2007年12月02日
この一年を集約したような試合でした。 立ち上がりから積極的に動きだしはむしろ水戸の方。前節にセレッソに勝ったということはウソではありません。一方、札幌は、第3クールに始まった大失速を再現するかのような動きの固さで、水戸にゲームを支配された揚げ句、前半10分にコーナーから1失点。 審判も、ささいな接触にも笛を吹くタイプで、本来ならば3万人近いホームの大声援を受けて勢いに乗るところなのに、神経質な笛が勢いを止めてしまいます。自分の過去の記憶をたどると、先制失点、勢いを止める審判という要素は典型的な負けパターンで、審判を目で追いながら嫌な気持ちになっていました。 勝負事ですから勝ちもあれば負けもあるんですが、この試合だけは絶対に負けの許されない試合。もし負ければ確実に3位転落。シーズンの大半を首位を独走してきたチームが、土壇場で3位に落ちることの精神的なダメージははかりがたく、入れ替え戦の勝利など、まったく想像できません。 そして昇格に失敗でもしたならば、クラブが消滅しかねないほどの強烈な反動を受けたでしょう。そういう意味で、今年最も重要な試合であるばかりか、ひょっとするとここ10年で最も大事な試合でした。 もっとも水戸が開始早々の勢いを前後半を通して持続できれば、今の順位にはいないわけで、前半半ばから水戸の勢いが落ちると、札幌も少しずつ盛り返し、30分過ぎからは波状攻撃をかけることができるようになってきました。そして前半43分にダヴィが同点弾をたたき込むと選手にも落ち着きが生まれ、後半は失点しないようにゲームをコントロールしながら、スキを見て追加点を狙うといういつもの札幌の試合運びになりました。そして後半38分、優勝を呼び込むダヴィこの日2点目の決勝点。 札幌の昇格、優勝を三浦監督の戦術の徹底だとか、いろいろと分析できると思いますが、ここで私は5段階路線で掲げた育成路線が大きな決め手となったと言いたい。決勝の2点はいずれもダヴィのすぐれた身体能力が生んだものでしたが、それをお膳立てしたのは西と岡本の若い二人。 長丁場でけが人や警告累積でレギュラーが組めなくなると、問われるのは選手層の厚さと途中補強の充実ですが、資金の限られた札幌は、大枚をはたいてJ1から即戦力を移入するかわりに、ユースから育てた若手が活躍して、西谷や大塚など負傷リタイアしたレギュラーの穴を埋めました。 J2の中でユース組織が実績を示しているのは札幌だけです。一昨年には高松宮杯でJ2として唯一決勝に駒を進めましたし、最終節でも3人ものユース出身がベンチ入りしていました。2点目をアシストした岡本はユース上がりではありませんが、しまふく寮の中で、西や石井、藤田といった同年代のユース組みと寝起きを共にし、刺激を受けて成長したと思います。 三浦監督が言うようにJ2でも資本力が順位に比例している中で、資金力では6番目の札幌が優勝したのは、ひとえに他のチームにはない育成路線の成果だと思います。過去の昇格チームが、途中補強で昇格を決めていったのに対し、資金力の資金力の乏しい札幌は、高い金を出して他から即戦力を移入するかわりに、自前の若手を育てて途中補強の代わりとしたのでした。これは今までのJ2にはなかったパターンだと思います。 そうした意味で、西と岡本がお膳立てした最終節の逆転劇は、今年の札幌を象徴するゲームだったと思います。
大阪の道産子
真の地域育成路線が生んだ優勝!
2007-12-02 23:05
若い力が来シーズンのJ1をかき回せたら良いですね♪ 三浦監督の勝ち点90の分析力はさすがと思わせましたが、シーズン前には 絵に画いたモチ?かなァ・・どうせ緑は掟破りの補強をしたし・・・京都も 戦力は分厚いし・・・サッポロはなんとか3位に食い込んで・・・ と思っていたのが・・でもひばりさんのご指摘どうり若手の育成がなければ この成果は無かったと思います。道内の選手が活躍すれば観客増につながる でしょうし、なにより誇りに思うでしょう(別に道外の選手を悪く言う思い では無いのですが・・やはり地元のクラブですので) 宮沢君もきっとしまふく寮で岡本クンと同じ刺激を受けて成長し日本を代表 するエースストライカーになるでしょう!来年のコンサの活躍が楽しみです♪ 元気「あれッ?ブログ再開したのにコメントは無いの??」 オオドサ「元気さんは宮沢クンがFWだと・・ダヴィと2トップでぇ・・・」 三浦監督「来年の話しをすると鬼が笑うよッ・・ところでオチは無いの?」 オオドサ「優勝したのに落とせません!」 ラモス 「オレに振るなッ!」
わたくし
Re:【第52節】育成路線が生んだ優勝
2007-12-02 23:09
ほんとに。J2でこれだけ育成の成果が出ているのは札幌くらいですし、だから昇格がついてきたのでしょうね。育成というのは本当に難しい仕事で、これがうまく行ったのは、コンサドーレという、長年かかって築き上げた唯一無二のかけがえのない財産への、フロントとサポーターの逆境での意地と、何が起きてもぶれない愛だと思ってます。フロントも叩かれる事が仕事みたいなものだけど、今回だけは胸を張れるでしょう。 J2の場合、あまりに試合数が多いので、特に良い若手が伸びてこないと、後半にばてるんですよね。東京やかつてのうちの昇格の時のような絶対的なストライカーがいない限り。最後に力つきた仙台をみて、特にそう感じました。
hibari
Re:【第52節】育成路線が生んだ優勝
2007-12-03 00:22
みなさまありがとうございます。 と偉そうなことを言っている私も、夏場ごろには、補強補強と騒いでまして、特に大分の松橋が取れそうだ・・・取れなかった事件では、大層、落ち込みました。 その後の大失速の時には、やっぱりあそこで補強しなかったから・・・と思ったんですが、第4クールの粘りはまさに若手の活躍ですから、途中補強に頼らずとも、育成をきちんとしていればチーム力の底上げはできるんですね。 本当はJ2では京都、福岡は育成路線でも札幌よりも先輩だったんですが、京都はさておき、福岡は現有選手の半分を解雇するそうですから、どうなるでしょうね。 うちと同じような境遇の仙台は、ロペスに億単位の金をかけていたそうで、外人にお金をかけた仙台と、育成にかけた札幌との差が出たようですね。
大阪の道産子
定着の予感の一桁の順位!!
