相手に研究され尽くしている。戦術に変化をさせないと今後も勝てないのは明らか。

2023年09月17日

 さっぱり面白くない試合だった。ドームの涼しい中で動き回らなければ行けない試合であったが相手が引き気味のなかで、サイドにばかりボールをつけて必ずそこから攻撃する。それは湘南の戦術通りに攻撃をさせられた結果だったろう。
 ミシャは前の試合での反省点として縦の攻撃がなかったと言っていたが、この試合もまったく縦が使えずサイド一辺倒の攻撃。そこから前線の高さのない3人で愚直にクロスを上げても点はとれない。

 よってサイドから横にドリブル、横パスしてスペースを作り、たまには縦パスで小柏や雄也をDFの裏に飛び出させる。当然相手もそうせざるを得ないようにさせてその守備をかなり長い時間で構築してきていた。何度もやっても同じような攻撃ばかりではやはり点はとれない。

 おまけにこちらがシュートを打つ行動をとろうとしてもうまくDFに寄せられ打つコースを限定されるから枠に行ってもそのコースにGKが必ず待ち構えている。そう誘導させられていたから点はとれない。

 小柏のシュートが左ポストに当たったのも小柏がドリブルするもサイドに寄せられてシュートコースが狭くなったための苦し紛れのシュートだったたのでポストに当たってしまったと考えるほうが自然だ。

 要は相手の戦術のなかにはめられたということだ。

 おまけにミシャがこの試合でさせたかった、前線が下がってワンタッチでサイドに出して攻撃する戦術はまったくできていなかった。いや、湘南がそれを前日の練習で見て、前線をきっちりマンツーマン気味にマークしてその戦術をさせなかったのだろう。また、前線での横ではなく縦の上下の動きも足りなかった。

 それを破るには個人のドリブルでの上がりやオフザボールの動きの素早さが必要だったと思う。スペースに素早く入り込み素早いワンタッチのパスをしてスぺースを作って縦に入り込む。

 サイドばかりにボールをつけてそこからやおら攻めるやり方など相手はずっと前から研究してきている。あえてそうさせようとしている。前線は高さがないのでサイドに素早くつけられてのサイドからの素早いグラウンダーだけを警戒している。要はサイドにつけさせる時間を遅くするようにすれば良いわけだ。 

 時間をかけさせれば簡単にクロスを入れないだろうと踏み、一方、こちらは必ずサイドからの横パスを何度も繰り返しスペースを作ろうとしてくる。これに人数をかけて対処すれば良いと割り切ってきている。

 そして相手はパスコースを消すようにしてプレスをかけてきてできるだけこちらの攻撃を遅らせ引いて守る時間を作れるようにしてくる。

 また、昨日は湘南選手が露骨に倒れて時間を使い、なんとか1点を守ろうとしてきた。主審がそういうことで暗にカードを出さないと思っての最初からのリードしたらこうするとの作戦だったろう。当然、最下位のチームは勝ち点3をとろうと必死になってやっていた。

 ミシャは選手たちは頑張っていたこの敗戦の責任は監督にあると言って、ゴールが出来ないのは不運だったと言っているが、いかにこれまでミシャが不運だったと言う試合が多かったか?こんなにシュートが入らない試合を運だけでかたずけられるのか?この結果は運だけではない。シュートが入らないのも運だけではない。ちゃんと必然的な理由はある。ミシャがこれを本気で運だけでかたずけているしたら監督の資格などもはやない。選手を気遣ってのことか、このチームの弱点をさらに喧伝するのを防ぎたい一心だと信じはしたいが。

 相手の研究を上回る攻撃をしないとしっかり研究してくる相手にはまったく勝てないだろう。

 これを打開するには例えば大森を先発にして前線に高さを入れてサイドからのクロスを入れるという意識を相手に持たせ大森へのマークに集中させて大森を囮に使って動かし、また、サイドへの素早い寄せを相手にさせてスペースを生じさせ、スペースに入り込みシュートを打つとか、祐希が万全になったら2トップのトップ下において緩急を使って攻めるとか。菅ちゃんがこのところまったく機能していないから、桐耶と菅ちゃんのポジションを逆にしてみるとかいろいろ変化させないといけないと思う。

 相手はこちらの動きを研究し尽くしている。こちらがモチベーションも高く、調子も良ければある程度は個の力で打開できるかもしれないが、この先戦術を変化させないとこの状態はずっと最終戦まで続くと思う。


  勝手に叱咤コンサ外伝
                                       
  孔明ツイッター