私がコンサドーレ札幌を応援する理由。

2009年10月27日

スタジアムの野次問題の際、幸兵衛さんのいうように
サポーターがサッカーを観る目を養えば解決するという意見は、
直球過ぎるけれど(苦笑) 一理あるだろう。


また、サポーターを増やすという観点からも、サッカー好きを増やすことは有効だろう。
この公式ブログの傾向として、以前から
「選手>コンサドーレ札幌>サッカー」というのがあると感じている。

この公式ブログは、コンサドーレサポーターの集まりなので、
それがコンサドーレサポーターの一般的な傾向と考えても、それほど実態とかけ離れているとは思わない。

サッカーが好きでなければ、対象が他のものに移る可能性も高いと思っている。

確かに、道内の他のプロスポーツとは競技そのものは被らないが、
すべてを等しく熱く応援するのもまた無理な話だろう。

東芝が札幌に移転してきた頃と違って、応援する選択肢が多い分、
その時、一番熱くなる競技がサッカーである可能性は低くなる。


したがって、Ryosukeさんのいうようにサッカーそのものに楽しみを見出す観客の増加は必要だろう。
(※2009年01月17日 サポーター増強計画 向上編)






しかし、野次問題や観客動員増加のために、
サッカー好きをもっと増やすべきという論には“落とし穴”もある。

なぜなら、純粋にサッカーを楽しむだけなら、
レベルの高い海外サッカーを見た方が楽しいという結論に至る可能性も高いからだ。

この場合、サッカー好きが増えても、それが直接コンサドーレ札幌の観客増加につながらない。

実際、同じ現象は野球でも起こっている。
日本のプロ野球から、アメリカのメジャーリーグを観る野球ファンは増えている。


だから、コンサドーレのサポーターを増やすには、サッカー好きであって、
さらに、コンサドーレを応援する理由が必要になる。

コンサドーレは他都府県のサポーターも多く、応援する理由は様々かもしれない。
正直、特に、コンサドーレを応援する理由が個人にあれば何でもいいと思う。

私が野球は昔からドラゴンズファンなのは、一家でアンチ巨人ということもあったが、
親が“青い”という理由でドラゴンズの帽子を買ってきたことに始まる(笑)。






私も、かつて純粋にサッカーを楽しむなら、
海外サッカーを観る方が楽しいし、かっこいいと思っていた。

それが私の中で変わったのは、あるスペイン人のおっちゃんとの何気ない会話だった。


スペイン人にスペイン代表のファンだというと喜ぶが、
二言目には、「スペイン代表は強いけど、日本代表は弱い」といわれた。

正直、何かすごく悔しかった。


その時思ったのは、マンチェスター・ユナイテッドが強いとか、バルセロナが強いとか、
ブラジル代表が強いとか、スペイン代表が強いといったところで、
結局、“俺たちのチーム”とは呼べないということ。

彼らが長い年月をかけて作り上げたサッカー文化に、
私ものっかっているだけだということを痛感させられた。


そして、

「お前の地元のチームが弱いのは、地元の人間がちゃんとサポートしないからだ」

とそのスペイン人のおっちゃんに言われた。

悔しいけど、その通りだと思った。


普通のおっちゃんに、日本はサッカーが弱いといわれた挙句、
弱いのはお前らのせいといわれて返す言葉もなかった。

単純といえば単純かもしれないけれど、負けず嫌いの私としては、
私が生きているうちは無理かもしれないし、
そのおっちゃんの方が先に死ぬかもしれないけれど(苦笑)、
「スペインも強いけど、日本ほどじゃない」って、いつかいい返してやりたくなった。


そして、サッカーは野球と違って、世界につながっている。
野球もWBCがあるけれど、W杯とは比べられないだろう。

日本代表がスペイン代表を倒すことも、
コンサドーレがバルサやレアルを倒すことも今は0%に近いかもしれないけど、
不可能じゃないし、そこへ至る道はちゃんとある。


自分の“アイデンティティ”としての日本や北海道に誇りを持つことの重要性や、
地元に応援するサッカーチームのある喜びを改めて実感した。

プロチームすらなければ、話にならないわけだし・・・。

というのが、私のコンサドーレを応援する超個人的な理由の始まりである(笑)。






コンサドーレのサポーターを増やす、もう一つは、
今さらとは思うかもしれませんし、当たり前のことかもしれませんが、
自分が他のチームではなくコンサドーレ札幌を応援する理由。