2007-12-04 20:39
>ひばりさま! (小さい声)「予想はされていたと思いますがアクセスランキング8位でェすよゥ! (もっと小さい声)「でもアクセスが増えても、これまでどうりノンビリ行きましょう♪」 元気「聞こえてるよッ!オオドサ!!J1に昇格して宮沢君に抜かれる心配する前に、 ブログのアクセス数でヒバリさんに抜かれそうだ★」 ※最近ご訪問のゲストさま。私のコメントには時々中山元気選手が登場しますが これは15節の爽やかな五月晴れの長居第二で、私の眼前で値千金の元気のヘッドで 首位に立った原動力に甚く感動したせいで、スタジアムで「元気ッ!愛してる」との 太い中年男の声援があったら、それは私です☆
hibari
Re:【第52節】育成路線が生んだ優勝
2007-12-04 22:27
(小声)オオドサさん。 お知らせいただき、ありがとうございます。今見てきました。 1週間で1万アクセス越えですか。すごいですね。 いよいよ年末進行に入ってきて、先週の土日は、土曜日は仕方がないとして、日曜日には出勤して雑務をかたそうと思っていたんですよ。本当は。 まぁ、土曜日があれでは、日曜日に仕事ができるわけありません。 というこで、昨日今日、残業タクシーです。 ランキング入り。週1万アクセス越えの目標を達成したから、 ゆっくりといきます。 戦力外の発表など、書きたいことはあるんですけどね。 おっと、仕事に戻らないと・・・・。
大阪の道産子
追伸!!
2007-12-04 22:31
きっとこのアクセス数はJ1昇格のご祝儀かも?? 毎日更新しようとかなんて・・御無理なさらぬようにネ! でも昇格するとまた心配だらけになるのはコンササポ の証拠?ブルーノがいなくなるのは・・・・
コドサ
元気ファンの原点は厚別だよね
2007-12-04 22:34
>五月晴れの長居第二で、私の眼前で値千金の元気のヘッドで首位に立った原動力に甚く感動したせい 兄弟でレスして済みません。 元気のゴールと言えば、2年前のお盆の厚別でも元気ゴールを眼前で見たよね。 ベガルタに先制されたけど、元気の同点弾、そしてその3分後に池内の逆転弾で見事に逆転勝利でしたね。 このときからオオドサは元気ファンになったのでしたね。 ちなみにそのベガルタ戦で、私がパラグアイ国旗をプリントしてオオドサと二人で振っていたら、(A4版の小さなものだけど)試合後にデルリスが気づいて喜んでくれたのが、とっても嬉しかったですね。 # ブルーノの退団が、とってもショックです。
hibari
Re:【第52節】育成路線が生んだ優勝
2007-12-07 00:45
コドサさん 右に(この場合は下にか)同じです。 でも、昔の大宮のバレー以来、昇格するチームって、必ずおや、何であの人をという外人を切りますよね。 前の京都の時も、この間の横浜の時も、なんかそんな気がしました。
プロフィール
コンサドーレの試合をはじめて見たのは、招待券で見た1996年伝説の厚別初戦。ペレイラのフリーキックと、オテーロのVゴールを目撃しました。娯楽の少ない北海道で、それは衝撃的な体験でした。そして実際に自分がファンからサポーターになったのは98年に、オフィシャルサポータークラブに入ってから。以来、今日までホーム全試合観戦を目標に、シーズン券を買って、応援を続け、たとえJ2の最下位になろうとも、年間に5回しか勝てなくとも、(実際になりましたが)、チームがある限り、サポであり続けることを誓って、今日まで生きてきました。
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