2007年09月23日
だからこそ、がまんにがまんを重ねながら働き、事件を起こし、指示どおり理不尽なことをやらかしているわけです。人間どもは、あれだけ文句なしの頭脳をもっていながら、こういったコメディを、なんだか深刻なものとして受けとめている。ここに連中の悲劇もあるってわけですよ。たしかに連中は苦しんでいます、もちろんですとも、でも……やっぱりそのかわり生きてるじゃないですか、現実離れした生き方じゃなくて、リアルに生きてるじゃないですか。なぜって、苦しみこそが人生だからですよ。苦しみのない人生に、どんな満足があるっていうんです。何もかもが、果てしないひとつの祈りと化してしまいますよ。そりゃあ神聖だろうけれど、ちょっと退屈でしょうね。
ドストエフスキー/亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』〈4〉
プロフィール
性別:男 年齢:30歳代半ば 出身:兵庫県西宮市甲子園 現住地:北海道札幌市 サッカー歴:素人。たまにフットサルをやる程度 ポジション:アウェイ側B自由席 2007/12:加齢に伴い年齢を実態に即した形に書き換えました
最新のエントリー
リンク集
月別アーカイブ
コメント
検索