2006年02月01日
「アップを終えてロッカールームに戻る。試合用のユニフォームに着替える。緑と白の縦縞。カッパ社製は肌に吸いつくようにフィットする」。
野沢尚(2004年急逝)のサッカー小説「龍時02-03」(文春文庫)を読んでいたら第三章セビリア・ダービー(317ページ)で、こんな記述を見つけた。日本からスペインのユースチームに飛び込んだ高校生サッカー選手、龍時は異国でのさまざまなサッカー歴を経て、一部リーグ、レアル・ベティスのMFとして脚光を浴びる。
セビリア・ダービーで名高いFCセビリアとの戦いを前に、ユニフォームに着替えたときの表現だ。緑と白の縦縞はベティス・サポーターを熱く燃え上がらせ、選手を奮い立たせる。ゲーム後半、トップ下に入ったリュウジの活躍で、宿敵を突き放す。緑と白の縦縞の描写が熱戦を象徴的に浮かび上がらせる。
ベティスの戦い方は[攻撃こそ命]、貧乏クラブだが下部組織を充実させ、地元出身者を多く抱える、ビッグなスポンサーに頼らず、ベティコ(サポーター)の支援が大きな力となっている。赤と黒の縦縞のコンサドーレと似通った面が多く、親近感を持ってしまった。
今日、1日から正式にユニフォーム・サプライヤーがアディダス社からKappaブランドをもつフェニックス社に代わった。アディダスさんには永年のご支援に心からお礼を言いたい。そして、快く引き受けてくれたフェニックスさんには感謝の気持ちでいっぱいだ。
海外ではヨーロッパを中心にフェイエノールトなど14チームがユニフォームの供給を受けている。国内ではフットサル男女1チーム、トライアスロンチームがKappaユニだが、Jではしばらくぶりの登場だ。
ウインタースポーツ・ウエア部門で、フェニックス・ブランドは昔から北海道では有名だが「国内サッカー市場でもはばたきたい」とのフェニックスさんの思いは熱く、J1を目指すコンサドーレの思いと一つとなった。
まもなく10周年の記念エンブレムを付けた赤黒縦縞のKappaユニフォームがピッチで躍動する。3月4日の開幕戦が待ち遠しい。
プロフィール
北の大地に憧れて、1959年、横浜からやってきました。特急はつかり、SLもまだ残っていたころです。北海道新聞で42年間、記者生活をおくりました。そのあとはシニア向けの新聞を作ったり、福祉、介護のボランティアNPOにかかわったりしていました。 道新スポーツの経営をしていたこと、コンサドーレサポーターズ持ち株会副理事長をしていたことなどから、05年3月、現職に。山登り、オートバイ、野菜つくりなどが大好きです。
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