代表v.s.ドイツ戦

2006年05月31日

 「勝ち点3」を取りこぼした試合。以下、雑感。

【ゲームの流れ】
 前半、立ち上がりからプレッシャーを掛けてきたドイツ。しかし日本も集中を保ち良くはね返したと思います。中田・柳沢が決定機をものにできていれば最高だったのですが、無失点で折り返した点は非常に評価できると思います。坪井をはじめDFラインは結構前で勝負できていました。38分、加地OUT・駒野IN。
 後半、ドイツが慎重な(あるいは重い)立ち上がりだったため日本ペースに。52分、柳沢がDFの裏に抜け出すもののシュートはDFがブロック。
 57分、CKの守備から絵に描いたようなカウンターで高原がゴール。その後も集中して守り、65分、右サイドで二人を抜いた高原が2点目。ここまでは完全に日本のペースでした。
 しかし70分、ドイツがノイビルを投入したあたりから自陣に押し込まれ、75分、左からのFKをクローゼに合わせられ失点。80分には右FKからシュバインシュタイガーのヘディングで同点。日本は大黒・玉田を投入するも3点目が奪えず試合終了。

 カギは73分あたりの時間帯のやり過ごし方にあったように思います。この時間、自陣深くでようやく奪ったボールをつなごうとして失敗、というのを繰り返してしまいました。それまでの時間帯と同じようにやろうとしたのですね。ここで大きくけるなりして一回切っておけば展開は違ったかも知れません。セットプレーのディフェンスについて言われていますが、身長差はいかんともしがたいのでファウルの回数とエリアに気をつけることが課題だと思います。

【各選手の評価】
中村。あまり目立たなかった印象ですが、何度も見せた大きなサイドチェンジのボールの精度はさすが。ただ、今日はドイツの中盤がルーズだったので、本番では今日ほど何度も出すことは難しいでしょう。
右サイド。加地は残念です。見たところでは外側にひねっている感じです。駒野は国内での親善試合にも出ておらず心配していたのですが、無難にゲームに入ったばかりか後半には何度もチャンスを作っていました。縦へ行くタイミングが良いです。
大黒。代表デビュー時から中田が高く評価している裏への動きが見られましたがシュートに行く時に焦ったかも知れませんね。ただ、中田は常に大黒を見ている。この二人、やはり相性が良い。
川口。抜群の安定感と持ち味の飛び出しに冴えあり、今のところは。

 攻撃面では2点取ったことはもちろん、持ち味のショートパスで崩す展開に持ち込めていたので及第点。ただ、バラックのコメントにあるように欧州リーグ終了後いったん休養を入れ再びフィジカル的に追い込んでいる時期なので、ドイツの選手が重かったのも事実。本番ではここまで自由にはやらせてもらえないのではないでしょうか。まあ、いろんな意味でこのチームらしさが出た試合だったと思います。


監督に関する雑纂(1)

2006年05月30日

 代表は明日(現地時間30日)、ワールドカップに向けた実質最後の親善試合・ドイツ戦を迎えます。
 国内合宿で選手の面通しとフィジカルトレーニングを積んだ代表は、ドイツに入ってから国内でやらなかったセットプレーを皮切りに戦術的なトレーニングを重ねているようです。そんな中、またぞろマスコミが騒ぎ始めました。曰く「攻撃陣と守備陣の意見に食い違い」等々…。どうやら守備について意見が割れているようです。
 サッカーにおいては複数の選手が相手ボール保持者にプレッシャーを掛け奪うことをプレスあるいはプレッシングといいます。プレスを掛ける際にはできるだけ狭いエリアに相手を追い込むことが必要です。鬼ごっこで広場の隅っこに追い込んでいくと捕まえやすいのと同じですね。ですからDFラインから前線(FW)までの距離が近いほどプレスは掛かりやすいわけです。つまり、チーム全体での意思疎通と約束事の徹底がなされていないと成立しないわけで、例えばFWが前の方でボールを追っかけてもそれが約束事で決められたエリアでなければ周りの選手が一緒になってプレスを掛けることはできません。
 で、代表は今、「どこからプレスを掛けるか」で議論しているわけです。中田・高原はできるだけ前から行きたい、前で取ると相手ゴールに近いですからね。逆にあまり前に行きすぎるとDFラインの背後に大きなスペースができてしまい、そこを一気につかれると失点の危険が大きい。これを嫌っているのが宮本達で、まず自陣の深いところにDFラインを設定して、リスクを回避しようという考え方です。昨日からにわかにこの話題が出てきたわけですが、まるでチームぐるみで今夜のNHKスペシャルの番組宣伝やっているみたいです(笑

 面白いのは、本番直前でもやはりジーコは「見~て~る~だ~け~」を貫いていることです。
 ジーコの指導方針については、「何も言わない」「選手任せ」という評価が一般的であり、それは選手に自由を与えると共に責任を持って考えさせるためだと言われています。本番直前になってもこの方針は変えないようです。好意的に解釈すると、「どうせ結論は同じになるんだから一度選手達で考えて、やってみて、痛い目に遭ってみてからでいいんじゃない?」と考えているふしがあります。この一見すると回り道に見えるやり方が、日本人には違和感を感じさせるのでしょう。この人、「肝心なところで負けない運を持っている」とか言われますが、そうじゃなくて「肝心なところのことしか考えていない(=そこに至る過程においては結果は全く気にしない)」んだと思います。半期ごとにノルマのあるようなサラリーマンには絶対なれない人ですね。
 ですから今回も最終的にドイツ戦で上手く行かなくても、内容を見て何らかの方針を選手達あるいはジーコが出し、それに向けて意思の統一ができていけば問題ないのかな、と思っています。

 何だか最近急にジーコ擁護派になったように思われるかも知れませんが、それでも戦術面のルーズさや代表の年齢構成・世代交代について不満があるのは変わりありません。ただ大会直前にそんなこと言っても仕方がないので、今はポジティブに代表を見ようと努めているだけです。


第18節・柏2-1札幌

2006年05月27日

 少々厳しい言い方をすれば課題は何も克服できていません。以下、雑感。

【失点パターン】
 同じパターンの繰り返しです。1点目、中盤で相手ボールになった後サイドに追い込んで奪うなりタッチに逃れるなりできれば失点はなかった。確かに柏の速攻は見事でしたが、最初のディフェンスでもっと激しくいけていれば、と思います。失点場面に限らず、サイド(特に札幌の右)に追い込んでおきながら中にパスを通されるというパターンが多く、危なっかしくて見ていられません。
 2点目、セットプレー(怒)。この試合初めてのコーナーキックをあの苦しい時間帯に迎えたわけですから、集中力が切れがちになるのは仕方ない。でもやはり切ってはいけない。
 どちらの失点においても、そして試合を通じても浮き彫りになった課題はオン・ザ・ボールの厳しさです。柳下は「一人一人はファイトしていた」と言っていますが、ことボール奪取に関しては私にはそうは見えませんでした。人数をかけて囲んだら奪うか最悪でもタッチに出す、ファウルで止めるなどして切ってしまわなければなりません。それができていなかった。ウチの同点ゴールだって大塚が二人のディフェンスを突破したから生まれたんでしょーが。柏の中でDFを背負ってキープできる選手なんてディエゴとフランサしかいないんですから、これほど狙いやすいことはないと思うんですがね。
 相手はフランサの1トップ気味にしてきたので中央の曽田がフランサに行く形になりましたが、これが全くもって中途半端な守備しかできておらず、クルクル振り向かれてました。自分は中央に残らなければという意識が働いていたんだと思いますが、その時は周りもカバーを担ってやれよ。声を掛けてやって思い切って行かせろよ。
 最終ラインは後半立て続けにつなぎをミスする場面があり、いつもの悪癖が抜けず。自分はミスしても素知らぬ顔で声を出し続けられるぐらいの図太さが欲しい。

