春~泣き虫な自分に、グッバイ~:2007J2第6節セレッソ大阪戦

2007年04月01日

3年間慕ったあの人(ジャージ派)との別れと、新しい人(スーツ派)との出会い。
過去を美しく振り返るけども、目の前に着々と積み上げられる実績。
そして自らの内に積み上げられる葛藤。
僕達もう、あの頃みたいに夢だけを語って生きられないんだね。
サッカーって、残酷だ。                だが楽しい!
(以下本文)


メロメロなのはこれぐらいにして、とにかく「らしい」ゲームで暫定首位である。
4月1日の午後までは楽しめるって事で、何かこう皮肉感漂う日程ではあるが、
今はまぁ本当に嫌味抜きで喜びに浸っていいんじゃないかな?と思う。

以下その理由
・今のところ「バブル」的な勝ち方をしてない。地に足をつけて勝っている。
・どの相手にも同じサッカーをしている(まだ相手が骨っぽく無いのはアレとして)
・サッカーが崩れてない。(開幕で鼻をへし折られたのは寧ろ有難かったかも知らん)
・昨日のカウエゴールなんかはかなり柳下イズムが垣間見える得点だった。
(ボール保持→回し→その間にカウエ上がる→西谷クロス中山潰れる→カウエゴール)
・その後の喜び方が、チーム一体である事を如実に物語っている。

特に最後の点が個人的にグッと来たところで、不覚にも涙腺がジュンとなった。
昔の悪口では無いが、やはり思えば過去3年は「育成」「中長期的視野」「スタイルの確立」などの題目に隠れて、目の前の一勝、一点への執着心みたいなものに淡白過ぎた気がする。必死で勝ちを「もぎ取る」という野生めいたメンタルに欠けていたような気すらするのだ。(当然その雰囲気を払拭出来なかったサポーターにも責任はあるのだろうが)

今年は「現実を見て、現実の結果を出す」
これを最優先というか、ただ一つの目標として試合をしているのがビンビンに伝わってくる。自分は2004年からゴール裏に通うようになったんだが、今までは「お前らが負けても俺らは応援するぞ!」みたいな気持ちが自分の中にあって、正直選手の気持ちなんかは二の次(上手く言えんが)だった。霞んだガラスの向こうに選手と言う偶像を追ってたような気がする。
だが今年はそれでは違和感があるのだ。
選手が勝たなきゃ意味が無いし、勝てば全てが許される。
といって勝たなきゃ一切を許さない訳でも無い。とにかく、個人的にだが
物凄い現実を突き付けられているという恐怖にも似た感情を毎試合感じるのだ。
48回の試験の総合成績で大学入試をやってる感覚と言うか、徐々に迫る8月31日(本州クオリティ)に向けて、やってない宿題のドリルの山を横目にしながらとっくにクリアしてるFF(ファイファン:しかも1)のレベル上げをしてる時の言い知れぬドキドキ感と言うか・・・うん。例えが悪いかな。でもいいや。

目の前の越えなければいけない、先送りを許されない壁に対して、選手が、スタッフが、サポーターが、みんなでひとつになって全力でぶつかり、進んでいく。その気持ちが爆発したのが室蘭の試合のように思える。
暫定だが7年ぶりの首位。そこに立つ為にはやはり負けずに自分達のサッカー(後述)を続けてこれる「強さ」と「その継続性」が必要で、それがあるから皮肉な日のこの暫定首位を味わう事が出来るのだ。笑っとけ笑っとけ。

そしてこれも大事な事だが、自分達のサッカーに関して
「札幌のアクションディフェンスが機能しましたね」とスカパー実況が言っていた。
マジでこれが嬉しい。
三浦監督就任の頃のエントリから、絶対にそうあって欲しいと思っていた
「網にかかるのを待つんじゃなく、網にかけに行く守備」が出来てると
きっとそう言いたかったんだろう。スカパーの実況の人は。俺もそう思う。
更に前述したとおり攻撃はヤンツー風味だったりもした訳で、いいじゃないかと。
3年無駄じゃねぇよ。3年の間に叩き込んだ悔しさやら補充した人員やらが機能して、ようやっとこうして勝てている。そう思えば全然無駄じゃない。思えなければ無駄かも知れんが、まぁそういうのは大人の対応で飲み込んでおいて貰えると有難い。

ともかくチームが一丸な状態で暫定首位。暫定首位。暫定首位である。三回言ってやった!
こんなに喜しい事は無い。
セレッソ桜がまだ咲かない云々は散々語られてるのでここでは話さない。
尚、東京は今日の日曜までが見頃っぽいです。
東京で試合するの一週間早いよセレッソ・・・・


補足
・元気のブログもプレーもスゲー。確実に元気 は じ ま っ た な 。
・曽田さんのブログもプレーもスゲー。手稲のゼロμ路面で焦る曽田さんに興味津々。
・得点したカウエに対して暴力的とも言える特攻をかけたブルーノ万歳。
・何故かカウエとは別にベシベシ叩かれるスタッフ(コーチ?ウリセス?)
・三浦監督が何か老けた。そら疲れるわな。
・室蘭ゴール裏の盛り上がりっぷりは異常。やっぱ室蘭独特だわ。
・デカモリシと柿谷が居ればセレッソはあと10年は戦える。ホント怖い。モリシも。
 (・・・何年後に「そう思ってた時期が俺にもありました」になるかは謎)

お疲れ様でした。
来週からは骨っぽい相手が続くけど、このスタイルで頑張ろう。
第一クール最後ぐらいの東京V戦は序盤の天王山。そう言える位置で迎え撃つ!


post by アラブ

10:42

観戦記 コメント(2)

この記事に対するコメント一覧

アイ

喩え

2007-04-01 11:53

>物凄い現実を突き付けられているという恐怖にも似た感情 微妙には違うのかもしれないし、 何だかわからないような気もするのに、 ものすごくよくわかった気がしました。(たぶん気のせい) ああ、ああ、それは怖い。 現実逃避をしていても、それは確実に後ほどツケとなって回ってくるのを正確に理解してるから。 だから、ドラクエまでには手を出すわけにはいかないと決めているというか? 訳わかんないコメントでごめんなさい。

アラブ

Re:春~泣き虫な自分に、グッバイ~:2007J2第6節セレッソ大阪戦

2007-04-01 14:53

>アイさん きっと心は通じているのでは無いでしょうか。 先送り出来ないと解り切っているものから目を逸らし続けてきたが もうそれは出来ない。 先送りが許されず、真摯に対峙しなくてはならない。 そんな事態が今、既に目の前にあると言うことですね。多分。 逃げちゃ駄目だ。でも負けてもいけない。つまり勝たなくちゃいけない。 育成と中長期的スタイルの確立を、いつの間にか逃げ道にしていた我々は、もう逃げる事の許されない真の鉄火場に足を踏み入れたのですよ。後は、進むのみ!

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