今シーズンの失点多さは、選手の問題ではなくチーム戦略・戦術の構造的な欠陥だろう。

2023年11月22日

 今週のコンサラボに出演した大八。大八の出場の最終回で、大八が勝つためには失点を減らさなければいけないと熱弁していたが、河合さんは大八にあんな広いスペースを守るのはたいへんとポロリと本音を言っていた。
 コンサの場合には守備ではマンツーマンをやっているから基本的にCBは後ろで相手の前線と1対1になる。そのおかげで、こちらが攻撃中にボールを失い、突破されあるいはロングボールを蹴られると簡単に数的同数、数的不利になる。そのため失点する可能性は非常に高くなり、実際に今年の失点数は最下位。

 チームはさすがにそれを座して見ているわけでなくこのところマンツーマンの距離をある程度とって抜けられないようにするとか。相手よりも人数を増やして守るよう確かに工夫も見える。

 ただ、試合中終始それが徹底されていない場合も多く、例えば福森や駿汰が前に行くと、カバーがうまくいかないシーンも散見される。

 もっとも最近Jリーグではラインを高くしてコンパクトにするチームが多くなり、コンサの守備のように後ろの人数が少ない場合も多く見られるようになってきた。

 しかし、コンサの場合にはミシャ式で前線に5人が張り、ミシャとしての理想は相手のハーフコートでのパス回して得点をすることだから中盤がスカスカのシーンも多く、後ろで守るCBやボランチにたびたび超人的なスキルが求められるは確か。

 一例がホームの柏戦での桐耶のパスミスから相手に先制点を許した場面。このシーンをバックスタンドで見ていたが前線で5人が張り付き中盤は駒井だけ、その後ろは誰がいたか忘れたが1人だけで広大なスペースがあった。

 左サイドの桐耶はどこにもパスの出しどころがなくサイドチェンジしようとしたパスが短くなって相手に引っかかってしまった。もちろんあの状態で横パスを選択した桐耶が悪いが、これははっきり言ってチームの構造的な欠陥だと思う。
 基本的にこのような戦術を変更して改善しなければ失点は減らないおんばいとるわけがない。

 来季もこのような戦術で押し通すなら、スキルの高いCBが必要なことは言うまでもないだろう。

 しかし、昨年からマンツーマンを決めてからその戦術をやるためのスピードがあって1対1に非常に強いCBを補強をできなかった?しなかった?のは事実だろう。もっともそんなCBなど安い値段で獲れるわけがないと言われるかもしれないが。

 そういう補強もしないし、また大きな戦術の変更をしないでとにかくマンツーマン優先を徹底してやってきたから今年のような「失点祭り」が起こるのも仕方がないのではないか。 

 それゆえにコンサのCBに求めらるスキルは非常に高い。

 三上さんはマンツーマンの位置を変えて対処してきていると嘯いているがそんな小手先の修正で改善できるのか非常に疑問。
 
 このまま来季もミシャが監督を継続してマンツーマンや同じ戦術をするなら金をかけて個人的なスキルが非常に高いCBを補強するしかないだろう。

 それすらも行わないで失点を減らすなどという話、ましてや選手、特にCBに責任を押し付けるとしたらやはり来季も「失点祭り」は避けられないと思う。



   勝手に叱咤コンサ外伝
                                       
   孔明ツイッター


post by 孔明

19:30

戦術 コメント(4)