【攻撃】
 やはりまず中山に、という闘い方になったものの思ったほど放り込みには行かなかったですね。それよりも両サイドが上手く使えていないことの方が気掛かりです。前半、柏が左サイド(札幌の右サイド)から攻めていたため、札幌も同サイドからの攻撃が多かった。これが調子のいい頃だと、右でボールを奪うと2、3本のパスで左サイドに展開、開いて待っていた関からチャンス、というパターンがあったのですが今日はほとんどありませんでした。西谷、キックオフから何分ボールに触んなかっただろう?彼のスルーパスも、今日は距離がありすぎて可能性は低かった。トップ下然とプレーする時とウイングとしての役割を果たす時と、状況を見て選択して欲しい。今日の西谷はダメ、曽田の次に。

 逆に言えばこれだけ課題がハッキリしているのですから、やることも明白でしょう。中盤からしっかりディフェンスすること。ハーフウェーあたりでの攻防を制するために、強い意志を持って、なおかつグループで(今日は連動してのプレッシャーが上手く掛かっていなかった)ボールをとりに行く、ボランチはもう少しプレーエリアを前へ、そのサポートのために最終ラインは頑張って押し上げてやる、みんなが声を出して周りを動かしてやる。さしあたって明日のフットサルではその辺を課題にやってみます、ボクがやっても何の役にも立たないけれど。それにフットサルにボランチもラインもヘチマもないけど。


 しばらくこの状態は続きそうです。引きこもってカウンターでもすればすぐ白星はついてくるんでしょうが、そんなことするはずもないので、まずは守備。流れの中から得点できていないわけではないので焦らず確率の高いプレーを選択して攻撃を。この練習みたいな試合が続くと思うので、それが見たくない人は来ない方がイイです。ココ見ている人にそんな人いないと思いますけどね。


体を張ることが求められるあの男

2006年05月26日

 試合なしの17節をはさんで明日は第18節・柏戦。以前書いた星勘定のためにも是非とも勝ち点を取って帰ってきて欲しいこの試合。注目ジョカトーレは、

「札幌の頭技」#13・中山元気

です。いくつかの報道を見ているとどうやら先発するようです。彼が起用されることの意味は次の二つ。

  1. 前線にターゲットができる
  2. 柏対策である

 フッキの出場停止により出番が回ってきたわけですが、中山が入ることによりいつもと違い「手数をかけずにまず中山めがけて長いボールを入れる」という闘い方になるはずです。他のFWに比べ高さがあって、DFを背負って体を張ることを得意とする彼を活かすにはこういう闘い方が一番良いと思います。
 で、この闘い方はチームの状況を踏まえると意外なカンフル剤として働くのではないかと思うのです。こちらをご覧下さい。「9つのパスコースを3つにした」と柳下が言っていることから、迷いを抱えていてプレーの選択に的確性を欠いているチームの状況が窺えます。ですから、中山にボールを入れるというファーストチョイスを与えることで選手がシンプルにプレーできるという効果を狙っているのではないかと思われます。

 もう一つ長いボールを入れることの意味としては柏対策が挙げられます。石崎の話や各種レポートを見ていると柏は前線からのプレスを信条とするチームのようです。函館ではチーム状態・メンバーの問題からそうした特徴は窺えませんでしたが、明日はウチのDFラインに厳しいプレッシャーが掛かることが予想されます。それを避けるために早めに蹴る、そのための中山起用、と私は見ました。

 もちろん中山にボールを入れることの狙いは、攻撃面では彼に入ったボール・彼が競ったボールを拾って二次攻撃につなげ、守備面では相手を押し込んでピンチの数を減らすという点にあります。だから実はカギを握るのは中盤の中央3人(セカンドボールにきちんと競りにいけるか)と最終ライン(しっかり押し上げて前線との「間延び」を防げるか。これができないと中盤がボールを拾えない)です。どういう構成になるのか、特に最終ラインは健康な選手が少なく気になりますが、しっかり働いて欲しいものです。


 もちろんこの予想が外れてパスサッカーを試みるかも知れません。しかし、勝ち点が思うように稼げていない今、選手は不満でしょうが長いボールを蹴ってシンプルに行くことも、当座を乗り切るためには致し方なし。もしそうだとしても、我々もこれを「変節だ」と批判するのではなく、本来あるべき姿を取り戻すための不可避な措置と捉え、まずは明日の健闘をスピカから、自宅から、職場から(?)祈りましょう。現地組は日立台を揺らせ!We are SAPPORO!


読書管見・沢木耕太郎『杯(カップ)―緑の海へ』

2006年05月23日


沢木耕太郎『杯(カップ)―緑の海へ』(新潮社 ISBN:4101235163)

 ワールドカップまであと17日。「オレたちには札幌がある」と言いながらもさすがにそろそろ皆さんも気になりだした頃だと思いますが、今回紹介するのは4年前、日韓大会の観戦記です。

 作者の沢木耕太郎は、この世代の男性の多くがそうであるようにサッカーの競技経験がありません。ですから本書での試合に対する分析も技術的な内容にはほとんど触れていません。しかし陸上競技・ボクシングをはじめとしてスポーツの観戦経験は豊富なので、チームの状態や大会の流れに関する考察には「そうかな」と思わせる部分があります。例えばジダン一人に頼るところが大きかったフランスのグループリーグ敗退から、チームの地力よりコンディションを必要とする現代サッカーの特質を説くくだり、逆に一発勝負の決勝トーナメントでは慎重に戦う相手をねじ伏せる真の力が問われるという見解など、今回の大会を見るにあたっても考えておかなければならない点が指摘されています。

 ただ作者自身が「あとがき」で「観戦記であると同時に旅行記」であると述べているように、日韓大会を、それも韓国に軸足を置いて見て回った体験記である点にこそ本書の価値があると思います。とりわけ韓国における体験は、大会期間中ずっと日本にいて、しかも韓国人の知り合いを持たなかった私にとっては新鮮でした。また、旅の過程でのエピソードは、作者が日韓大会をいかに見たかということと同時に、出会った人がいかに見たか、ということも我々に伝えてくれます。

 今回、ドイツ大会を迎えるにあたって再読してみたのですが、4年前のことを思い出す良いきっかけになりました。メンバー発表の時のトルシエの振る舞いや、小野伸二の病気のことなど、忘れていたことも随分ありますね。前回が地元開催だったことも、ともすれば意識の片隅に追いやられがちです。そういえばアルゼンチン-イングランド戦……の日に大通公園に両チームサポを見物に行ったなあ。試合はテレビで見てました(笑

 「サッカーずれ」していない人が書いているので「素人くさい」という意見と「平易で読みやすい」という意見とに分かれると思いますが、ワールドカップのレポとしてではなく、我々と同じ「体験者」の話として読むのが良いんじゃないでしょうか。もっとも常人には不可能な、羨ましい体験ですけど(笑)。


