2016年01月31日
(1月24日 0-1で敗戦し記者会見の席上で「若い選手が多くピッチに立っていました。その中でトライしたことは何でしょう?」という質問に対して)
「チャンスはたくさんあったんですけど、そこで最後のパスにつながるかどうか、本当に大きなチャンスにつなげていけるか、最後にきめられるかどうか、という部分がまだ足りないところですね。そこが少しでもできる選手が試合にも出て行けると思うので、練習から結果にこだわってやってほしいと思っています。」(四方田 修平)
(1月30日 4-2で勝利し、コメントを求められて)
「うちのチームには若い選手がたくさんいます。大会を通じて良かった選手も足りない選手もいましたし、3試合で考えてもプレーの波があったので、少しでも最終的にスタメンに食い込んでくるように、さらにアピールしてもらいたいですね。」(四方田 修平)
(毎週金曜日のコンサドーレ特集コーナーにおいて、MCからの「開幕前ですから、若手にとっては(ニューイヤーカップが)アピールの場でもありますからね。」との質問に対し)
「アピールはしているつもりなのかもしれませんけど『それじゃあダメでしょ』っていう風に、僕らからすると思うような感じにしか伝わってこないというのが、何か腹立たしいところじゃないですかね。全然、やっていることとか内容は悪くないんですよ。悪くはないけどもっと表現しないとダメでしょ!って思うところはあるんですよね。」
「『ラストチャンスだぞ?』ってこの間のゲームから何人かに言っているんですよね。今シーズンのラストチャンスだっていう、そのくらいのつもりでやらなきゃダメだと思う。だいたいそのくらいのつもりで若い選手はやらないと絶対ダメなんですよね!」
「もう若い選手達はベテランから見ても『もっとアピールしろよっ!』っていうのはあるので・・・。やっているつもりなんでしょうけどね。えげつないくらいのアピールをここから何人かの選手が見せてくれることを期待したいですね!」(野々村 芳和)
アピール不足。四方田監督、野々村社長に言われるまでもなく、僕らも感じていた若手選手の停滞。4-2で今季対外戦初勝利という結果は喜ばしいものであったが、「結果にこだわって」プレイした選手は多くなかったように感じられた。
野々村社長のラジオによると、神田夢実が小野・稲本・高原そして野々村社長が居並ぶ部屋に呼ばれ、直々に「ダメ出し」をされたようである。小野伸二がせっかくなので神田を呼ぼうとなり実現した「説教」ならぬ「説法」。数ある若手選手から神田を呼んだということは、小野は相当彼のことを買っているのだなと感じさせる。かつて中山雅史は横野純貴(現.タイ2部 バンコクFC)の練習でも決して手を抜かない姿勢に感心し、背番号9の継承者に彼を選んだ。都倉-荒野ラインのような師弟関係は見えないものの、独特のプレーリズムを持つ2人である。30日の試合で神田がどんなアピールを見せてくれるのか。金曜日の放送を聞いてから楽しみにしていたのだが。
1番アピールしたのはイルファンだった。次点で中原。微差で神田というところか。あくまで昨年までベンチを暖めることの多かった選手の中での話だ。スタメンクラスの選手はそれなりにシーズンでの活躍を期待させる安定したプレーを見せてくれた。そのうえで「アピール」してくれたのがイルファンであっただけだ。
何を持って「アピール」とするか。一番分かりやすい「結果」が「ゴール」だ。この試合ゴールを決めたのは、個人技でゴールをこじ開けた都倉賢。カウンターからフリーになり、うれしい公式戦初ゴールとなった中原彰吾。小野と交わした一瞬のアイコンタクトからCKをゴールに沈めた進藤亮佑。そして、爆発的なスピードを活かしゴールネットを揺らしたイルファン。アシストは神田夢実、小野伸二、前貴之。彼らのお膳立てがあって、ゴールがある。勿論そうだ。ただドリブラーという相手を抜き去りチャンスを物にするという「武器」をアピールする上で、残念ながら神田の姿勢には「結果にこだわる」姿勢が見られなかった。
アシストしといて何がアピール不足じゃという声があるのは分かっている。実際、中原のゴールをアシストしたシーンでは、相手選手を3人引き連れドリブルで持ち上がり、中原をフリーにする完璧なアシストだった。あれで決められないなら中原は論ずるに値せずである。とはいえ彼の武器は何か?先ほども述べたが「独特なリズムのドリブルで相手を抜き去りゴールに迫る」ことではないだろうか。少なくとも攻撃にアクセントを加えるために投入されることが多い。・・・できてんじゃん。いやいやアピールポイントがあったことは分かっている。だが、そのうえで気になっていることがあるのだ。そのプレーは何分だったか手元に映像がないので確認できないのだが、相手陣内の右サイドでロングパスを受けた神田はトラップし中央に居るFWにクロスを上げた。残念ながらクロスは合わずにゴールキックとなったシーンだ。何が気になっているのか。それは彼がボールを受けたときにフリーだったことだ。中央で待ち構えるFWは2人のDFにマークされていた。のべつ幕なしにドリブルで突っかけろとは言わない。言わないが、ドリブルが武器なら仕掛ける場面だと思う。迷ったならそれも問題だが、トラップした時点でクロスしかないと分かるボールの置き方だったため「腹が立って」いるのだ。
