DFラインの守り方について考える。

2008年05月11日

ちょっとDFラインの守り方について考えてみました。
(※緑戦の後に書き始めたので、緑戦が中心です。)


京都は、柳沢と林がDFラインの裏を狙ってきていました。
緑は、外国人トリオがドリブルで突っかけてきました。

突っかけてくる場合は、誰もあたりにいかずトップスピードにのった相手をゾーンで
待ち受けて止めることは困難ですし後手に回ります。
(しかも、相手はゾーンのマークの受け渡しの困難を狙って斜めにダイヤゴナルランしてきます。)
ですから、DFラインの裏をねらってくる場合は、オフサイドを狙うのが効果的ですが、
相手がドリブルで突っかけてくるのは、オフサイドを取れませんから、
ボールホルダーに対して、あたりに行かないと際限なくDFラインが下がることになります。
(※ただ、DFがあたりに前に出るとDFラインにスペースが出来る。)

しかし、オフサイドを狙う場合も、ボールホルダーに対してプレッシャーがかかっている
状況でなければ、確実に狙えません。相手がパスを出すタイミングを見て
DFラインを上げるので、パスの出し手が自由な時は、ラインは上げられません。
(※どのタイミングでパスが出るか分からないから。)
従って、オフサイドトラップを仕掛けるにしても、相手がドリブルで仕掛けてきたとしても、
基本的に、ボールホルダーを自由にしてはいけないことになります。

オフサイドトラップは、非常に難しい戦術ですし、裏を取られるのが
怖いとDFラインはまず上げられませんし、一人でも怖いと思えば失敗します。
DFラインが積極的に狙っていくためには、前線および中盤でプレスがかかっている必要があります。

ですから、チームが苦しいときこそ前線と中盤が守備に奔走することが重要だと思います。



ですが、マンマークで相手に付きすぎると、
以前指摘した↓の図。


〇味方
●相手
・・・ボールの動き
↓人の動き



       ●  
       ・〇   ●
        ・  ↓
〇   〇    ・●  〇
           ・    


      GK


DFラインの選手が当たる場合は、自陣で危険なスペースを生み出す可能性があります。
そのためスペースを埋めるカバーリングの必要性が生じてきます。
(※↑図でいえば、あたりに行った選手のスペースを埋めるために全体的に中央に絞る必要がある。)
そして、2ラインの間のスペース(バイタルエリア)を使われないために
出来るだけコンパクトにする必要がある。

ですから、組織的に相手にどのポイントで、どこまで付くかの意思統一を行う必要がある。
要は、バランスの問題ではないかと。

緑戦でいえば、前半は自陣に危険なスペースを作らないように
ラインにギャップをつくらないことを優先しすぎた。
そのため、結果的にボールへのプレシャーが弱く受身になって、ラインが下がった。

後半、札幌は負けているので攻める必要があり前半より
ボールへのプレッシャーを強め積極的になった。
その一方で、負けていたので攻めなければいけなかったが、
ボールにプレッシャーを強めたことで、自陣にスペースが出来てラインはガタガタになった。

大宮戦の前半は、前方で相手に上手くプレッシャーがかかっていたので、
DFラインも上げられた。しかし、後半は前方でのプレッシャーが弱くなり
DFラインも下がり防戦一方になったこととも合致するかと。


ですから、12戦連続失点中の札幌ですが、
前線からのプレスと組織的守備を磨いていくことで活路は開けるような気がします。


post by whiteowl

19:13

Consadole Sapporo コメント(3)

この記事に対するコメント一覧

Ryosuke

Re:DFラインの守り方について考える。

2008-05-12 14:54

こればかりは臨機応変にとしかいえないですね・・・。 少なくとも綺麗にラインの上げ下げができるところまで持っていく必要がありますが、 だからといってラインを崩してはいけないというものでもないので、 個々人がチェックにいく・いかないを判断しなければいけませんからね。 状況判断力。コレに尽きますね☆

whiteowl

Ryosukeさんへのお返事

2008-05-12 22:13

長々と書いてますが、要は「状況判断を磨け」 ということですからね(笑)。 DFラインは、経験が必要なポジションということの 一端を垣間見た気がします。

motorcycle leather tool bag

Re:DFラインの守り方について考える。

2017-08-28 17:27

長々と書いてますが、要は「状況判断を磨け」 ということですからね(笑)。 DFラインは、経験が必要なポジションということの 一端を垣間見た気がします。

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