 あと、(数日前からこっそりリンク集には加えていたのですが)別荘を建てたので、ココは札幌・サッカー全般・スポーツに関する話題、サッカーに関係のあるブック・シネマレビューに限定することにしました。ですから、サッカーはちんぷんかんぷんだけれど安否確認にココを使っているという方は別荘を覗いた方がいいんじゃないでしょうか。
 「本館より別館の方が立派」という温泉宿みたいなことにならないよう、こちらもきちんと書いていきますので、今後ともご愛顧の程を。ヒマを持て余している方は別荘にもおいで下さい。



post by tottomi

21:14

読書管見 コメント(3)

ひょうたんから駒-ミックスでフットサル

2006年05月21日

 2週間ぶりにフットサルにいってきました。相変わらず基礎体力とボール運びがダメな一日だったのですが、練習全体としては思わぬ所から成果が上がったようです。
 今日は女の子が二人いたので、せっかくだから少しだけミックスでやってみようということに、ところが最初から手加減なしでプレーする野郎共。これでは彼女たちがボールさわれないんじゃないかということで、「野郎共はドリブル禁止」という縛りを設けることに。
 すると普段よりもスペースに出てもらおうとしたり、スペースを作ったり、チーム全体でボールが回るようになりました。まあ、本来フットサルってのは一人があまり長い時間ボールを持たない競技なので、ドリブル禁止して劇的に変わるという時点で我々のレベルが知れようというものですが(汗
 というわけでウチも動き出しと連動性が課題であるという点では札幌と同じだな、と感じた一日でした。ああしんど。


CL Finalレビュー拾い読み

2006年05月19日

 やはり寝ぼけ眼で見ているといろんなことを忘れていますね。試合のレポートを拾っておきます。

 ベンゲル監督が試合後、「レフェリーの笛が早過ぎた」と愚痴ったが、確かにペナルティ・エリアの外で手を使ってしまったレーマンをエトオーがドリブルでかわして、ジュリにラストパス。ジュリが一度はゴールを決めているので、もし、アドバンテージでホイッスルがなく流されていたら、「バルセロナの1ゴール+レーマンへのイエローカード」という判定になっていたはず。

確かにこうなっていれば、試合はもっと激しい展開になっていたに違いありません。昨日「やや魅力に欠ける」と書きましたが、11対11だったらもっと…と思いますよね、やっぱり。この判定については主審自身も「早すぎた」と認めているようです。

 もう一つ微妙な、そして試合の行方を決定づける判定がバルセロナの同点ゴールの際にありました。

 一方、健闘しながらも、スタッド・ドゥ・フランスで788分間ゴールなしといううれしくない記録を更新してしまったアンリは、試合後、怒りを隠し切れない様子で「悲しいし、失望している。僕らはこんな結果に値しなかった。最初のゴールはオフサイドだった。後でビデオで確認したんだから確かさ。あれを見たら余計がっかりするよ。それに、プジョルとマルケスは、イエローカードを食らってもよかったはずだ。時に後ろからタックルしてきたんだから、イエローを食らわない方が難しい感じだった。とにかく、こんなふうにして最後に2ゴールを食らってしまうなんて、とてもつらいよ」と吐き捨てるように言った。

プジョルとマルケスのプレーに対する不満はともかく、確かに同点ゴールの場面ではラーションが触った時点でエトーはラインの裏に出ており、オフサイドです。が、副審は見えなかったのではないでしょうか。
 一連のプレーはバルサの左サイドで起こっていますが、その映像に副審の姿は映っていなかったように思います。ニュースでメインスタンド側からのリプレーを見たときにも副審の姿には気付きませんでした。おそらくメインスタンド側、つまりこのプレーから遠いサイドにいる副審がアーセナルのラインを見ていて(自信ありません。断言できる方、ご教示下されば幸いです。)、ラーションが触ったかどうか確信が持てなかったのではないでしょうか。つまり、ボールはダイレクトにエトーに出た、と判断した。私も最初はなぜボールが抜けてきたのか分かりませんでしたし。
 誤審であることは確かです。そしてもし誤審を犯した副審がこの一件によって交代した副審だとしたら、アーセナルにとってはもっと悲劇的です。


第16節・札幌2-2鳥栖/UEFA CL Final

2006年05月18日

 まずは昨夜の札幌の試合から。前節いいところなく惨敗したわけですが、悪い流れが止まる兆しみたいなものは見えた気がします。以下、雑感。

【兆し】
 言うまでもなく「セカンドボールが札幌にたくさん転がってきたこと」です。運ではありません。セカンドボールって、しっかりしたポジションが取れてないと転がってこない。今日の札幌の選手はイーブンのボールにも厳しく、激しくいく場面が多かった。「まずはボールに行かないと話が始まらない」ということを実感として再確認できたはずです。ただ、チームで連動してプレスをかける、という点はまだまだ(前半右サイド、芳賀が出る→後ろのスペースに飛び出す敵にボール→加賀がマークをずらして出ていくのが少し遅れる、というのが何度も)なので、ボランチ含めて修正を施すことになるでしょう。

【またかよ】
 2失点。1点目はよく見えませんでした。2点目はDF・GKともポジションが中途半端だったのではないでしょうか。高(こっちの字でカンベンしてくれや)原、二度も「バンザイ」してはいけません。

【ヲイヲイ】
 審判!!フッキのイエローはありゃ何だ!?何であとから出すんだカードを!相手と交錯した瞬間が見えていたのならすぐに出せよ!どうみても鳥栖のにアドバンテージを見る場面じゃねーだろが!「実は見てませんでした。鳥栖のベンチの赤い帽子が喚くのでとりあえずカード出しました」って言えコラ!
…と叫びたくなるぐらい痛いイエローカードでフッキ出場停止。

 攻撃では大きなサイドチェンジが数多く見られ、少しだけですが湘南戦のようなダイナミズムを取り戻した気がします、少しだけ。中山は批判的な意見が多いですが、相川よりは高さがありかつボールも良く収まるので、途中から入れると攻めのパターンを変えることができ、これからも使われる場面が増えそうです。
 二度も追いついたことは確かですが、勝てなかったのも事実です。選手は満足しているはずがありません。だからこっちも「よくやった」などと言うつもりもありません。次節は休み。必死にトレーニングしてくれることでしょう。その次は日立台。ネジまき直して殴り込みかけるには最高の舞台じゃないか。


 で、眠い目をこすりながら見たチャンピオンズリーグ決勝。バルセロナが2-1でアーセナルを下しました。試合は序盤、アーセナルの中盤がバルセロナのプレスを恐れずにかいくぐりアンリにボールを配給。好ゲームを予感させるものの18分、一瞬の隙をついて抜け出したエトーをアーセナルのGKレーマンが倒して退場。数的不利を強いられたアーセナルは当然自陣に引いて守備的な戦いを選択。
 37分、セットープレーからアーセナルが先制。その後バルセロナは攻めあぐね、時折アーセナルがカウンターを繰り出す…。ここまでは理想的な試合運びを見せていたと思います。しかしビクトル・バルデスの好セーブ、選手交代で勢いを増したバルセロナは76分、エトーのゴールで同点。4分後には交代で入ったベレッチの逆転ゴールが決まりました。この前後でアーセナルの足は止まってしまい、万事休す。バルセロナが見事な逆転勝ちを収めました。

 もちろんレーマンの退場が大きかったのは言うまでもありませんが、カギを握ったのは選手交代だったと思います。バルセロナは後半開始時にイニエスタを、61分にラーション、71分にベレッチと、攻撃的な選手を次々に送り込んできました。特にイニエスタが入って中盤が活性化したと思います。バルセロナはこのポジションには複数の選手を持っていて、相手・局面に応じて様々な選手を使い分けることができるという選手層の厚さが、決勝でもモノを言いました。

