それは技術以前の問題だ

2008年07月27日

 「それはどうしようもないわ」というゴールだったわけではない。そういうゴールだったらあきらめもつくさ。でも、開始直後、アグレッシブさの欠片もない入り方であっさり失点。想定していた一番悪い形で、しかも想定していた以上に早い時間に。柳下時代に何度も書いていたことを思い出しましたよ。ボールを「奪う」ことをしなければ攻められっこないって。

 ディフェンスは待ってるだけじゃダメで、ボールをどうやって奪うかというのが最終目標なわけです。最初に行ったディフェンダーが取れなくても、コースを限定してパスをさせて、そこで次の選手がパスカットを狙う、ダメならさらに次のプレーで…という風に相手を追い込んでいかなければならないわけです。一人でボールをとってしまうなんて滅多にあることじゃない。取れなくても次の選手を助けるようなプレーをしなければならない。だからボールにプレッシャーをかけることが大事なわけです。

 攻め同様、守りもボールのある所から始まるんです。相手が持っているとき、クリアしたボールがどちらにも落ち着かないとき、こぼれ球になったとき、いかなるときもボールに対するプレッシャーがかからなければ守備は始まらない。そこではじめて周りの選手も次のアクションが起こせるわけです。
 ところが今日の立ち上がりの札幌の守備は中盤でボールに全くプレッシャーがかからず、ただ待っていて来るボールに後手後手で対処するだけ。セカンドボールに対する反応も鈍い。イーブンのボールに競らない。巷じゃ「攻撃のバリエーションが…」と言われていますが、今日に限っては守備の連動性の方がよっぽどお粗末に見えました。

 要は「ボールを奪いに行くんだ」というアグレッシブさの欠如。仕掛けていって失点するならまだイイさ。最初っから受けてんだもの。そら腹も立つっつーの。


【今節の結果】

  • 注目ジョカトーレ・#29ディビッドソン純マーカス:バツカトーレ
  • 今節のマルカトーレ:#10ダヴィ(9)

【今日のイマイチ君】

  • CMFの二人。


 次節、ダヴィ・中山出場停止。引き続きクライトンを前に置くと思われますが、アンデルソンが間に合ってくれないと厳しい。そのアンデルソンとて二試合とちょっとしか出ていないのだから、過度の期待は禁物。ただ、一週間空けて試合に臨んだCB二人がしっかりとプレーできていたのはプラス材料だし、後半はきちんと闘えていたのだから、あとはこれを最初からやること。開始から終了までアグレッシブに全力でプレーするなんて、技術以前の問題。そこで負けるな。


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