今後のアンドレジーニョの使い方と宮澤の成長を感じた試合。【第10節 vs 草津】

2011年05月05日

数字上は、J2第10節。

実際は、震災の中断期間があったので、今シーズン4試合目で今季初勝利。
ついでに、今季初得点となりましたが、
このまま流れにのっていけるのでしょうか!?


以下、気付いた点を挙げていきたいと思います。





日時:2011年5月4日(水・祝)14:04キックオフ 会場:札幌ドーム
[入場者数] 12,386人 [天候] 屋内、無風 気温21.3℃、湿度44%
[主審] 家本 政明 [副審] 大塚 晴弘 / 唐紙 学志

□得点

1-0

後半45分+2分 宮澤


□スタメン

札幌4-2-3-1
草津4-4-2:●


    ●   ●
●    三上   ●
近藤 ●  ● 古田
    アンドレ 

●  宮澤 芳賀  ●
    ●   ●
岩沼 河合 山下 高木

      李






①アンドレジーニョ

この試合、札幌がなかなか試合の流れをつくれなかった一つの原因は、
アンドレジーニョにあったと思うわけです。

>札幌のほうはトップ下のアンドレジーニョが相手の守備的MFをあまりケアせずに高い位置に居残る場面が多かったため、両チームともに守備的MFの2人がさほど厳しいマークを受けることなく、前を向いてボールをプレーできる場面が多かった。
(※【J2:第10節 札幌 vs 草津】レポート:監督、選手が総力を挙げて攻め合った試合。最後はセットプレーから宮澤が押し込み、札幌が今季初得点と初勝利で、札幌ドームを大きく沸かせた。(11.05.05))


斉藤さんが指摘していますし、
↑で書いたスタメンのところを見てもらえると分かりやすいと思いますが、

アンドレジーニョは、札幌の守備時に自分がマッチアップする
相手草津のボランチのマークにつかず、ほとんど
前線に残って三上との2トップのような状態になっていました。

これが相手ボランチを自由にした一番の理由ですが、
更に悪いことに、相手の攻撃の起点にもなるボランチに、
プレスがかからないので、DFラインが延々下がり続けることになります。

そして、芳賀と宮澤がその中央の広いスペースを走り回って埋めていました。
今のままで、アンドレジーニョとブルーノを同時に使うと守備が崩壊しそう(-"-;A ...

前線で上手くプレスがかからないので、良い位置でボールを奪えない。
石崎監督の目指す、高い位置のプレスからのショートカウンターは、
特に前線で、一人でも守備をさぼる選手がいると機能しません。

今後もアンドレジーニョが守備をしないなら、
少なくともスタメンでは使うべきではないと思います。

後半16分に砂川に交代しましたが、遅いくらいではないかと思いました。


砂川が入って次第に札幌に流れがきましたが、
砂川、その後トップ下に入った岡本は、
札幌の守備時にしっかり相手ボランチのケアをして、
攻めにもリズムが生まれてきた。

これが後半終盤、札幌攻勢の伏線になっていったのだと思っています。



②チアゴ

上記のように守備に難のあるアンドレジーニョをトップ下でつかい、
ワントップに、最初からチアゴではなく三上をスタメンで使う監督の意図は、
繋いで崩すパスサッカーにあったと思うわけです。

しかし、明らかにワントップにでかくて強いチアゴを入れた方が
相手も嫌がっていたし、札幌の攻撃にも迫力があった。

チアゴをいつまでFWとして使うのか、
それとも、使わざるを得ない状況なのかは知りませんが・・・(笑)

今後、勝つことを重視するなら、チアゴとアンドレジーニョを放出してでも、
でかくて強いポストプレイヤーを早急に補強するべきなんじゃないでしょうか。

確かに、現時点で最初からでかくて強い選手を前線に投入すると、
そのポスト電柱プレイヤーに頼った攻めに偏る可能性もありますが、
勝つためには必要な補強なんじゃないかと思います。

それに、前線で相手にプレッシャーをかけられる選手が入れば、
後ろからボールを繋ぐことも、相乗効果で楽になりそうです。



③山下

得点のシーン、砂川のCKを落としたのが山下。
他のシーンでも、随所に高さを発揮していました。

高さには絶対の自信を持っているようですし、
実際に滅茶苦茶強くて、ほぼ競り負けない。
足も速いですし、CBとして頼もしい選手です。
本当によくこんな選手が、セレッソで控えだったなぁと。

ただ、DFラインでボールを回したり、後ろから繋ぐということに関しては、
少し危なっかしさを感じました。

実際、草津の2トップにプレスをかけられて、自陣の数的優位な状況にもかかわらず、
前にボールを運べず、横や後ろにボールを出すシーンが多かった。

パスの受け手の動き出しにも問題があるので、
一概に山下だけの責任とも言いがたいですが、
チームとして後ろからパスをつないでいくなら、
縦パスをもっと早いタイミングで入れられるようにならないと
厳しいのではないでしょうか。



④宮澤

この試合で一番びっくりしたのは、宮澤。

得点シーンにスポットが集まりそうですが、
守備時も、今までは接触プレーを嫌がっているような感じだったのが、
しっかり体をはってファールをとられるくらい相手に厳しくいっていた。
それに、アンドレジーニョが空けたスペースも積極的に走りまわって埋めていました。

ああいう守備の頑張りがあって、
得点シーンもテクニシャンの宮澤らしからぬ?泥臭いゴール。

ブルーノの加入によって、スタメンを保証されなくなったという環境が、
彼のやる気に火をつけたのでしょうか。

頼もしくなった宮澤が、この調子を持続してくれれば明るい話題になりそうです。



⑤Keep smiling!

最後に、今年のチームテーマは、“Callenge For Smile”なわけですが、
試合を観ていて気になったのは、札幌の選手に笑顔がないこと。

すごい無表情(-"-;A ...

試合中に、ヘラヘラしろとかいうわけじゃございませんが、
選手がサッカーを楽しまずに、
観ている人を楽しませることなんざできやしないと思うわけです。