他方イルファンは内村圭宏を髣髴とさせる反転で相手を置き去りにしスピードに乗ったドリブルでサイドを駆け上がった。またペナルティエリアに入り込み、成功はしなかったが、裏街道でDFを交わしGKと1対1まで持ち込もうという意思を持ったプレイを見せた。そして相手を突き放す4点目のゴールを決める。ニューイヤーカップで一番アピールしたのはイルファンだと言わざるを得ない完璧なアピールだった。
サイドを主戦場とする選手は多い。神田、イルファン、堀米、上原、石井、前兄弟、新加入のマセード、ジュリーニョ。そして内村や荒野も加わってくる。この中で埋没せずにベンチ入りは勿論スタメンとして出場するためには自分の武器をアピールしなければならない。駒として投入されるに当たり、監督の意図を分かりやすく示すための「武器」。中原はようやく結果を出した。位置取りの確かさやフリーランニングなど評価はされていたが、決定力がなかった。彼に決定力が加わればスタメン奪取も夢ではない。
これからチーム戦術の構築が始まる。いかに監督の駒となり試合に出るか。勝負はもう始まっている。
2016年01月26日
1月16日早朝。キックオフ2016の開催日となったこの日、コンサドーレサポーターに衝撃が走った。「【札幌】博報堂DYMPと戦略パートナー契約へ…1年2億円、7年契約」。もともと「本社を東京に置く大企業が北海道コンサドーレ札幌と2016シーズンから2年数億円のスポンサー契約を結ぶ」という噂はあった。年末に道新スポーツにおいて掲載された2015シーズンを総括するコラム欄でも触れられるほど、公然の秘密となっていたのだ。野々村社長も守秘義務に抵触するとして明言は避けていたものの、その存在は認めていた。昨シーズン終了後からサポーター間を賑わせた噂はこの日遂にヴェールを脱ぐことになった。
改めて博報堂DYメディアパートナーズとの報道における提携内容を整理しよう。
① 株式会社コンサドーレと博報堂DYMPは「クラブビジネス戦略パートナー」として7年契約を結ぶ。
② コンサドーレはクラブのプロモーションなどを担当する3人程度の常勤者を含むスタッフを招くほか、2年間で数億円の支援を受ける。
③ 札幌の売り上げが増えるとともに収入増加分の一部が、博報堂DYMPにマージンとして支払われる。
④ 資金支援のうち年間約1億円を選手の人件費に充てる方針。
⑤ 新規ファン開拓のため、支援を元手に今季のホーム全21試合で地上波テレビ中継の実現を目指しており、優先放映権を持つスカパーなど関係者との交渉を既に進めている。大型契約で得た金銭は、露出の拡大と選手人件費に注ぎ込み、クラブ力の強化を図っていく。
以上の5点が報道されている提携内容になる。この内容についての野々村社長がどのように説明するのか、この生プレゼンを観に札幌ドームへ足を運んだ。
大型ビジョンにスライドを示し雄弁に語る野々村社長。まさか新外国人選手のスカウティングビデオまで公開するとは思わなかった。松山光プロジェクトなどサポーターから寄付を募るなどしてチーム強化に臨んでいるチームであるので、このような資料の公開は評価したいと思う。エゾデン設立に関しても触れていたが、これについてはまた後日触れたい。
「皆さん今朝の報道で知っていると思いますが」と社長はスライドを切り替え、遂に提携内容の説明が始まった。おおむね報道の通りであり、「1年推定2億円」という報道については「数億円」と幅を持たせた。「今季のホーム全21試合で地上波テレビ中継の実現」についてはスカパー側との交渉を認め、今季からのホーム全試合中継の実現は困難で数試合はスカパーのみでの中継になるかもしれないという展望を示した。これはJリーグとスカパー側での契約内容との兼ね合いもあるためだと説明があり、ただ粘り強く交渉していくという前向きな姿勢が垣間見えた。
大手広告代理店との提携に浮かれていた僕だったが、あくまで周囲のサポーター達の反応は醒めたものだった。③の「収益増加分をマージンとして博報堂DYMPに支払う」という点を悲観視し、彼らの良い様にされるのではないかという見方をする声がちらほら聞かれたのだ。
