代表v.s.ボスニア・ヘルツェゴビナ戦

2008年01月30日

 今日の方がむしろ状況はタイ戦に近いかも知れん。以下、雑感。

【持てるが崩せない攻撃】
 前半からボスニア・ヘルツェゴビナは自陣に引き気味。後ろに人数を揃えて奪ったらまず早い攻めを狙う、という去年某所で何度も見たようなサッカーを展開。その結果、日本のポゼッション率はチリ戦に比べて格段に上がりましたが、序盤から「持てるが崩せない」という展開に。やがてゲームが落ち着いてくると双方単調な攻めに終始。20分過ぎには蹴り合い気味に。
 そうした中にあって、相手をサイドに寄せておいて逆を使う、というこれまた去年の代表に逆戻りしたかのような攻めはなかなか効いたのではないかと思います。34分、中央の中村からタイミング良くスペースへ飛び出した内田に渡った場面なんかは非常に良かったのではないでしょうか。岡田の言う「接近ナントカカントカ」は、チリのように積極的に囲んで奪いに来るチーム相手に戦うための考え方でしょう。今日のボスニア・ヘルツェゴビナのように出てこない相手をムリにこじ開けるためのものではないんだろうと思います。だから、じっくり持って崩すという、今日の選手たちが見せた方向性は間違っていないんだろうと。
 ただ、相変わらずリズムに変化が乏しく、とりわけ前半は単調な攻めに終始した点は今後の課題だと思います。

【理想的な得点経過】
 前回の感想で、「タイ戦はセットプレーがカギを握ると思うので、30日に少し試してくるかも」と書きました。そんなに大層なことはやってきませんでしたが、それでもCKから取れたことは大いに評価して良いと思います。得点の場面、ややショートコーナー気味に蹴ったボールに後ろから山瀬が飛び込んできて、シュートがシケたところに中澤が上手く合わせました。高さのある相手に平面でCKをやってくるという良い選択だったかと思います。
 終盤、相手の足が止まってきたところで二列目の飛び出しが効きました。二点目は今野のハッスルバックによるボール奪取から大久保のDFライン裏へのパス、これを受けた山瀬がゴール。ボランチとしては自分が奪ったボールがああいう形で得点に繋がるのはたまらなく嬉しいでしょう。山瀬のシュートは、GKが重心を右に移した瞬間に左を狙った冷静なプレー。オフサイドポジションにいてDFを上手く釣った播戸もほめてあげたい。
 三点目は完全に相手の集中力が切れていましたが、選手交代のタイミングを利用するとはなかなか抜け目ないな、という感じです。

 プレッシャーに来る位置、一発を狙った攻めと、タイ戦に向けて良いシミュレーションが出来たのではないでしょうか。後ろのバランスもまずまずのように見えました。「引いた相手に対してどれだけ早い時間帯に先制点を挙げて楽に試合を進められるか」、これがタイ戦の焦点になる。慌てることなく、自分たちのペースでやって欲しい。札幌のキャンプもイイけれど、W杯予選ですよこれは。


代表v.s.チリ戦

2008年01月26日

 まぁ、この時期ですから。以下、雑感。

【早い出足と球際の上手さに翻弄された前半】
 立ち上がり、双方が狭いゾーンに相手を追い込んで人数をかけて奪うというディフェンスを徹底したため、厳しい局地戦が展開されました。日本の右サイド、チリの左サイドが主戦場になったわけですが、日本のプレッシャーが緩んでくるにつれてチリは徐々にそこを突破、代表初出場の右SB内田のところを執拗に突いてきました。ここを最後まで修正できなかったのが痛かったですね。結局内田は後半に若い彼には「ほろ苦いデビュー」になってしまいました。が、これを良い経験と捉え頑張って欲しい。
 「サイドで詰まった時にボールを下げずにスピードを上げて突破する」というのが前任者との違いである、と報じられていましたが、この段階でそれを形にしろと言う方がムリというものでしょう。ショートパスを繋いで攻めるにはコンビネーションがまだまだ。意図だけは見えました。
 さて、気になったのはチーム全体の守備です。一対一で競り負けるのは、シーズン前のこの時期のコンディションから考えると仕方ないとして、前半30分頃から前線と最終ラインの距離が開き始め、プレスがかからなくなってしまいました。全体的に「どこにブロックを作って奪うのか」が曖昧なまま終わってしまったという印象です。
 