そして、それが何であれ、他人にとっても魅力的であったとすれば、
共感される可能性もあると思うのです。





この記事に対するコメント一覧

aru

Re:私がコンサドーレ札幌を応援する理由。

2009-10-27 18:54

いつもよりとってもとっつきやすいエントリーに感激。 刺激をありがとうです。 自分もコンサが好きで応援してるんです~に対して、サッカーを好きな人から意見されたことあります。 それも一回や二回じゃない。 他のスポーツと比べられるならまだしも、同じサッカーを好きなものとして。 whiteowlさんの今回のエントリーはしみます。 今はまだちゃんとしたコメントつけられませんが、きっかけをありがとうです。

ひとみ

Re:私がコンサドーレ札幌を応援する理由。

2009-10-28 08:42

わぁ~感動してしまいました。 海外のチームが強いのは、地元の人がサポートしているからなんですね。 そう言われると当たり前と感じるのに、 日本は出来ていなかったんだなぁとしみじみ思います。 強いものを好きになる方がラクですしね。 大切なことに気づかせていただいて、 サポーターを増やせるような気持ちになりました。

whiteowl

Re:私がコンサドーレ札幌を応援する理由。のお返事。

2009-10-28 16:52

>aruさん >いつもよりとってもとっつきやすいエントリーに感激。 私は今まで一体何を書いてきたんだろうと思いました(笑)。 >自分もコンサが好きで応援してるんです~に対して、サッカーを好きな人から意見されたこと まあ、理由なんてないってのも理由だったりするのかもしれませんけどね(-"-;A ... ただまあ、理由があれば共感も呼びやすいかなと。 >ひとみさん >海外のチームが強いのは、地元の人がサポートしているから 単純にそうとも言い切れないところはありますけれど、 サッカーが文化になってるなって感じはしました。 そういうものを札幌にもつくっていかないといけないんじゃないかなと。 関わってる人間が時には怒ったり、イラついたりするかもしれないけれど、 基本楽しそうにしてないと、誰も寄ってきやしませんしね(苦笑)。

雪男雌

Re:私がコンサドーレ札幌を応援する理由。

2009-10-28 21:40

 ライターの西部謙二氏はサッカーの楽しみ方をスペクタクル、エモーショナル、ロジカルの3つに類型化しています。 どこかのクラブサポになるってのは、このうちのエモーショナルを喚起されるかどうかってことですね。  スペクタクル重視ならwhiteowlさんご指摘の通り欧州などのトップリーグを観た方がいいし、ロジカルはレベルや国を問わずどのサッカーにも見つけられる。  でもエモーショナル=感情移入して「応援したい」と思ってもらうには、選手、監督、戦術、フロントが代わっても、クラブに「変わらない魅力」がなければならないのだと思います。  それは長い時を経てクラブが存続した結果残っていくものなんでしょう。 でもただ一つ変わらないのは、サポーターにこれからなる(あるいはなった)人の地元≒故郷がどこかってことで、結局「あなたはどこの誰?」っていう問い掛けに、「自分は○○の××です」と誇りを持って答えられて、「じゃあ○○のサポーター?」「はい」と自然に会話できることなのかなと。  自分は今は札幌=地元にいますけど、かつて地元を離れて生活してからより強くそれを実感しました。  何か長文なのにまとまってなくてスミマセン。

whiteowl

Re:私がコンサドーレ札幌を応援する理由。のお返事。(雪男雌さんへ)

2009-10-30 13:29

頂いたコメントについて考えていたら、返事が遅くなりましたm(_ _"m)ペコリ 私もポイントは、雪男雌さんの仰っている点だと思います。 今日の記事にさせていただきました。

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