2006年04月01日
倶知安町のグランひらふスキー場下にあるセーコーマートに1日朝、立ち寄ったら新聞スタンドに道新、道スポと一緒に、なんとHerald Tribune(ヘラルド トリビューン=通称ヘラトリ)がずらっと並んでいました。 ニューヨーク・タイムズ発行の国際版で、一日遅れですが、れっきとした本物。ニセコにやってくるオーストラリア・スキーヤーのために置いてあるのは明白です。この日のコンビニにいた客5人のうち、4人がオーストラリア人でした。 昼食を、と思って入った知り合いの蕎麦屋さんでは、営業中の看板の下に英語のメニューが。そして中では、ニュージーランドからスキー旅行に来た女性が働いているではありませんか。びっくりです。 ひらふで事務所を構え、不動産業を展開している友人のオーストラリア人Kさんによると、この冬、オーストラリアからニセコに来たスキーヤーは1万5,000人。海外スキーで出国した5万人のほぼ3分の1になるといいます。 スキー熱が去った道産子にとっては、理解が出来ないほどのニセコ熱なのです。春先のべたべた雪で、閉口しているのは日本人、彼らは、日差しを浴びながら春スキーを堪能しているのです。「北海道の雪は世界の中でも最高」と口をそろえて。 Kさんの話では、今冬、英国から観光ツアー調査団が北海道に来ました。冬のニセコでスキーを楽しみ、そのあと早春の東京、京都を巡り、夏のオーストラリアを回って帰国するツアーを計画中だそうです。 雪は北海道にとって大きな資産。自然と親しむ遊びが広がり、体と心を鍛えます。スポーツビジネスが生まれます。 それをオーストラリアの人たちに教えてもらっています。 買ってきたヘラトリに目を通すと、1面にサッカーボールのイラストと記事、19面にも記事は続いていて、サッカーを巡る有力スポンサーのブランド戦略が詳しく紹介されていました。ドイツ・ワールドカップでのカード会社の動向など、とても興味を惹かれました。 国際企業は不特定多数を相手にするテレビ広告から、サッカーのユニフォームスポンサーになるなどの直接広告へ軸足を移していると解説しています。これだけ世界に広がるサッカーは、企業戦略にとって欠かせない広告媒体と映っているようです。 19面ではイングランド・プレミアリーグ・マンチェスター・ユナイテッドのユニホームが表示されていて、そこのロゴの値段が書かれています。右胸のナイキは13年契約(2002年調印)で640億円、胸中央のボーダフォンは4年契約(2004年調印)で75億6,000万円(1ポンド210円で計算)だというのです。 このほか、そで、パンツ、ソックス広告は付いています。それぞれの場所を確保するのに各企業は血眼になって競争を繰り広げているようです。複数年契約どころか、10年以上も独占しようとするところに、その意思がわかります。 やがて、日本でもそうした時代はくるのでしょう。 いや、必ず来ます。スポーツ・マーケティングが華やかになるときが。 その足音が聞こえているのです。企業経営者にこの音を聞いてほしいと思います。 そのためにもコンサドーレは面白いゲームを繰り広げ、J1へが必須条件なのですが。 これはエイプリルフールではありません。念のため。
プロフィール
北の大地に憧れて、1959年、横浜からやってきました。特急はつかり、SLもまだ残っていたころです。北海道新聞で42年間、記者生活をおくりました。そのあとはシニア向けの新聞を作ったり、福祉、介護のボランティアNPOにかかわったりしていました。 道新スポーツの経営をしていたこと、コンサドーレサポーターズ持ち株会副理事長をしていたことなどから、05年3月、現職に。山登り、オートバイ、野菜つくりなどが大好きです。
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