【決定力・アイデアが不足していた両チーム】
 後半もチリペースでスタート。日本は前述の通り間延びしてしまって、攻撃でもトップにボールが入った後にMFのサポートが間に合っていません。もっとも高原のところでもう少ししっかり収めてくれないと攻めに厚みが出てこない。大久保との交代は妥当でしょう。
 その大久保ですが、手元に残ったメモを見ると後半の欄には彼の名前しか書いてありません(苦笑)。三度、決定機があったと思いますが、せめて枠へ飛ばして欲しかった。ただ、下がって受ける高原から裏を狙う大久保へという交代は、ゲームの流れを変える効果をもたらしており、今後もこうした使い方(途中出場)をしてくるものと思われます。
 あとは、印象に残った選手はいないですね。チリもゴール前まではボールを運ぶもののフィニッシュの精度…というかシュートまで持って行く場面がほとんどなし。これでは点は取れないな、という感じです。
 
 良くも悪くも予想通り、というゲームでした。ついでに言っておくと2月6日のW杯予選もこのようなじりじりする展開になると思われます。相手は合宿までしてしっかりした準備をして来ると聞いていますし、こちらはシーズンに向けてのコンディション作りと代表のチーム戦術を浸透させるという二つの課題を抱えている状態。内容はどうでも良いからとにかく勝ち点3を。セットプレーがカギを握ると思うので、30日に少し試してくるかも知れません。


B自由ビジター

2008年01月24日

 2008年の日程(リーグ戦・ナビスコ)が発表になりました。最初の4つが厳しいですね。あとは…始まってみないと分からんw
 
 そんなことより…といったら言い過ぎですが、チケットについて見ていたら、券種が増えていますね。B自由ビジター。今日はじめて気がついたのですが、前から出ていたんでしょうか。
 アウェイサポ用のチケットということですね。まさか今のアウェイ側席全部が対象ってわけはないよなw(念押し
 
 これは大変結構なことかと思います。
 ご存じのように現在、厚別・ドームともにアウェイサポーターは特定のエリアに固められています。昨年まではアウェイサポが多くても少なくてもそのエリアの大きさはほとんど固定されていました。しかし、今年のようにB自由ビジターを設定すると、チケットの売れ行きによってそのエリアの大きさを変えるという柔軟な対応ができそうです。
 J1だとアウェイサポの数も増加することが予想されますが、それでも遠方のあんまり人気のない神戸や大分から大挙して押しよせてくることは考えにくい。そうするとドームだったら去年のように1ブロック、厚別だったら去年よりさらに小さくして、ホームサポが入れるエリアを大きくすればよい。
 
 逆にアウェイサポの数が多ければエリアを広げて、ということもできそうです。…が、ここは敢えて言いたい、
 
 「わざと枚数減らせ」
 
と。
 これまでのように「B自由」で一括りに売ってしまうと、極端な話、アウェイサポによる買い占めだって可能なわけです。が、今回の券種設定により、こっちが枚数をコントロールすることができる。なにもこっちから必要以上にアウェイサポを呼び寄せて敵を元気づけることはない。営業面での最低ラインとにらめっこしつつ、喧しいアウェイサポは極力数を絞り込んでいく。こうすることでより良いホームの雰囲気が演出できるでしょう。「ホームが売れないからビジターに回して売り捌いてしまおう」なんて○○なマネだけは絶対にしてくれるな。


キックオフ2008

2008年01月20日

20080120-00.JPG 呼ばれてもいないのに(結局案内のハガキが来なかったことに対する毒)二年ぶりにキックオフイベントに行ってきました。
 
 札幌ドームに来るのは去年の12月1日以来。次に来るのは第2節…じゃないところが悲しい(涙
 入り口では「ドーム開幕4万人!」のチラシが配られていました。御苦労様です。私は都合で行けないのですが、名代として誰かを差し向けるよう手配しますw


 
20080120-01.JPG ちょっとのんびりし過ぎて、会場に入ったのはステージイベント開始10分前。結構な人出です。一昨年がどうだったか覚えていないのですが、なかなかの入りと言えるのではないでしょうか。
 グッズを買ったり、ステージイベントを見たり。一番長く見ていたのは実は子供のフットサル。今どきの子供はウマイですなぁ。


 
20080120-02.JPG J2優勝シャーレです。シーズンチケット販売イベントの時にも思ったのですが、やっぱり小さいですよね(笑)。
 新ユニフォーム、ホーム用はデザイン変更はなし。アウェイ用は相当格好良くなりました。が、個人的に最も気に入ったのはトレーニングウェア。買う!絶対買う!
 


