第38節・札幌3-2愛媛

2009年09月06日

 結果は痛快、内容不愉快。

【できれば忘れてしまいたい前半】
 愛媛は両SBが全く上がらず、サイドのスペースを消し、カウンターを仕掛けるという現実的な戦術をとってきましたが、これが見事にハマってしまいました。
 札幌は、ビルドアップの際にSBが高く構えすぎ、結果CBからボールが入れづらくなり、ダニルソンのところから展開しようとするもパスミスが多く攻めにならない。彼の出来も悪かったですが、周りのボールの引き出し方も良くなかった。
 加えて、キリノに縦のボールが入ったときに愛媛のCBが二人でしっかり応対してキープさせなかったことも、札幌の攻めが停滞した理由だと思います。

【交代選手がみんな良かった後半】
 愛媛の側の見立てでは、札幌がハファエル・中山を入れて3-5-2にしてきたことで中盤の数的不利が生じ、これが押し込まれる原因になったということのようです。私には数よりも配置の問題のように見えました。
 まず、真ん中ではハファエルが入り西がダニルソンと同じラインに下がるという変化が生じていますが、このことでダニルソンがボールをさばきやすくなったことが大きかったと思います。
 次に、ハファエルは2トップの下に入ったのですが、前半は足下で受けることを好む宮澤・西が並んでいるのを愛媛の守備的中盤が一人ずつ見ていたのに対し、ハファエルが二人の間で比較的自由にポジションを取りドリブルで仕掛けるというプレーをすることでマークにズレが生じ、攻めにスピードが出たように思いました。
 そして一番大きかったのは中山を入れたことでターゲットが出来て縦のボールが入りやすくなった。前半はCBがキリノだけを見ていたけれど、中山が入ることでCB二人とFW二人という同数の関係が生じ、結果キリノにもスペースが出来て、前線で時間が作れるようになった。得点こそなかったですが、交代選手のなかで最も効いていたんじゃないでしょうか。

 とはいえ、札幌の良さを消しにかかる戦い方をする相手に、スタメンの選手だけでは全く対処出来なかったのも事実。3点目が入っていれば終わっていた試合だし、実際その可能性も高かった。ミスに助けられただけだと思います。ここのところ前半から非常に良い戦い方をしていたので、それをもう一度取り戻して、次節に臨んでもらいたいと思います。


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