 アーセナルも見事な闘いぶりだったと思います。代わって入ったGKアルムニアは、1点目の時に左足に重心が移ってしまい、反応が遅れたのが悔やまれますが、頑張ったと思います。カウンターに入ったときのリュンベリの力強さには目を見張るものがありました。こういうファイター、好きだなぁ。

 退場者が出てゲーム内容としてはやや魅力に欠けるものとなってしまったのはやむを得ません。それを差し引いても好勝負だったと思うとともに、バルセロナの底力にあらためて感心しました。


求人2件

2006年05月16日

【職種】サッカー選手

  • 年齢:不問(心身共に健康な方)
  • 経験:不問(高校・大学時代の実績・代表キャップなどは全く必要ありません)
  • ポジション:不問
  • 応募資格
1.北海道フットボールクラブに所属している方(現在、短期雇用は行っておりません。今後も行う予定は今のところありません)
2.球際に強い方・最後まで仕事を投げ出さない方
3.プレーの巧拙は問いません、チームのためになるのならば
  • 勤務地:札幌市豊平区羊ヶ丘1番地・同市厚別区上野幌3条1丁目2番1号、ほか全国各地(交通費支給)
  • 事業内容:己の夢を掴み、観客に夢を与える仕事です


【職種】サポーター

  • 年齢:不問(情熱さえあれば老若男女を問いません)
  • 経験:不問(小難しい戦術論などは全く必要ありません。あっても結構ですが)
  • 席種:不問
  • 応募資格
1.北海道フットボールクラブに前向きな興味をお持ちの方
2.逆境に強い方・最後まで仕事を投げ出さない方
3.応援の方法は問いません、チームのためになるのならば
  • 勤務地:札幌市豊平区羊ヶ丘1番地・同市厚別区上野幌3条1丁目2番1号、ほか全国各地(在宅勤務可)
採用試験・面接等はありませんので、明日、直接勤務地へおいでください。遠方など通勤が困難な方は、PC・携帯電話・テレビなどで在宅勤務をしていただいて結構です。
  • 事業内容:戦士に夢を託し、後押しする仕事です

読書管見・近藤篤『サッカーという名の神様』

2006年05月15日

 以前に書いておいたレビュー。もう少しチームの調子が良いときにアップしようかと思って取っておいたのですが、「実は今アップした方がいいんじゃないか」と思ったので、載せます。



近藤篤『サッカーという名の神様』(NHK生活人新書175・NHK出版 ISBN:4140881755)

 筆者はフリーのフォトジャーナリスト。『Number』等に掲載されたコラムと、若干の書き下ろしをあわせたエッセイ集。筆者が訪れた国で起こったこと、聞いたこと、サッカーをめぐる様々な風景が、控えめな筆致で描かれています。

 本書を読んで気付いたことは、「結局、世界中どこでもサッカーバカは似たようなこと考えてるんじゃない?」ということです。筆者が出会う人々はそれぞれサッカーについていろんな語り方をしているのですが、どれも日本の居酒屋で一度は聞いた気がする語り方ですし、「ファウルしてもいいからとにかく止めろ」というイタリア式の思考法は実は私のそれと結構重なっていたりします(笑)。本書を読んで「ああオレだけじゃなかったんだぁ。良かった」と思った方は、相当病んでいます、サッカーに(笑)。

 ブラジルを訪れて筆者が得た「現役サッカーオヤジの人数×真剣度=その国の代表チームの強さ」という公式は、オヤジに片足突っ込んだ私を大いに勇気づけてくれました。「選手が試合の途中でへこたれることを好まず、自分たちもへこたれることを好まな」いイングランドのサポーター。「へこたれそうになった選手は罵倒される代わりに、応援され、応援され、そして応援され」るスタジアムに行ってみたい、そして札幌もそうなって欲しいとも思いました。
 トリニダード・トバゴにおけるW杯最終予選を描いた一文が最も印象に残りました。サポートの仕方とか、方法論とか、そういうものを越えた根っこのところで「楽しむ」ことが出来ている世界がある…。とにかく、いろいろ示唆を与えてくれる一冊です。



 …と、ここまでが以前に書いた内容。で、あらためて読み返してみて考えたことがあるので書きます。

 ここで私は「根っこのところで「楽しむ」ことが出来ている」とトリニダード・トバゴについて形容していますが、「楽しむ」という言葉の意味について、さっき中田英寿がこんな意味のこと言っていたんですね。

「楽しむ」ってのはいい加減にやるという意味ではもちろんなく、厳しいトレーニングやプレッシャーを全部受け止めた上でのことだ。

別にトリニダード・トバゴの観客に対する憧憬が間違っていた、と言うわけでもないし、「「楽しむ」とは論」をぶつつもりもないのですが、どうも私は根底のところで中田の言う「いい加減」な気持ちを持っていたのかも知れません、少なくとも昨日の試合までは。それがこのエントリーにも滲み出ているような気がしたんです。イングランドみたいなスタジアムになって欲しいと言っておきながらへこたれてるじゃないか、と。

 昨日、この悔しさを糧にしなければならないと選手に向けて書いたのですが、どうやらこのことを肝に銘じなければならないのは私のようです。それとサポ全部。あんた達は「勝たせたい」のか「勝つところを見たいだけ」なのかどっちなんだ?後者ならチェルシーかどっかのファンやってろ!



post by tottomi

23:49

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今日の言霊・5/14

2006年05月14日

「いつか」ではなく「今」。

 楽しみにしていたNHK・サンデースポーツ。このような気分で見たくはなかったのですが。
 カシアス内藤という元・東洋ミドル級王者が作った「E&Jカシアスボクシングジム」の特集がありました。内藤については以前ブックレビューで触れた通り、沢木耕太郎『一瞬の夏』で描かれたボクサーです。今回は練習生のプロテストまでの道のりが放送されました。ジムにとって初めてのプロテストです。
 内藤は、練習生の「今」を常に考えて指導していると言います。ボクサーとして頂点に登り詰めることのできなかった自分だからこそ、伝えられるものがある、と。

「いつか」ではなく「今」。

 内藤は、ボクサーとしては結局成功を収めることはできませんでした。類い希なる才能と、ボクサーとして不必要な、そして致命的な「優しさ」を持ってしまった彼は、「いつか」を求めてカムバックし、しかし栄光を手にすることもなく、燃え尽きることもできずに、ソウルでの戦いに敗れました。

「いつか」ではなく「今」。

 内藤は、「今」を大事にすることの意味に、人を教えるようになってから気付いたと言います。プロテストを前に練習生に語りかける内藤。後悔するなよ、オレもそうだったから…。その言葉は多分、自分が「今」を生かすことができなかったという経験を持っているからこそ、より重く、練習生の心に響いたと思います。

 内藤にとってあの夏は「一瞬」ではなく、今も続いている。そしてあの夏を糧にして、今も戦い続けている。


 内藤は、糧にしました。彼らは、どうするのでしょうか?


post by tottomi

23:35

言霊 コメント(3)

閃きが求められるあの男

2006年05月13日

 代表戦、スコアレスドローに終わりました。スタートから4バックで行ったわけですが、序盤はサイドのスペースを使われていました。攻撃についてはあれだけ引かれると難しいものがあります。もう少しミドルシュートを多用しても良かったかも知れません。

