千駄木のオヤジ

2005年11月17日

※全くコンサドーレ関係無し

今日は仕事の関係で、競合各社との飲み会に出なければいけなかった。

こんな時、個人的にはスレスレのビーンボールを(他社従業員に対して)投げたくなるんだが
いつぞやの山形でも訳わからん連中に〆られかけた(後で聞いた)ように
そんな事はしない方がいいんだろう。(現実先輩に口を押さえられた)
でもやってやった。場内は爆笑だったが、俺は色々言われるだろう。
いいんだよ受ければ。

ともかく、自分なりに色々気を遣い、与えられた場では弾けて
競合各社との飲み会は終了。
皆三々五々に帰途に就くが、俺は一味違う。
何と言ってもチャリンコ通勤なのだ。

来年導入のカッパに合わせている訳ではないが、
去年の今頃松井GKコーチと約束した「腹をへこます」という事に
先月ぐらいから若干なりと本気になっていると言うだけの話だ。

勤務地から自宅までは直通で45分程度。
酒に酔っ払ったせいもあり、皇居で芝生に転んだり(リアルで。芝生は柔らかいね)
車に轢かれかけたり色々あったが、まぁ自宅への目処がつく場所まで到達した。

自転車を漕ぎつつ、アンセブの甘過ぎる歌を絶叫していると
千駄木あたりで歩道にぶっ倒れて居る人を発見してしまった。
見れば、それ程臭くはない、至って普通なおっさんである。
酒が祟って死んでしまった親父を思えば、
こんなみすぼらしいオッサンでも放って置くわけにはいかない。

俺「おい!オッサン!大丈夫か?」
オッサン「おう!おう!おう!んだアンちゃん!オウ!?」
俺「んだよ!元気じゃねぇか!早く立て」(自転車を降りて無理矢理抱え起こす)
オッサン「(何故かガッツポーズ)」
俺「うるさいよ!家どこよ?」
オッサン「湯島。湯島かな?」
俺「聞かれてもしらねぇよ!じゃあこっから戻るんだな?行くぞ!」
オッサンはかなり蕩けて居て、もう話が通じない。
↓こんな感じ。
僕は神山満月ちゃん!

そんなドリフで言えば馬鹿兄弟的なやりとりをしてると、
通りがかりの兄ちゃん(明らかに俺より若い)が
飲み屋の軒先から出てきて声をかけてきた。

「いや、大変そうですね」
「だったら手伝え馬鹿野郎!この若造が!」

間髪いれずに言ったら若造は爆笑しながら去っていった。
東京砂漠である。俺も正直余裕は無い。

結局大トラのオッサンは、千駄木の南ぐらいで
タクシーを捕まえ去って行ったのであるが
個人的に父親を酒で亡くしている事もあり
知らんオッサンでも、自転車置き場で寝てるのをほっとける訳は無かった。
ほんの10分ほどの同行であったが、色々面白い時間だった。

そのオッサンは俺に「シャキシャキ歩けよオッサンよ!」
「家どこだよ!」「うるせぇ!とっとと歩け!面白い事いってんじゃねぇよ!」
などと罵られる度に、「うへへへ」と訳も解らず笑っていた。

このオッサンは全然俺の父親とは似てもにつかないんだが、
ふと、どうしてこんな気遣いを俺は父親の生前に出来なかったんだろうと
なんかそんな事を思った。
(俺のオヤジは凄い酒飲みで、それを俺は余り好きではなかった)

きっと色んな人が色んな考えを持って
その考えから逃げる為に、或いは考えている末に否が応もなく
お酒を飲むことになっていたのだろう。
弱いといえばそれまでだ。
だけど、他人の事情は他人の事情として尊重できる余裕が無いと
きっと何事も(いい意味で)看過したり、取り込んだりは出来ないんだろうなと
そんな事を思った文京区の路上であった。

以上。

まぁこの時期路上でぶっ倒れて居る人を見たら
声をかけるぐらいはコンサドーレ云々関係無しにしてあげよう。
死人が出たら気分悪いしな。



post by アラブの旅人

01:20

由無し事 コメント(0)

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