2006年03月03日
先週末、わが家に珍しいお客があった。
クリスティーナ・デイツトフルトさん。1000年の歴史を誇るオーストリアの
貴族、第15代デイツトフルト男爵家の長女である。
彼女は16歳の1960年からオーストリアのナショナル・スキーチーム
のメンバーとしてワールドカップ・アルペン競技で、6回優勝して
いる名選手だった。2度の両足骨折を克服しての優勝トロフィーは100
を超える。
2月26、27日、ニセコで一緒だったが、濃霧と大風の26日、それに猛吹雪の27日もびっしり滑っていた。そのガッツには敬服した。こちらは、とても危なくて結局、ひとすべりもしなかった。
夕食時の会話の中で、「よく6回の優勝が出来ましたね」と訊くと、
「絶対に勝つという強い意志があったからだ」とこともなげに語った。
「その気持ちが、弱まっているときは勝てなかった」とも。
戦争中はナチスに、戦後はソ連軍に追われてサウンド・オブ・ミュージック
さながら一家でウイーンを逃れ、山中に隠れた。そこでの遊びの中で
身につけたのがスキーだった。
「体のバイオリズムに合わせながら、勝とうという気持ちを最高に保てば、必ず勝つ」。トップ選手になれば、技術、体力で大きな差はない。最後の勝利を左右するのは、勝とうという気持ちの差だと何度も繰り返した。
悪条件下での滑りの中に、その強い意志を見た思いだ。
コンサドーレは4日、鳥栖と開幕戦を戦う。
「必ず勝つ」。強い意志で勝利をもぎ取ってほしい。
プロフィール
北の大地に憧れて、1959年、横浜からやってきました。特急はつかり、SLもまだ残っていたころです。北海道新聞で42年間、記者生活をおくりました。そのあとはシニア向けの新聞を作ったり、福祉、介護のボランティアNPOにかかわったりしていました。 道新スポーツの経営をしていたこと、コンサドーレサポーターズ持ち株会副理事長をしていたことなどから、05年3月、現職に。山登り、オートバイ、野菜つくりなどが大好きです。
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