ごみで作ったサッカーボール

2006年07月07日

 中央アメリカ・ホンジュラス共和国で植林をしているサッカー少年にコンサドーレからボールとユニホームを植林指導に行くNPO法人北海道森林ボランティア協会員を通じてプレゼントしたのを、ご記憶ですか。

 ホンジュラスではまだ焼畑農業があちこちで行われていて、緑の破壊が進んでいるということです。特に高地では森林を焼いたあとにコーヒーの木を植えるのが盛んです。


「美味しい高地のコーヒー」をウリにしている業界のしわ寄せが、森林破壊(写真中央)につながっているのではと現地入りした酒井和彦代表らは心配していました。そして現地の子どもたちのサッカーチームと一緒に植林してきたのです(写真下)。

 持っていった18個のボールはインチブカ地域の少年サッカー大会の賞品として各カテゴリーの優勝チームなどに1個ずつプレゼントされました。ユニホームは役員が着てくれています。


 ボールはコンサドーレ・ユースの子ども達が使ったもので、廃棄処分にするものでした。汚れて、傷ついていて、これでは失礼ではないかと心を痛めながら持っていってもらったのですが、宝物として扱ってくれているようです。

 現地ではボールは高価で、なかなか子どもたちは買うことは出来ません。自分たちで作るのが当たり前とのことです。その一つを酒井さんはHFCに届けてくれました。ビニールごみをひもでぐるぐる巻きにしたものです。

 野球少年だった私は戦後、布で手製のボールを作り遊んでいたことを思い出しました。同世代の酒井さんは、そうした手製ボールで遊んでいる子どもを見て「涙が出てしまいました」と語っていました。

 受け取った手製ボールはサッカースクールなどを指導している小亀、佐々木コーチに手渡しました(写真上)。「世界にはこうした手作りボールでサッカーをしている貧しい子どももいる」ということを伝えてほしいと言いました。

サッカー少年たちとともに植林事業を進めている責任者のキャロス・クロス博士は以下のホームページ上でHFCへの感謝の言葉を書いています。
http://www.weshemsoc.com/hokkaido_football_club.htm

 そして、これをきっかけにホンジュラスと日本・札幌のサッカー交流を深めたいというのが博士の願いです。日本-ホンジュラススポーツ友好協会を作ることを諸方面に働きかけ始めています。