第34節・札幌0-1鹿島

2008年12月09日

 何とシーズンチケットを忘れるという波乱の幕開けとなった最終節orz 個々の選手の健闘よりも鹿島に上手くあしらわれたという印象の方が強い試合でした。以下、雑感。

【展開力は向上した中盤】
 クライトンの帰国を受けて、上里・西という中盤の構成になったわけですが、攻撃に関してはこの組み合わせには大きな可能性を感じました。西は狭いところでのキープ、上里はピッチを斜め方向の中距離のパスと、それぞれが持ち味を出していたと思います。個人的には好きなタイプの上里がやっと出てきてくれたのは嬉しいですね。このチャンスを逃さないようにして欲しいと思います。
 反面、守備においてはこの二人とDFラインの関係が拙かったため、ピンチを招いていました。シーズンを通して、「DFラインがはね返したボールが取れない」というのが守りきれなかった理由の一つだった気がしますが、この試合でも、鹿島がロングボールを使い始めた前半中頃から中盤との距離が開き始めました。失点もそのゾーンからのもの。この辺の予測はもう少ししていかないといけません。

【いくらクロスを上げても…】
 あれだけゴール前が薄かったらシュートは増えないよな、と。
 鹿島の両SB・守備的中盤が自重していたというのもありますが、クロスに持っていくまでに人数をかける分、中で合わせにいく選手が少ない。来年は引いてくる相手が増えるわけですから、サイドをしっかり崩した上での攻めが必要になってくると思います。もちろんクロスの精度も。

 とまぁ、うちに関しては良い材料もそれなりにあった試合でしたが、ガチンコじゃないからね。前半から硬さ丸出しの鹿島は、失点防止の安全策を終始とり続け、ワンチャンスをものにすると後は自分たちのペースを保って無難に試合を終わらせることに全力をかけていたわけですから。軽くいなされたな、というのが正直な感想です。以上、試合そのもののレビュー終わり。あとは見たくもなかったあれこれに関する独り言です。


 そんな試合だったにもかかわらず試合後の会場はずいぶんと呑気な雰囲気が流れるとともに、一部で何やら騒動があったようですね。幸か不幸かSB当日券を買いホーム側に座ったので、見たくもないそれを見たり聞いたりするはめに陥ったわけですが…

 傍観者であるということを踏まえた上で言わせてもらうと、「どっちもどっちだな」って感じです。「ああいう状況でどうすべきか?」なんて答え、あるわけないでしょ?拍手するも良し、闘争心が萎えると思うのなら相手に一切の共感を持たないのも良し、だらだらとセレモニーを続ける運営の拙さに憤るも良し。勝手にすればいいのに、と思います。ボク自身は段取りの悪さに腹立ててちょっと悪態ついていたんですが、それでも怒りはグッと堪えて表に出さない方が良かったんじゃないかと反省しています。負け犬の遠吠えみたいに見えたなきっと。
 ただ、おそらくゴール裏で怒ってた人たちには、「あなたたちは悔しくないのか!」という想いがあったんだと思います、「自分たちのチームがあっさり捻られたのに、なぜニコニコしていられるのか」という想いが。その発露が「拍手したけりゃ鹿島側に行け」という言葉になるのは全く以て言語道断だと思いますし、十分悔しい思いはしている、と胸を張って言える人は聞き流せばよろしい。

 普段はアウェイ側で見ている私ですが、でもそういう淡泊さはゴール裏の少なからぬ部分に蔓延しているのではないか、と思わせる体験を浦和戦でしました。

 その日はご承知のようにアウェイ側B自由は本当に「アウェイゾーン」になっていたため、定位置を追い出された私はホーム側のB自由上段、メインスタンド寄りに座って観戦していました。
 試合は1-2、後半も同点に持ち込む糸口をつかめないまま時間が過ぎ、もう少しでロスタイムに入ろうかという頃だったと思います。私が座っている真下のコーナーフラッグ付近で、エンドラインを割ろうかというボールを追いかけてきた札幌の選手に対し闘莉王が体を入れてボールを流そうとした場面がありました。彼は札幌の選手に押されてバランスを崩して倒れそうになりながらもマイボールにしたのですが、四つん這いになった彼の姿が、赤ちゃんがハイハイをするような格好になったんです。その時、結構な数の人が何と、

「アハハハハハハ…」

 笑 っ て る 場 合 で す か ?

 負けてるんですよ?ロスタイムもあまりないような試合展開で負けてるんですよ?決して上手くいっているとは言えない状態の浦和に負けているんですよ?自分たちのチームが負けてるんですよ!それなのにドッと沸いたんですよコーナーフラッグ近くの一帯が!何で笑えるの?

 どういう神経しているのか、正直理解に苦しみます。試合中一切笑うなとは言いませんが、時と場合ってものがあると思いません?どんだけゲームに対する集中力欠いとんねん。

 そういう雰囲気を真ん中で感じているから彼らは怒っているんだと思います。繰り返しますがトラメガで罵声を浴びせるとか小競り合いをするとかは言語道断。でも彼らが何に怒っているのか、自分たちのスタンスを見つめ直さないのも生産的ではない。厳しい言い方になりますが、少なくともあの試合、応援自粛という異常事態であったことを差し引いても、ホーム側は選手を後押しするという雰囲気に欠けていた。

 かく言うボク自身も今年の観戦態度は誉められたものではなかった。時間を作れずに行けない試合もありました。来年はもうちょっと野暮用を要領よく片付ける術を身につけなければならないようです。
 声を出して応援する人も、座って見る人も、もうちょっと頑張りませんか?来年は。勿体ないよ、スタジアムに来たくても来られない人だっているのに。

 さて、要領の悪さと意志の弱さが災いして野暮用がえらいことになっているので、年内の更新はこれでほぼ終了です。運が良ければ年末に何か書きますが、とりあえずさようなら。


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