【良かった選手】
遠藤。川口。巻。小笠原。
小笠原は小野・稲本等を押しのけて頭から使われそうな気がします。遠藤も少し前目のポジションで意外に機能していたと思います。
【残念な出来だった選手】
久保。ケガとはいえちょっと悪すぎ。本番までに絶対治る、と信じ切れないところがこの選手のネック。
玉田。今日はボールタッチが少なかった。スペースを消されるとこの選手は厳しいのか。シュートの精度も問題。

 とにかくこれでアピールの機会は全て終了したので、後は黙って15日の発表を待ち、発表の後はそれまでの経緯、ジーコに言いたいことなどはおいといて全力で応援したいと思います。何といっても彼らは「代表」なのですから。


 さて、キリンカップのせいで雨の日に組まれることになったJ2第15節。世間の目が逸れている間にコソッと上位に食い込んでしまいましょう。そこで今節の注目ジョカトーレは、相手守備陣にキラーパスを食い込ませるこの男、

「業師」#29・西谷正也

です。味方が安心してボールを預けることの出来る「モテる男」。明日は点に結びつくパスに期待!見せろお前の綺羅パス~♪


 札幌の6億分の1しか気にならない他会場のカードはこちら。(一回休み:愛媛)

  • 山形-草津:前節休みの山形。コンディションは万全か
  • 東京V-水戸:お疲れちゃんの東京V。最後まで足は動くか?
  • 横浜FC-仙台:注目の上位対決。堅守同士で引き分けろ!
  • 湘南-徳島:仙台相手にあきらめなかった湘南。波に乗れるか?
  • 鳥栖-柏:柏のプレスをかわしてつなげるか>鳥栖


 流れは自分で引き寄せるもの。何が出来ていなかったか、反省の時間は充分あった。体現しないと分かったことにはならない。もう一度、自分たちのサッカーを見せろ!We are SAPPORO!


もう一つの「聖地」-甲子園巡礼(4)

2006年05月12日

 甲子園観戦記。今日で終わりです。

 さてこちらの写真。阪神の応援の特徴の一つとして「統制のとれた応援」というのがあります。NHKかどこかでやっていたのですが、阪神の応援団は伝言ゲームのように応援の指示を素早く球場全体に伝えるノウハウを持っています。この写真の中央、立っている女性がこのエリアの「コールリーダー」です。試合前に

「GWということでたくさん来ていただいてありがとうございます。今日は三連戦の初戦、しかも相手は宿敵巨人。この試合に勝つためには是非とも皆さんのお力が必要です。ご声援、よろしくお願いします」

みたいなことを言うと、客席、メガホンを叩いて呼応。正直この時点では叩く音もまばらで、「アレ、こんなモンだったかな?まぁ、内野席(札幌で言うところのSA席)だからな」とちょっと思っていましたが…。


 彼女が左を向いているのは、ライトスタンドの本隊から隣のアルプススタンドを通じて伝えられるサインを見るためです。指一本だとコレ、二本だとアレ、というようにコールが決まっているようです。時には本隊を直接見ていることもあったみたいです。序盤は外野寄り、試合が進むにつれて本塁寄りに位置を変えていました。外野に近いエリアを「暖めて」から、それを徐々に広げていこうという考えのようですね。

 さすがだな、と思ったのは「ここ一番での盛り上がり方」です。
 この試合、流れが変わったのは6回裏。阪神が5本のヒットで同点に追いついた場面でした。この時のスタンドの様子がこちら。

攻撃開始時。普通に座っていますが…



チャンス到来と見るやコレ。メガホンだけではなく大声で歌っている人もたくさんいます。外野の声ともバッチリ合っています。繰り返しますがココ、SA席相当です。

 試合の勘所を知っているな、という印象です。それまで阪神はいいところなしでしたが、この回を境に雰囲気が一変しました。試合を見る力、流れを変えさせる力。これが歴史の重みかな、と思います。



 私は「これを真似しろ!」とか、そういうことを言うつもりは毛頭ありません。そもそも違う競技の話です。「統制」も、野球は打者が打席に入るのに合わせて声を出し始めることが出来るから可能なことだし、メガホンを使っているから声を出すよりも気軽に応援に参加できますし。6回裏のボルテージの上がり方だって、ランナーが出ればチャンスだってことぐらい、あまり野球を知らない人だって何となく分かります。

 ただ言えるのは、彼らはここ一番ではビックリするぐらい試合に集中していました。
 序盤は、談笑する人もいれば「何してんねん!」「どこ見とんねん審判!」とか言う人もちらほら。ちらほらです、ネガ発言は。それもつぶやく程度。今の阪神は強いから余裕があるというのも理由でしょうが、それにしても意外なほど少なかった。先ほどの6回裏を境にそういう声はほとんどなくなりました。
 その一方で、便所で「さっきのフォアボールが…」とか検討をしているオジさんがいっぱい。さすがしっかり試合を見ているな、と感心しました。


 それともう一つ。彼らは楽しそうです。写真は7回裏、ラッキーセブン恒例の風船飛ばし。大の大人がピ~ピ~なる風船を一生懸命ふくらませる姿は何だか笑えます、私を含めて。多分、これだけは負けてても楽しそうにやるのではないでしょうか。
 また、選手を盛り上げるのが上手いだけでなく、自分たちがおだてられるのも上手です(笑)。この試合ではないのですが、4日の試合、打球がベースに当たるラッキーなサヨナラ打を放った矢野選手はお立ち台で一言言うたびに「ベースに当たったのは皆さんのおかげです」「応援ありがとうございます」みたいなことをしれっと言うんですね(「おかげ」なわけがないw)。それに対しスタンドからは「ウォー!」という歓声。お互いが欲しているものを分かり合っている、という感じです。



 まぁ最後はとりとめもなくなってしまいましたが、「こういう世界があるんだ」ということだけでも伝われば、と思った次第です。ウチのスタンドも次の10年でどのように醸成されてゆくのか、その一員として見てゆきたいと思います。ビールをこぼすオッサンにはならないように気をつけます(笑



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23:25

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もう一つの「聖地」-甲子園巡礼(3)

2006年05月11日

 第三回。いよいよプレーボール、とその前に…。


【甲子園の「へぇ」】
 スキーのジャンプ大会が開かれたことがあります。昭和13年(1938)2月、大会名は「全日本スキージャンプ甲子園大会」。「ダンス甲子園」並の違和感です。雪を運び込んでジャンプ台を作り、センターからバックネット方向に向かって飛んだようです。
 3塁側アルプススタンドの下には、かつて25mの温水プールがありました。現在は室内練習場になっているはずです、確か。
 今はどうか分かりませんが、西宮市では「中連体」というイベントで甲子園球場を使用していました。部活単位での大会というわけではなく、組体操やったり学校の代表だけでリレーやったりというもの。その時に私は甲子園の土を踏んでいるんですね。帰ってきたらなぜか体操服のポケットに土が入っていたなぁ、ひとつかみぐらいの分量が(笑)。今もどこかにあるはずです。




 さて、試合は4回に阪神が先制するものの、5回に阪神の先発・オクスプリング(言いにくいねん名前が)が打ち込まれ4失点。しかし6回に阪神が集中打で同点に。終盤、巨人が何度もチャンスを作るものの阪神リリーフ陣が踏ん張り、迎えた9回裏2死、代打関本の打球はセンターへ。浜風でなくセンター方向への風が吹いていたこともありサヨナラ本塁打に!阪神が今季初のサヨナラ勝ちを収めました。



