01日

久しぶりにセルジオ越後氏の書いた本を読んでいる。
最新刊の『日本サッカーと「世界基準」』である。
何年も離れていたので、読んでて新鮮だった。
日本代表のことが中心に書かれているが、我がコンサにも当てはまる所はある。
次の部分が気になった。

「17歳の若さでコンサドーレ札幌に入団したエメルソンは、川崎フロンターレ、浦和
レッズと行く先々でゴールを量産し、カタールのクラブから8億円の値をつけられまし
た。清水エスパルスで音なしだったアラウージョもガンバに移籍して大爆発し、母国の
古豪クルゼイロから好条件のオファーを勝ち取ります。エメルソンやアラウージョの例
は、レベルが低いといってもJリーグが選手を育てることができるという真実を示して
います。
 ただし、日本人選手が彼らのようになるには条件があります。活躍しなければクビ、
という厳しさの中で戦わなければいけません。
 外国人たちがJリーグで結果を残しているのは、助っ人という重い十字架を背負って
いるからです。2年も3年も活躍していない日本人が、なぜか毎年契約を更新する中で、
彼らはダメだったら1年でアウトという厳しい条件でプレーしています。たった3人の
外国人枠が機能しなければ、そのチームは勝つことができません。だから、外国人はす
ぐにクビになり、新しい選手と入れ替えられるのです。日本人も助っ人外国人と同じよ
うに、毎試合崖っぷちという状況でプレーしたら、もっと活躍できるはず。退路を断た
れたブラジル人と黙っていても明日の来る日本人、その環境の違いがピッチでの差にな
って表れているのです。」

コンサは「育成」をテーマに取り組み始めて3年目。
確かにその成果が出てきているようにも思う。
だけど、毎日が真剣勝負できているのか?
読んでてその部分は疑問符だ。
いつだか、練習時間を遅らせた背景には「準備不足」があったらしい。
タバコを吸ったりという話も聞こえてくる。
だけど、彼らはサッカーでお金をもらって生活しているのである。
選手自身が「今は育成期間だから」という意識を持たれては困る。
あと2ヶ月すると来季の契約の有無を知らされる。
生き残るためにも1日でも無駄にしてはいけない!

最後にこの本からもう一つ
「ファンサービスの基本はサインや握手ではなく勝つことである。」

追伸
今日予定していたテニスのリーグ戦は、直前の雨で延期になりました。
本当に残念です。


この記事に対するコメント一覧

なかさん

Re:セルジオ越後の辛口本

2006-10-01 23:00

テニス延期だったんですか~。残念! ところで勝つことがファンサービスの基本というのは札幌の選手たちの頭の中にはあるのだろうか。聞いてみたいものですね。

yasu

Re:セルジオ越後の辛口本

2006-10-01 23:00

>「ファンサービスの基本はサインや握手ではなく勝つことである。」 まったくもって 同じ意見です! そして勝つことは自分自身の将来に直結することです 一瞬たりとも無駄にしてほしくないですね

equip

Re:セルジオ越後の辛口本

2006-10-02 07:19

おはようございます。 今日は冷たい雨が降っていて、長袖で出勤です。 >なかさん 本当に昨日はやりたかったです。 延期の日程になると出れない可能性があるので… クラブハウスでサインや握手をしてもらったついでに「でも、私たちが一番喜ぶのは勝ってくれることなんですよ」と選手に言ってくれるといいですね。 顔色が変わる選手が多くいるのでは >yasuさん ファンサービスというと試合とは別の所にあるような気がこの本を読むまでしていました。 だけど、そうではなく特別なことでも全然ないんですね。 もう一度、ホームのサポーターの心をがっちりつかむ努力をしてほしいものです。

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