順位表と勝ち点に関するちょっとした考察-あるいは楽観的観測

2006年05月04日

 仙台戦、まずは負けなくてよかった。大塚は右肩を脱臼したようですが、早期の復帰を祈ります(鶴

 実家で試合を見られずイライラして仕方ないので、暇つぶしに一巡目が終わった時点での札幌の「星勘定」についてちょっと整理しておきたいと思います。

 まずは現状。第1クールを終えての順位(暫定。東京V-横浜FCは5/10開催)はこちら。(数字は勝ち点)

  1. 柏  25
  2. 仙台 24
  3. 横浜 22
  4. 東京 21
  5. 湘南 18
  6. 札幌 17
  7. 神戸 16

見ての通り昇格圏内には入っていませんから、そろそろイライラが募ってきた方も多いと思います。ただ、最終的に2位、最悪でも3位に入ればいいわけですから、今の順位にそう悲観的になる必要はないと思います。「勝てばよその結果次第で◯位!」とか、スポーツ新聞が掲げる自己中心的な威勢の良い見出しに釣られるのは得策ではありません。また、「過去この順位にいたチームの昇格の可能性は…」みたいなアレな分析は相手にせん方がよろしい。

 次にチームの成績。第1クール、柳下は「7勝」あたりをノルマにしていたと思います。勝ち点にすると21。これには残念ながら届きませんでした。それより痛かったのは「ライバルにホームで勝ち点を与えてしまったこと」です。

 一般的に、昇格・優勝などを争う当面のライバルとの対戦で理想型とされるのは、「ホームで勝ち、アウェーで最低でも引き分けてくること」と言われています。ホームで勝ち点3・アウェーで勝ち点1を目指す、という考え方ですね。どの監督もある程度この理想型を想定してシーズンのプランを練っているはずです。
 これが理想型とされる所以についてもう少し細かく説明すると、二回対戦してホーム勝ち・アウェー引き分けという結果を残せば、そのチームとは勝ち点の上で3+1=4対0+1=1ということになり、仮にどこかで一試合取りこぼしても、勝ち点で並ばれることはあっても抜かれることはありません。セーフティーリードとは行きませんが心理的に大きなアドバンテージとなります。普通のリーグならば対戦は二回ですが、ご存じの通りJ2はW杯期間中も中断せず同じ相手と四回も戦う世にも奇妙なリーグですので、理想型を貫けば勝ち点で6も差を付けることが出来るわけです。
 逆にいえば「ホームで相手に勝たせる」ということは相手に勝ち点を与えるだけでなく自ら計算していた勝ち点を失うことにもなります。つまりホームでの敗戦は

-3(相手にあげちゃった勝ち点)-3(失った勝ち点)=-6

という計算になるのです。同じ計算方法だと、「ホームで引き分け」は

-1(相手にあげちゃった勝ち点)-2(失った勝ち点)=-3

ということになり、「ホームでの引き分けは負けに等しい」という言説は、数字の上からも的を射たものだと言えるでしょう。だからこそ逆にアウェーでの引き分け上等、ということになるわけです。

 で、現在の順位と勝ち点差を、あくまでライバルとの直接対決の戦績だけに限って整理してみます。
 まず、「ホームで負けた」柏と横浜FCとはそれぞれ8点差・5点差。もしこれが逆の結果であればそれぞれ2点差でビハインド・1点差でリードとなり、だいたい上の式が当てはまると言ってよさそうです。「ホームで引き分けた」仙台との勝ち点差は7。昨日の結果が札幌の勝ちであればこの差は4になっていたわけですから、柏よりもむしろ仙台にはちょっと水をあけられていると言えるかもしれません。
 一方、アウェーで敗れた東京Vに対しては勝ち点で5の差を付けられています。これが引き分けであれば2点差でビハインド、十分射程圏内だったわけです。
 ですから直接対決の結果と勝ち点差の関係という点から見ればこの結果はまあ順当かな、という感じですね。つまりホームで二つ負けたこと以外はプラン通りに行っているということです。

 そこで、です。第2クールでは仙台・横浜FC・柏とアウェーで対戦します。もちろん厳しい戦いになるのは重々承知で、敢えて声を大にして言いたい。

「チャンスは十分すぎるほど残されている」

前述の式に当てはめると、たとえ引き分けて帰ってきても相手の勝ち点を2点削ることになりますし、こっちも1点取れる。ましてや勝つことが出来れば6点取ったことになる。「言うは易く行うは難し」ですが、「上記の3チーム相手に二回あるアウェーのうちどちらかを勝つことが出来ればイーブン」と考えてよいと思います。もちろんホームで計算どおり勝ち点3を獲得することが大前提であることは言うまでもありませんが。W杯期間中も中断せず同じ相手と四回も戦うアレなリーグであるおかげで、挽回のチャンスは数多く残されているわけです。(そのせいでW杯に対するモチベーションがいっこうに上がらないのには困ったモンですが…)


 もちろん自分たちが着実に勝ち点を積み重ねることも大事ですが、相手だっていつ崩れるか分かりません。もともと圧倒的な力なんて無いのですから、ぶっちぎるなんて無理。ライバル相手にアウェーで辛抱強く勝ち点を拾って、上に食らいついていくことが必要です。ですからまずは当面のライバルとの対戦、それもアウェーでの闘い方に注目して、今はじっと成り行きを見守りましょう。ロスタイムに追いつくという最近の札幌らしくないもののいかにも厚別らしい試合を演じてくれたわけですから。チームはこれから調子を上げてくれると思います。

 以上、「負けるとすぐ不機嫌になる自分への戒め」なエントリーにお付き合いいただきありがとうございました(笑)。さ、はよ帰ろ。


post by tottomi@帰省中

09:40

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