 試合内容についてあれこれ言ってもしょうがないので、ここではスタンドの雰囲気について書いていきたいと思います。

 まぁ、どこの球場にもどうしようもない酔っぱらいは居るもんでして。試合開始前に、三列前のオッサン三人組と、その前の列の男性がもめているんですよ。どうやらオッサンの一人がビールをこぼして、それに文句を言った男性相手にからんどる。目つきからしてすでに相当アルコールが入っています。こういうのがいると試合に集中できません。案の定試合が始まると、「ドルァー!!」とわけの分からんタイミングで喚くわ、売り子に茶々入れるわ、空いている席に勝手に移動するわ、ちょろちょろし出しました。挙げ句、一人がビール片手に階段登る途中に私の横でフラフラッ…バシャッ。
 ……ジーンズはまあイイですよ。でもジャケット、一週間前に買ったところなのに(怒)。さっきの騒動を見ていなかったら私も文句を言っていたところですが、もう相手にしてもしょうがないので、謝る相手に一度だけ軽く手を挙げて後は無視。袖の汚れを洗いに行っている間にヒット1本見逃したやないか!そいつら、4回ぐらいに帰っていきました。何しに来たんじゃ。

 このアホらしい連中を除けば、スタンドはそれはそれは素晴らしい雰囲気でした。そのことは次回。



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23:00

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Is Paris Burning?-UEFA CL Finalプレビュー

2006年05月10日

 今週末から来週にかけて、私たちの身の回りはサッカーの話題に事欠きません。

13日:代表v.s.スコットランド戦
14日:神戸戦
15日:W杯・日本代表メンバー発表
17日:鳥栖戦

そして締めくくりは18日未明、UEFAチャンピオンリーグFinal、バルセロナ-アーセナルです。今年の決勝戦の舞台はパリ。こちらの方のようにパリに飛んでいってしまう方はそう多くはないでしょうが、幸い地上波で中継されます。札幌見て代表見ると「上手いなぁ」と感心したり札幌に重ねてみたりしてしまいますが、この試合はそういうことはせずに純粋に楽しみましょう。重ねたりすると立ち直れません、あまりのレベルの違いに(笑

 準決勝の2ndレグをちらっと見たのですが、国内リーグとの兼ね合いで過密日程、「絶対決勝に進みたい」という気持ちもあってか、ちょっと重苦しい時間もありました。しかしスペイン・イングランドともリーグ戦は終了。この試合に向けてバッチリコンディションを整えてくるはずです。好勝負が期待できそうです。
 前評判ではバルサ優位と言われていますが、一発勝負なのでどちらに転ぶか分かりません。昨年リバプールが3点差を追いついたり、何が起こるのか分からないのが決勝戦です。私見ですが、バルサの強さを支えているのはキープ力もさることながら、実は相手陣内での厳しいプレスだと思っています。これが掛かるか、それともアーセナルのピレス・セスクあたりが上手くボールを散らしてアンリに配球できるかが序盤の焦点かと。あとは…分かりません(笑


 全くサッカーの内容と関係ないのですが、何だか「ビッグイヤーへのストーリー」はアーセナルの方が上手くできているような気がします。リーグ戦での躓き、ハイバリーでの最後の試合で4位滑り込み(来年のCL出場権獲得)、ベルカンプの引退と、「歓喜の初制覇」を迎える準備は出来ている気がします。Goonerは怒るかも知れませんが私は判官贔屓ですので、良くも分からず「シャア専用アシスホナウジーニョスゲェ!」とかしか言わない日本人の度肝を抜いて、ついでにトヨタとFIFAに頭を抱えさせて欲しい(注)ものです。


 チームとしての完成度においてナショナルチームよりレベルの高い欧州トップクラブの、その最高峰を決める試合を見逃す手はありません。今から生活リズムを朝型に!W杯を控えている選手はケガだけ気をつけて最高のプレーを見せて欲しい。

(注)「ついでにトヨタとFIFAに頭を抱えさせて欲しい」

 優勝チームには12月に日本で開催されるクラブW杯出場権が与えられます。G大阪・東京VともにACLで敗退しているため、彼らは「バルサに来てもらわないと客が入らない」と思っているのでその皮算用を裏切って欲しい、という意味。っていうかミーハー人気に頼らずに客が入る方法を考えてくれ。参加国のレベルとか、開催時期とか、チケット代とか。

代表v.s.ブルガリア戦

2006年05月09日

 これまで「どうもW杯に対するモチベーションが上がらない」と言ってきましたが、今日の試合、というより選手達を見て俄然盛り上がってきました。以下、雑感。

【以前から懐いていた懸念に対する答え】
 昨年の11月・アンゴラ戦のレビューで「1TOPの相手にどういう守り方をするのか」という問題に触れました。その時想定していたシャドーストライカーを置く布陣とは異なり、今日の相手・ブルガリアは1TOPに両サイドがワイドに開くという布陣でしたが。ともかくDF陣の対応には良い面と悪い面両方が出たと思います。

 まず悪い面ですが、もちろん開始1分の失点の場面。
 中央は相手FW一人に3バックがそのまま残る形で、相手右サイドに渡った時点で中澤と村井の間に大きなギャップがありました。難しいところですが、ボールが渡る前には中澤は出ていけなかったでしょうね。村井に声をかけてポジションを修正させるべきだったと思います。そしてクロスに飛び込んだのは多分逆サイドの選手だと思うのですが、あれだけ大きく振られると田中誠もついていくのは厳しかったのかなと思います。
 この失点以外は、宮本がDFラインを高く保ち上手く応対していたと思います。とりわけ4バックになってからは、FWに縦に入るボールに対して中澤よりも宮本が積極的に勝負できていました。「1TOPに対しては決まった人間がつかずに、近い方がつぶしに行く」という守り方が上手く行っていたようです。本番でも宮本が恐れずにチャレンジできればある程度守れるのではないでしょうか。池内には彼の「ボールが来る前の準備」を見習ってもらいたい。

【選手個々の評価】

  • 中澤。本調子にはもう少し掛かるでしょうか。中途半端な守備が少々。ボール回し、あんなに下手だったか?
  • 玉田。GW中の名古屋の試合を見る機会があったのですが、その時には正直空回りしていて、「これは厳しいぞ」と思っていたのですが、今日は別人のよう。良くボールに触っていました。前を向く速さと思い切りの良さはさすがですね。今日ばかりはジーコの慧眼に脱帽。ただ、何度も訪れた得点機会を逃していたことがどう評価されるか、です。
  • 巻。この選手には本当に頭が下がります。得点の場面、アレックスのボールも素晴らしかったのですが、前のDFがクリアする確率も高かった。それでもしっかりコースに入っていたからこそ生まれたゴールです。常にサボらずにプレーしていた彼に対する最高の報酬でした。
  • 村井。右サイドの加地が自重していた分、彼の所で何度もチャンスが出来ていました。良いクロスを供給しており、素晴らしいプレーだったと思います。心の底から軽傷であることを祈ります。

 失点の時間帯が1分・89分と最悪であったことも含め、まだチームとしての課題は山積みですが、個々の選手は力を発揮していたように思います。「あの時ああしていれば」という後悔を残さないよう、あと一試合戦い、15日の発表を迎えて欲しいものです。


もう一つの「聖地」-甲子園巡礼(2)