あらためて広告代理店の業態とはなんぞやというところをネット辞典からの引用ではあるが示すことにする。「メディアの広告枠を広告主に売り、手数料を得るというのが基本的企業形態である。従来は純粋にそれだけを行っていたが、時代とともにその役割は広がっており、その枠に載せる広告を制作指示するのも広告代理店の業務となっている。」
彼らの良い様にされるかもしれないという危惧は「その枠に載せる広告を制作指示するのも広告代理店の業務となっている」という点だろう。人気のある選手を優先的に起用するよう現場に働きかけたり、稼働率の悪い高額選手を解雇するように提言するなど、現場を無視した改善案を「パートナー」という立場から振りかざしてくるのではないか。このような不安が燻っているように思われる。
不安はもっともである。利益を上げるように迫ってくるのは「出資」した企業としては当然であろう。個人的な予想ではあるが、2年に分割して「出資」した数億円を7年かけて「返済」するため、年間の「返済額」は決まっているのではないかと考えている。そのうえで「出来高契約」として、増益分の一定額を「マージン」として支払う。このように考えると④の「資金支援のうち年間約1億円を選手の人件費に充てる方針」といういささか慎重な強化費の使い方が、至極妥当に見えてくるのだ。このように考えると初期投資の回収は可能であり、更なる増益のために「金の卵を産むガチョウの腹を割く」というような無体なことを百戦錬磨の大手企業がするとは思えない。勿論考えが甘いと言われればそれまでだが、7年という長期契約だ。中長期的に利益を上げていけるような「サポート」をしてくれるのではないだろうか。
まずは露出の増大が必須だ。全道への露出という面ではファイターズに一日の長がある。ホーム問わずビジターゲームでもどこかしらの局で生中継が組まれている。そのうえ応援大使として各市町村に選手が赴き、より身近な存在になろうと努力を重ねている。コンサドーレとしても、試合の中継を通し露出を拡大し、今後予定しているユースの拠点拡充を活用しファンの裾野を広げていかなくてはならない。
「最高のファンサービスは勝つことだ」と嘯いた某監督がいたが、一理あると思う。勝てない試合を見ても面白く思わない層も一定数は居るだろう。今年からはホームゲームの地上派中継の拡大がある。スタジアムに詰め掛けるサポーター以上にテレビの前のファンのために、ホーム戦は一層負けられなくなる。J2に降格して4年目を迎える2016年シーズン。今年も勝負のシーズンがやってきた。
2016年01月24日
風が強いし、寒そうだし、せっかくチャンスを与えてもらった若手選手にも温度差があるしで、、、
見所は野々村社長と砂川誠のW解説くらいしかなかったかな。
福森、宮澤、上原あたりの試合に出慣れている組は安心して見ることができた。若手3バックもそれなり。進藤のPK献上はエリア近辺で手を使って止めようとすれば、ああいう結果も仕方ないように思われる。アンラッキーではあると思うが、軽率なプレーではあった。
戦術面ではやはり、ゴール前の精度と飛び込んでくる人数の不足は昨年からの課題として残されたままだ。今後の戦術練習などで改善していってもらえたらと願うばかりだ。
2016年01月20日
いよいよ北海道コンサドーレ札幌が本格始動した。広々とした札幌ドームに多数のサポーターが集い盛り上がったキックオフ2016。新加入選手の紹介や新背番号の発表、選手がMCとして繰り広げるトークショーに野々村社長による経営方針プレゼンなど、多岐にわたる内容で我々に飽きる暇を与えなかった。そんな大成功に終わったキックオフに水を差すわけではないが、改めて札幌ドームは「立派」だなと考えさせられてしまう。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という故事がある。出典は『論語・先進』にあるとされ、孔子が二人の門人子張(師)と子夏(商)を比較して言った言葉に基づく。「水準を越した師も水準に達しない商も、ともに十全ではない。人の言行には中庸が大切である」と説いたという故事から。「何事も程ほどが肝心で、やり過ぎることはやり足りないことと同じように良いこととは言えない。良いと言われることでも、やり過ぎは害になるということ。」という意味で用いられる故事だ。
