2006年03月05日
300人は超していただろうか。赤と黒に染まったアウェースタンドから二つのコンサ・マフラーが降ってきた。
「社長、よかったね。ほら、受け取って」の言葉と共に。
1-0。うれしかったので、胸の高さまであるコンクリートを
這い上がって、スタンド下まで飛び出してしまった。ズボンは汚れたが。
赤と黒の勇者の合唱に沸く、サポーターの皆さんと一緒に両腕を突き上げた。
3階席から見ると、アウェーゴール裏とホームゴール裏のサポーターの数は
そんなに変わらないように見えた。熱烈応援席だけを比べれば鳥栖側より
札幌のほうが統制取れて、かっこよかった。身内ひいきかな。
鳥栖駅を降りたら、コンサドーレの歌がスタンド方向から聞こえて来る。
「おやっ」と思ってよく見ると、選手のバスが着いたところだった。
待ち受けていたコンサ・サポ集団が大歓声と歌声で迎えている。
「佐賀にもずいぶん北海道関係者がいるのだな」。
そんな声が鳥栖クラブ関係者から聞こえて来る。
「大部分が札幌や東京からですよ」と誇らしげに言ったらびっくりしていた。
この日の勝利は大きかった。開幕戦の勝ち点3。
後につながる。11日のフォーム戦は盛り上がるだろう。
お客さまも多くなる。つい、顔がほころびてしまう。
駒大苫小牧高の事件で、暗くなった気分を吹き飛ばし、
道民に明るいニュースを提供できた。そう思うと余計に
うれしい。
二つのマフラーと「1-0」。
サポーターと選手からもらったプレゼントに心から感謝している。
プロフィール
北の大地に憧れて、1959年、横浜からやってきました。特急はつかり、SLもまだ残っていたころです。北海道新聞で42年間、記者生活をおくりました。そのあとはシニア向けの新聞を作ったり、福祉、介護のボランティアNPOにかかわったりしていました。 道新スポーツの経営をしていたこと、コンサドーレサポーターズ持ち株会副理事長をしていたことなどから、05年3月、現職に。山登り、オートバイ、野菜つくりなどが大好きです。
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