2009年08月12日
ヴェルディ戦のことなんですが、遅くなってしまいました。 さて、今節、自分的にもっとも興味深かったのは、古田の活躍はもとより、藤田が左サイドに回ったことでした・・・ 毎度、石崎監督の采配には驚かされる。西をでフェンダーにしたかと思うと、次はFW。そして今節はMFだった。上里もボランチとバックの間を行き来し、宮澤も前と後ろで使われた。コンサドーレ札幌を見てきて10年を超えるが、こんな監督見たことがない。 そんななかでも、古田が頭角を現すと、いよいよ藤田もスタメン落ちかと見ていた。他の選手と違って、藤田ほど右サイド以外が想像できない選手はいない。ところが、フタを開けてみると、なんと左サイドだった。 一般に、監督には「人」を取る監督と、「カタチ」を取る監督がいるように思う。カタチヲ取る監督の代表格は、いうまでもなく前三浦監督。まず4-4-2の3ラインというカタチがあって、そこに人を当てはめていった。ところが、石崎監督は、カタチにはこだわりはないらしい。試合中でもめまぐるしくシステムが変わる。 反対に、「人」に対しては強いこだわりがあって、同じポジションに古田が台頭してくると、ポジションをずらしてまでその「人」を使おうとする。もっとも今期、札幌が得点力不足に苦しむのは、こうした用兵が一因であることは間違いない。コンビネーションを高めようと思えば、選手とポジションはできるだけ固定した方がいいからだ。 J2で結果を出そうとするならば、フィールドの約束事はできるだけシンプルにすること。それを三浦監督は教えてくれた。今期の湘南も試合を見ていると、約束事は実にシンプル。ボールを奪ったらまずアジェルにあずけ、アジェルに渡ったと思ったら・・・というように、シンプルな約束事が徹底されている感じがする。 ところが、DFの西がFWになったかと思うと、宮澤になったり、するようなうちの戦い方では、約束事を徹底させようと思っても、約束する相手がくるくると変わって、徹底しない。これではなかなか形が出来ない。 しかし、約束事をシンプルにすると、応用が利かなくなることも昨年学んだ。J1の強力な攻撃陣が、いとも簡単にラインデフェンスの裏を取ると、昨年のうちはどうしようもなくなった。シンプルな約束事の反対は、応用力、選手の戦術眼だ。J1の選手は、技術もさることながら、これが明らかに高い。 石崎監督の目指すサッカーはJ1に定着できるサッカーだという。なるほど、複数のポジション、複数のシステムを実践の中で経験することは、応用力、戦術眼を高めることに確かに結びつく。 縦の突破だけが売りだった藤田が、まったく別サイドを経験する意味は将来に向けて大きい。
プロフィール
コンサドーレの試合をはじめて見たのは、招待券で見た1996年伝説の厚別初戦。ペレイラのフリーキックと、オテーロのVゴールを目撃しました。娯楽の少ない北海道で、それは衝撃的な体験でした。そして実際に自分がファンからサポーターになったのは98年に、オフィシャルサポータークラブに入ってから。以来、今日までホーム全試合観戦を目標に、シーズン券を買って、応援を続け、たとえJ2の最下位になろうとも、年間に5回しか勝てなくとも、(実際になりましたが)、チームがある限り、サポであり続けることを誓って、今日まで生きてきました。
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