2006年05月08日

 試合開始まで時間があったので、外周を一回りしました。

 バックスクリーン裏には「タイガース博物館」があります。入場は無料。甲子園球場・タイガースに関する資料が展示されています。ベーブ・ルース来日時の広告や、江夏・田淵・バース・掛布のユニフォームなど、ファンには垂涎モノのお宝が並んでいました。が、私の興味を引いたのは、創立30周年の時に当時のナインが寄せ書きをした記念の大皿です。日付は「1964年」…。40年前に30周年、歴史の重みというヤツでしょうか。


【甲子園の甲子園たるゆえん】
 私が勝手に決めた「甲子園球場三大名物」について。
 まず「銀傘」。雨よけのみならず、拍手・歓声を球場に響き渡らせることで演出に一役も二役も買っている屋根ですが、実は昭和初期にはアルプススタンドまで覆っていました。しかし太平洋戦争の最中、昭和18年(1943)に鉄不足のため軍事用として接収され、同26年(1951)に内野席を覆う現在の形の銀傘が復活しました。同57年にはアルミ合金のものに代えられ、現在に至っています。今回の大改修で、この銀傘も一時撤去され新しいものに取り替えられるようです。
 「アルプススタンド」。高校野球の際に両校の応援団が陣取り、選手に声援を送る場所として有名です。漫画家の岡本一平さんが「ソノスタンドハマタ素敵ニ高ク見エル、アルプススタンドダ、上ノ方ニハ万年雪ガアリサウダ」と朝日新聞に漫画を描いて以来、「アルプススタンド」と呼ばれるようになりました。ココの一番上から球場を見渡すと壮観です。
(写真の左側に見える屋根が「銀傘」、右端が三塁側アルプススタンド)

 「ツタ」。その外観を彩る緑鮮やかなツタは、建設された年の12月に植栽されました。株数約430本(意外と少ない)、葉の面積はタタミ8000畳分。かつてこのツタを切った不届き者がいましたが、改修後ももちろん残されるようです。



 中に入りました。私の席は一塁側内野指定席。札幌の試合で言うとSA席に相当すると考えてよいでしょう。
 野球では一塁側ベンチにホーム、三塁側にビジターのチームが入ります(札幌ドームは例外で逆。他にも例外があった気がしますが…)から、観客もそのように座るわけです。従って外野席も、ライト(ホームベースから見て右・一塁の方向)にホーム、レフトにビジターのチームが入るのですが…

 試合前の巨人ファンの皆さんです。周りに黄色のシャツが見えることからも分かる通り、「囲まれて」います(笑)。これだけだと厚別・ドームでも見られる光景ですが、試合が始まると、レフトの阪神ファンもライトスタンドと同じように声を出してメガホン叩いて応援しますからね。ぐるっと敵に囲まれて、それはそれは恐ろしい燃えるでしょう。



 こちらが阪神ファンの「本隊」。サッカーと違って、練習中から選手を鼓舞するということはなく、選手紹介に合わせて声をあげるという程度です。また、野球の場合、試合が始まってから来る人も多く、プレーボール時に空席が目立つ、というのも至って普通のことです。が、この日はGWにして伝統の一戦。3回ぐらいには満員に近くなっていた気がします。



 試合前にはいくつかイベントが。トラッキー・ラッキーとちびっ子が一緒に踊ったり、スピードガンコンテストが行われていました。スピードガンコンテストの参加者はバックスクリーンに大写しになります。羨ましい(笑


 続きます。



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22:25

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もう一つの「聖地」-甲子園巡礼(1)

2006年05月06日


 本来ならば「聖地」厚別でのオープニングゲームに行くところ、前もって決定していた法事のため帰省したGW。せっかく帰るんだから異教徒(野球ファン)の集う「聖地」に、と思い、2日のプロ野球・阪神-巨人戦を見に阪神甲子園球場に行って来ました。問わず語りに観戦記を、阪神甲子園球場にまつわるあれこれを交えながら書いてみたいと思います。長いので何回かに分けて書きます。



【球場の沿革】
 阪神甲子園球場は、大正13年(1923)に「甲子園大運動場」としてオープン。武庫川の支流・枝川が廃川となり、阪神電鉄が旧河川敷開発の一環として建設。竣工の年が十干・十二支のそれぞれ最初である「甲(きのえ)」と「子(ね)」が同時に来る年であったため、付近一帯の地名も含めて「甲子園」と呼ばれるようになったのは有名な話です。外野に芝生が貼られたのは昭和4年(1929)、世界恐慌の年です。昭和10年(1935)、大阪野球倶楽部(通称「大阪タイガース」)が誕生、甲子園球場を本拠地として使用するようになりました。これが現在の阪神タイガースの前身です。以後、プロ野球・高校野球の名勝負を見つめ続けてきた、日本を代表する球場です。


 この度、老朽化のため平成20年にかけて大改修を行うことが決定され、今秋から着工。従って現在の甲子園球場の姿は今年で見納めになります。プロフィールにも書いてある通り、私の実家は甲子園にあり、子供の頃から何度も通ったこの古き良き球場の雰囲気をもう一度味わうべく足を運ぼうと思った次第です。

 さて、家からは歩いて15分ぐらい。距離にすると1㎞程度。昔見た町並みを懐かしみながら徒歩で球場に向かいました。駅付近(もちろん駅名は「甲子園」)に大きなショッピングモールができ、このあたりも随分変わってしまいました。ガキの頃には路面電車も走っていた記憶がありますが、今は跡形もありません。


 ところで、この距離だと家に歓声が聞こえてくるんですね。甲子園では普通、風はライトからレフトへ吹きます。名物の「浜風」というヤツです。南から吹くこの風にのって声が届くわけです。夏場に窓を開けていると、六甲おろしの歌詞までハッキリ聞き取れます。
 父は若い頃巨人ファンだったのでよくテレビで試合を見ていたのですが、横に座っていた私には窓の外から聞こえてくる歓声がテレビよりも遅れて聞こえるのが不思議でなりませんでした。「音は光や電波などよりも届くのが遅い」ということはこの体験で知った気がします。



 左は球場の最寄りの駅。私にとっては高校時代、通学に使っていた駅としての記憶の方が強いです。球場は駅の南側、目と鼻の先。
 この日は試合開始1時間前ぐらいに着いたのですが、客足は上々。満員になりそうです。
 途中には、阪神グッズ(と少しの巨人グッズ)・食べ物などを売る店が並んでいます(写真右)。さながら神宮祭の夜店です。隣にオッサンが座って「何で応援せえへんねん」とかからんできたらマズイと思ってメガホンを購入。使用上の注意に「振り回したりしてはいけない。乱暴な扱いをすると壊れる」とありますが、だぁれも守っていませんでした(笑
 次回へ続く。




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21:15

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立ち上がり

2006年05月06日

 水戸戦、1-3で敗れました。

 序盤、押され気味だったという話です。失点の場面をNHKのニュースで見ると、1点目はカウンター気味に走られたアンデルソンを止められず。DFは三人いたように見えましたが、誰もボールにチャレンジできず…。アンデルソンがよくフィニッシュまで持っていきましたよ。でも、防げた失点だよな、きっと。
 2点目はエリア外、左サイドやや角度のないところからニアを破られ失点。加賀が応対していましたが、シュートの瞬間は棒立ち。多分「ニアのコースは切ってある」という意識だったと思うので、ポジショニングのミス。それと足ぐらい出せや。
 3点目は池内のファウルで与えたFKから失点。これはボール、飛び込んだアンデルソンのタイミング、ともに見事でした。強いて言えばファウルがいけなかった、ということになりますが、まあ、やむを得ないでしょうね。攻撃についてはあまり映っていなかったので分かりません。


