2010年12月20日
過去のシリーズは↓ 2010年11月26日 パスサッカーと4バック。 -その1- 2010年12月07日 パスサッカーと4バック。 -その2- 2010年12月13日 パスサッカーと4バック。 -その3-
さて、まず、前回の続きから。 今まで説明してきたサッカーは、 ドン引きサッカー(≒DFラインを下げたカウンター狙いのサッカー)に弱いという話。 これも“オフサイド”というルールと関係があります。 オフサイドは、自陣側でしか、かけられないからです。 (参照: http://ja.wikipedia.org/wiki/オフサイド_(サッカー) ) 相手が相手ゴール前に密集しているからと、相手陣内までDFラインを上げても、 センターラインを超えてしまうと、オフサイドトラップをかけられない。 つまり、DFラインの上限は、センターラインまでということになります。 また、相手DFラインが相手ゴール前に張り付いている場合、 そこまで味方FWが追いかけていってプレッシャーをかけ続けるのは難しい。 (※FWよりDFの数が多いし、こちらの布陣も間延びしてしまう。) そして、DFラインにプレッシャーがかからないと、 そこから自由にFW目がけてロングボールが出されることになります。 相手FWは、味方DFとのハイボールの勝負にさえ勝てば、後は、 高く上げられたDFラインの裏の広大なスペースへ進入することができる。
似たような状況で、危うい場面や失点するケースを招くことが、
今季の札幌にも何度かありました。
特に、観客が多くて選手の気合が入った試合で、
その気合がDFラインの強気な設定につながり、DFラインを高めにするものの、
それが裏目に出て相手の逆襲をあっさり喰らってしまう
というパターンが多い(-"-;A ...
試合の状況にあわせて臨機応変に“チームとして”DFラインを設定することが肝要ですが、
対策の1つに、相手のDFでキックの下手な選手にボールを集めさせるという手があります。
DFラインから正確な前線へのロングボールを出されると厄介ですから、
比較的パスの下手な選手にパスを出させるように仕向ける。
これは、パスの上手い選手へのパスコースさえ塞げばいいので、比較的実行しやすい。
(※あのドログバですら、一応やってます。)
逆を言えば、DFラインにパスが上手い選手が多いと
相手は止められないということになります。
したがって、DFラインにパスが上手い選手が求められることになります。
(※この場合は、ロングパスの精度。)
また、DFラインにパスが上手い選手が多いと、
布陣がコンパクトになっている時も有利です。
なぜなら、DFラインから攻撃の起点として、
“有効な縦パス”(≒受け手が前を向けるパス)が出せれば、
その後、攻撃を有利に進められるからです。
(※この場合は、ショート~ミドルパスの精度。)
DFラインでボールを奪って、そこから素早く攻撃に移る時に、
攻撃の起点として横パスやGKへのバックパスでは、攻撃のチャンスを失います。
ちなみに、このパスがチームで上手いのが石川。
だから、このサッカーをやる上で、
他の選手ではなく石川が攻守でキーになるわけです。
フラッ太
Re:パスサッカーと4バック。 -その4-
2010-12-20 23:18
テーマとはちょっとズレるんだろうけど、CBの条件ってだいぶ様変わりしてきたというか、 他のポジションとの境目が曖昧になってきたなあというのは感じますね。 Jリーグができてすぐの頃はCBの条件はまず1対1に強い、とりわけ肉弾戦に勝てるとか高さで勝てることを求められ、その次に読みの鋭い選手、オフサイドトラップをかけることのできるインテリジェンスや統率力が求められ、最近ではそれに加えて足下の巧い選手、ロングフィードができる選手といった具合に専門性と反比例するようにマルチロールな選手が求められているのかな、と思ってます。 JではロングフィードができるCBってのはなかなか思い浮かばないんだけど、 高さや強さでいえば秋田とか小村、読みでいえば森岡とかツネ様あたりになるのかな? 僕としては歴代のJの選手では井原が最高と思ってるんですが・・・。 まあ、井原のような選手がそうそういるはずもないし、いてもコンサにゃ来てくれないし(泣)。三拍子揃った選手はいなくても今いる選手の組み合わせである程度はカバーできるワケで、そこは監督の腕の見せどころでもある。だけど、石川がいなくなりそうってのはハンデとしてはかなりデカい(汗)。選手の適性を見極めた上で組み合わせを考えなきゃならないし・・・。
whiteowl
Re:パスサッカーと4バック。 -その4-のお返事。(フラッ太さんへ)
2010-12-22 16:14
>CBの条件ってだいぶ様変わりしてきた GKですら、足下の上手さを求められる時代ですからね。 メキシコ代表のマルケス、FW並のテクニックを持つスペイン代表のピケとか、 1対1の強さ以外の部分の重要さが増していると思います。 >CBの条件はまず1対1に強い これが大前提なんでしょうし、勝ち負けが分かりやすいので、 それがDFとしての直接的な評価につながりやすいんだと思うわけです。 石川は、1対1にそこまで絶対的に強いわけじゃないので、 その辺りが、評価の分かれる理由なのかなと。 それにしても、まず、チームに柱がないと、チーム状況に合わせた補強も難しいですよね。 柱を立て直すとなると、さらに厄介なことに・・・。
プロフィール
当ブログは、ただのサッカー好きが、地元北海道のプロサッカーチームであるコンサドーレ札幌の情報を中心に、サッカーの話やそうでないものをチラシの裏的に書いたものです。 “whiteowl”の由来は、“ドーレくん”から何となく。 特に、サッカーの戦術やプレーに興味があり、他のスポーツも観ます。空手は、黒帯。 最近は、気分転換も含めて、スタジアムの色々なこところで観てます。 始めは純粋にサッカーだけに興味があったのですが、このチームは経営がもっとしっかりしないと強くならないと感じるようになってからは、HFCの経営に関する記事も書いてます。 尚、記事が長いのはデフォルトです(-"-;A ... コメントについて: 当ブログでは、長文コメント大歓迎です。 頂いたコメントに、すぐ反応できない場合が多くて申し訳ないのですが、極力返事をする方針です。 ただし、感情的なコメント、悪意が感じられるものについては、スルーするかブログ主権限において削除する場合があります。 ※当ブログはリンクフリーですが、コメント欄にでもこそっと書き込んで頂けると嬉しいです。
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