 
 選手は明日グアムへ向け出発。いよいよシーズンが始まったという感じがします。まずは怪我なく、全ての選手が持てる力を存分にアピールできるキャンプになって欲しいものです。




職場の魅力

2008年01月16日

 千葉の主力流出について、西部謙司さんのコラム。
 
問われる J クラブのビジョン(WSP)

中小クラブは、いきなり強大なクラブを目指す前に、幸せなクラブを目指すべきかもしれない。理念と、明確なビジョン、先を見越した計画性、継続性が不可欠で、それが 10 年後の姿を左右することになる。

 
 当たり前だけど彼らにとっては「職場」ですからね。きつくてつまんないだけの職場にいたくないのは彼らも同じなわけですね。
 札幌のように小さなクラブは、十分なサラリーを払ってやれないならプラスアルファで引き留めるしかない。ただでさえ「雪が多い」「キャンプが長い」などのネガ要素があるのだから、アピールポイントは余計に必要ですよね。
 サポーターができることはピッチ内外で選手を支え続けることでしょうが、クラブができることのアイデアを提案していくことも、「幸せなクラブ」作りに役立つのではないでしょうか。
 そうした提案の場として2月11日のサポーターズ集会は貴重。選手の待遇面での問題なので我々素人にはなかなか分かりづらい問題ではありますが、実りある会になると良いな、と思っております。
 もちろん批判することは必要ですよ。選手とは関係ないけれど「キックオフイベントの告知がなっていない」とかね。っていうかオレの所にはまだハガキ来ないし(`ヘ´)。もう来ないなきっと。それともJPのせいなんだろうか?


言ったそばから中盤の補強

2008年01月11日

 昨日、「中盤の補強が少ないけれど出場機会の無かった選手に期待」という意味のことを書いたら、さっそく補強がありましたw

 元大宮ということで、三浦もよく知っている選手ですね。 
 これで終わりかな?現時点でのロースターは以下の通り。(太字は新加入)

  • GK:富永・佐藤・高木・髙原
  • DF:西澤・曽田・池内・西嶋・柴田・堀田・坪内・平岡・吉弘
  • MF:砂川・鈴木・大塚・芳賀・上里・岡本・岩沼・藤田・西・西谷・鄭・アルセウ・ディビットソン
  • FW:石井・ダヴィ・中山・宮沢・横野・ノナト

 32人。高木・西嶋・大塚の三名は開幕戦時点ではいないはずなので実質29人。西嶋は間に合うのかな?どちらにせよ競争は激しいものになるでしょう。是非、切磋琢磨してチーム力を底上げしてもらいたい。実は開幕直後はリーグ戦とJリーグ杯並行実施で日程はタイト。両方で好成績を挙げるためには選手層の厚さが大事。できるだけたくさんの選手にチャンスを掴んで欲しいものです。
 
 ところで、中盤の攻撃的な選手が薄い、とボクは思うのですが、昨日のように「とりあえず書いとけ!」的なノリで書いてみたら今日みたいに突然補強が発表されたってことにならないか期待しているんですが…ムリかw


サッカー関連ニューススクラップ

2008年01月10日

 今週に入って補強の最終段階に入ってきたようです。目についた最近の記事をスクラップ。

 これで噂のあった選手の動向は全て確定。川崎Fの大橋選手が獲れなかったのは痛いですが、強化部が狙っていた選手のほとんどは獲得できたことになります。
 中盤の真ん中が薄い、という声を良く聞きますが、昨年のように「とりあえずボール奪っとけ!」という役割の選手を二人並べる布陣を基本とすれば、確かに薄いですね。ただ、アルセウの守備能力次第ですが、もう一人を攻撃的なタイプの選手にするならば、去年出番の少なかった面々がチャンスを掴むこともあるのではないでしょうか。ボクは上里に期待しているんですが…
 
 一方で、退団した選手、レンタル移籍していた選手の動向も決まりつつあります。

 両選手とも、今年のチームにフィットせず出場機会が少なかったですが、新しいチームで活躍してもらいたいものです。相川はすでに去年結果を残しているので、期待は大きい。

 だいぶ前から話は出ていましたが、決定しました。対戦が楽しみ。(以上、引用は全て札幌オフィシャル)
 
 経営面でも悪くないニュース。

 他にも、2節の相手が分かったりいろんなニュースがありましたが、最大の驚きは「マサやん!」だなw 買いには行くけど聞けないのが残念。
 
 札幌以外で気になるのはここ。

 ずっと空席のままってことはもちろんあり得ないんだけれど、決まってしまいました。もう少し揉めて選手が出てくれれば…あと、大分もだいぶ抜けているので、この二チーム+大宮・札幌あたりで残留争いってことになるんじゃないでしょうか。ハイ、客観的に見てギリギリで残留を目指すっていうのが目標になると思っています、私。
 
 最後に、これは驚いた。入っちゃうのかウェア~!?