 今日の結果を受けて生じた、というか確信に近くなった懸念は、「今のチームは先行されると極端に弱い」ということです。「先制点をとられると絶対不利」というのはサッカーのセオリーですが、今のウチにはそのセオリー以上に先制点がとても重いものになっているようです。
 今年のサッカーは何と言っても攻撃力が持ち味。どのチーム相手でもある程度ボールを支配できる中盤の構成力がウリです。長い時間ボールを支配して相手を肉体的にも精神的にも疲れさせる、というのがこれまでの勝ちパターンです。ところが、先制されて守りの体制に入られると、相手としても「ボール保持はあきらめてリードを守ろう」という考えになり、ウチの武器が消されたも同然になる。

 対策としては、引いた相手から得点する術を身につけるしかありません。これまで言われているようにフィニッシュの場面での詰めの甘さを練習で改善するとともに、中盤の選手も積極的にゴールを狙っていく必要があると思います。ミドル、二列目からの飛び出しなどなど。これに加えてセットプレーですね。これだけは引きこもりも何もありませんから、CK・FKを活かすことが大事になってくると思います。

 とまあ、当たり前の対策しかないわけですが、根本的な問題として「とれよ先制点を」と思うわけです。思えば草津・湘南相手に大勝した試合は序盤から押せ押せでした。引き分けたものの徳島戦も15分までは猛攻を仕掛けていました。だいたいぶっちぎる力もないのに立ち上がりからゆったりやって勝てるわけがない。
 悪い流れは自分で断ち切らなきゃいけません。水戸も前節・草津戦のショッキングな敗戦をこうして払拭したわけですから。立ち上がり、積極的にいけよ。


順位表と勝ち点に関するちょっとした考察-あるいは楽観的観測

2006年05月04日

 仙台戦、まずは負けなくてよかった。大塚は右肩を脱臼したようですが、早期の復帰を祈ります(鶴

 実家で試合を見られずイライラして仕方ないので、暇つぶしに一巡目が終わった時点での札幌の「星勘定」についてちょっと整理しておきたいと思います。

 まずは現状。第1クールを終えての順位(暫定。東京V-横浜FCは5/10開催)はこちら。(数字は勝ち点)

  1. 柏  25
  2. 仙台 24
  3. 横浜 22
  4. 東京 21
  5. 湘南 18
  6. 札幌 17
  7. 神戸 16

見ての通り昇格圏内には入っていませんから、そろそろイライラが募ってきた方も多いと思います。ただ、最終的に2位、最悪でも3位に入ればいいわけですから、今の順位にそう悲観的になる必要はないと思います。「勝てばよその結果次第で◯位!」とか、スポーツ新聞が掲げる自己中心的な威勢の良い見出しに釣られるのは得策ではありません。また、「過去この順位にいたチームの昇格の可能性は…」みたいなアレな分析は相手にせん方がよろしい。

 次にチームの成績。第1クール、柳下は「7勝」あたりをノルマにしていたと思います。勝ち点にすると21。これには残念ながら届きませんでした。それより痛かったのは「ライバルにホームで勝ち点を与えてしまったこと」です。

 一般的に、昇格・優勝などを争う当面のライバルとの対戦で理想型とされるのは、「ホームで勝ち、アウェーで最低でも引き分けてくること」と言われています。ホームで勝ち点3・アウェーで勝ち点1を目指す、という考え方ですね。どの監督もある程度この理想型を想定してシーズンのプランを練っているはずです。
 これが理想型とされる所以についてもう少し細かく説明すると、二回対戦してホーム勝ち・アウェー引き分けという結果を残せば、そのチームとは勝ち点の上で3+1=4対0+1=1ということになり、仮にどこかで一試合取りこぼしても、勝ち点で並ばれることはあっても抜かれることはありません。セーフティーリードとは行きませんが心理的に大きなアドバンテージとなります。普通のリーグならば対戦は二回ですが、ご存じの通りJ2はW杯期間中も中断せず同じ相手と四回も戦う世にも奇妙なリーグですので、理想型を貫けば勝ち点で6も差を付けることが出来るわけです。
 逆にいえば「ホームで相手に勝たせる」ということは相手に勝ち点を与えるだけでなく自ら計算していた勝ち点を失うことにもなります。つまりホームでの敗戦は

-3(相手にあげちゃった勝ち点)-3(失った勝ち点)=-6

という計算になるのです。同じ計算方法だと、「ホームで引き分け」は

-1(相手にあげちゃった勝ち点)-2(失った勝ち点)=-3

ということになり、「ホームでの引き分けは負けに等しい」という言説は、数字の上からも的を射たものだと言えるでしょう。だからこそ逆にアウェーでの引き分け上等、ということになるわけです。

 で、現在の順位と勝ち点差を、あくまでライバルとの直接対決の戦績だけに限って整理してみます。
 まず、「ホームで負けた」柏と横浜FCとはそれぞれ8点差・5点差。もしこれが逆の結果であればそれぞれ2点差でビハインド・1点差でリードとなり、だいたい上の式が当てはまると言ってよさそうです。「ホームで引き分けた」仙台との勝ち点差は7。昨日の結果が札幌の勝ちであればこの差は4になっていたわけですから、柏よりもむしろ仙台にはちょっと水をあけられていると言えるかもしれません。
 一方、アウェーで敗れた東京Vに対しては勝ち点で5の差を付けられています。これが引き分けであれば2点差でビハインド、十分射程圏内だったわけです。
 ですから直接対決の結果と勝ち点差の関係という点から見ればこの結果はまあ順当かな、という感じですね。つまりホームで二つ負けたこと以外はプラン通りに行っているということです。

 そこで、です。第2クールでは仙台・横浜FC・柏とアウェーで対戦します。もちろん厳しい戦いになるのは重々承知で、敢えて声を大にして言いたい。

「チャンスは十分すぎるほど残されている」

前述の式に当てはめると、たとえ引き分けて帰ってきても相手の勝ち点を2点削ることになりますし、こっちも1点取れる。ましてや勝つことが出来れば6点取ったことになる。「言うは易く行うは難し」ですが、「上記の3チーム相手に二回あるアウェーのうちどちらかを勝つことが出来ればイーブン」と考えてよいと思います。もちろんホームで計算どおり勝ち点3を獲得することが大前提であることは言うまでもありませんが。W杯期間中も中断せず同じ相手と四回も戦うアレなリーグであるおかげで、挽回のチャンスは数多く残されているわけです。(そのせいでW杯に対するモチベーションがいっこうに上がらないのには困ったモンですが…)


 もちろん自分たちが着実に勝ち点を積み重ねることも大事ですが、相手だっていつ崩れるか分かりません。もともと圧倒的な力なんて無いのですから、ぶっちぎるなんて無理。ライバル相手にアウェーで辛抱強く勝ち点を拾って、上に食らいついていくことが必要です。ですからまずは当面のライバルとの対戦、それもアウェーでの闘い方に注目して、今はじっと成り行きを見守りましょう。ロスタイムに追いつくという最近の札幌らしくないもののいかにも厚別らしい試合を演じてくれたわけですから。チームはこれから調子を上げてくれると思います。

 以上、「負けるとすぐ不機嫌になる自分への戒め」なエントリーにお付き合いいただきありがとうございました(笑)。さ、はよ帰ろ。


post by tottomi@帰省中

09:40

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