蹴り初め

2008年01月06日

 今年初のフットサルに行ってきました。年始ということでメンバーも集まらず、対戦相手にと呼んだつもりの相手も手違いか何かで来ず、少々寂しい蹴り初めではありましたが、正月でなまった体の目覚めを図るという意味では有意義でした。
 ところで、新年早々デジカメを壊したが壊れたのに続いて、ボールがパンクしましたorz
 別に日向小次郎が現れたというわけではなく、チームメイトがボクのボールを蹴り上げたら、天井のパネルを止めてあった留め具を直撃。見事に穴が開いてしまいました。今回はデジカメと違いボクには何の落ち度もない破損の仕方なんですが、それでも何だか幸先悪いなぁ。


post by tottomi

19:38

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今年の御神籤

2008年01月02日

 昨日、初詣に行ってきました。御神籤は「大吉」。札幌に関係のある項目といえばコレだろう、と見てみたら…

争事:勝つ 気長く思え

 今年も最終節かorz


post by tottomi

09:17

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天皇杯決勝・広島0-2鹿島

2008年01月01日

 明けましておめでとうございます。本年も本ブログをよろしくお願い申し上げます。
 


 
 さて、元日恒例の天皇杯決勝、第87回のカードは、広島と2007J1覇者・鹿島の対戦となりました。結果も内容も、鹿島の順当勝ちでした。
 
 守備に問題があったといわれるリーグ戦とは異なり、失点を減らしてここまで勝ち上がってきた広島。準決勝の戦いを見て、決勝においても先制点を取ることができればあるいは…、と思っていましたが、前半の早い時間帯に失点。その後は鹿島にゲームをコントロールされ、持ち味が出せませんでした。
 準決勝のG大阪戦では、大事に繋ぐところと一気に速攻を仕掛けるところのメリハリが効いていた広島。攻撃のキーマンとなっていたのは柏木でした。中盤の低いところまで引いてきてボールを受けたり、FWを追い越して裏を狙う動きを見せたり、ボールに積極的に絡んでいたわけですが、それに加えて、まず彼が動き出すことで他の中盤の選手も動いて連動した攻めが展開されていました。その彼を出場停止で欠いたことで、特に前半は中盤の選手に流動性がなく、攻撃が単調になった感があります。もっともそれは前半の段階でリスクを冒さないという戦略的な意図があったかも知れず、65分あたりから広島はストッパーの槙野、リベロのストヤノフが積極的に攻撃に参加し、鹿島を自陣に押し込んだように見えました。が、それはむしろ鹿島の意図するところでもあり、最後まで決定的なシュートは放てずじまい。駒野が良い形で受けたときにはチャンスになりかけるのですが、全体として「持たされているだけだった」という印象が強い後半でした。
 
 対する鹿島ですが、往年の試合巧者ぶりを彷彿させる落ち着きようでした。得点シーンは左サイドが詰まると見るや大きなサイドチェンジを入れて、シンプルなワンツーから抜け出した内田が素晴らしいシュート。中に人数が揃っていなかったこともありますが、仮に入っていなかったとしてもあの時間帯の思い切りの良いシュートはチームに勢いをもたらす効果も期待でき、とても良い選択だったと思います。
 その後もボールを散らして意図的にペースをスローダウンさせ、「得点後の失点」という一番やってはいけないミスが生じる可能性を的確に消し、若い2トップとの駆け引きに完全に勝利した最終ラインはコンパクトなゾーンを保ち、機を見てカウンターを繰り出す。プレー機会が少なかった曽ヶ端も集中力を切らさずに後半の森崎浩司のミドルを良く防いだと思います。
 地味に効いていたのはマルキーニョス。得点シーンでワンタッチで内田に出したパスのように球離れが早い一方で、ここで時間を作って欲しいという時のボールキープは素晴らしい。爆発力はありませんが選択の的確さ・技術の正確性において、小笠原とともにこのチームのカギを握る選手だと思います。
 鹿島については総合的に見て「守備のチーム」という印象を受けました。攻撃において才能を発揮する選手があれだけ真面目に守備をすれば、それは堅い試合ができるに決まっている。2008シーズンも大崩はしなさそうです。
 
 決勝に相応しい、締まった試合だったと思います。欲を言えば広島が先制した展開を見たかった。