なぜ長々とこの故事を引いたのか。その理由はと申せば、味の素スタジアムと札幌ドームという立派「過ぎる」スタジアムを有するJ2クラブが開幕で激突するためだ。東京ヴェルディの羽生英之社長は、Jリーグ・ディスラプション(https://newspicks.com/user/9179/ )における金子達仁氏とのインタビューで、「東京23区内に3万人以上を収容できるサッカー専用スタジアムを作る方策はあるのか」という質問に対し、このように答えている。「現在、どこかは言えませんが候補地もすでにあります。そこの首長さんやデベロッパーの方々とは、資金調達の方法などいろいろな話を進めています。今は2020年の東京五輪があり建設費が高騰してきているので、タイミング的には、東京五輪が終わったときに走りだせるような建設スケジュールでいければと思っています。そのスタジアムが手に入れば、われわれはJ1の中堅クラブ並みの収入を手にできると考えています。」東京ヴェルディが味の素スタジアムから離れたがっている理由は社長の弁を借りるとするなら、「調布と府中、三鷹エリアというのはFC東京のホームタウンになります。ですから、われわれはスタジアム周辺の営業活動ができない。サッカークラブは、スタジアムを中心に半径1キロ、3キロ、5キロ、10キロ、20キロにおけるマーケティング戦略を考えるべきだと思っていますが、それができないということが大きい。」という近隣からのサポートを受けられないというデメリットが大きいと思われる。加えて1試合約2000万円(警備費含む)に上るという高額な使用料を軽減するという経営的側面もあるだろう。
「高額のスタジアム使用料」。資金が潤沢でない両チームとも頭を悩ませるのはこの問題だ。コンサドーレ札幌の野々村芳和社長はフットボールチャンネル(http://www.footballchannel.jp/2015/12/19/post127620/ )のインタビューにおいて、自前のスタジアムを持つことのメリットについて、このように解説している。「いまと同じ売り上げしかないとしても、札幌ドームの借用料がなければ1億円以上は他のことに使える。当然今よりも売り上げを伸ばすことを考えるけど、自前のスタジアムができることはクラブを大きくしていくためには絶対必要だと思う」。また、「スタジアムだけでなく、商業施設のような多くの人が常に集えるサッカーとは別のものを用意していく必要があるんじゃないかな。ガンバのスタジアムも周りにいろいろできる。多くの人が日常的に行き来する中にあるスタジアムは面白いと思う」と認識を示し、ヨーロッパで主流となっている多機能複合型スタジアムを志向していることを窺わせた。スタジアムの使用料軽減は勿論のこと、施設として収益を上げ企業として体力を強化していく。何度も経営危機に見舞われてきた北海道コンサドーレ札幌が次のステージに進むためには、多機能複合型の新スタジアムの建設は悲願になるだろう。
また別の側面から東京ヴェルディと北海道コンサドーレ札幌の新スタジアム計画を見ると、もうひとつ共通点が見えてくる。そう、オリンピックだ。2020年東京オリンピック、2026年札幌オリンピック(?)。招致段階であるので(?)を付けさせてもらったが、成熟し切った人口100万都市が古い殻を脱ぎ捨てて更なる成長を迎えるチャンスになる。散々話題に上がり醜態を見せ付けてくれたが、国立競技場の新築はオリンピックが招致されなければ1490億円という巨額な予算は組めなかっただろう。残念ながら東京ヴェルディに対しては五輪に向けて高騰する建築費が夢実現の障害になってしまったようだが、東京オリンピックが成功すれば首都圏の景気の上昇の後押しを受けてスムーズに本拠地を移転することが叶うかもしれない。
2026年冬季五輪の招致を向けて札幌市も動いている。年明け1月4日の北海道新聞に「冬季トレセン、強化に弾み 真駒内競技場、札幌市が指定要請へ」の見出しが躍った。内容としては「札幌市が2026年の招致を目指す冬季五輪・パラリンピックのスピードスケート会場の候補地としている道立真駒内公園屋外競技場(札幌市南区)について、秋元克広市長は4日の記者会見で、「ナショナルトレーニングセンター(トレセン)の指定を国に要請したい」と表明した。指定が実現すれば、地元選手の強化に弾みがつくほか、国から運営費などの補助金を受けられるなど大きな利点がある。」。この記事で大事なことは「市は、1970年に造られた真駒内屋外競技場について、五輪で使う場合は約200億円かけて屋内型に建て替えることを想定している。五輪後はフィギュアスケート、ショートトラックでの利用も見込んでいる。」と施設の立替まで踏み込んでいる点だ。財政が逼迫している道としては難色を示しているとの報道もあるが、札幌市が積極的にスポーツ施設の改築を提案していく姿勢を見せたことは、オリンピック会場としても活用できるような複合スタジアムを検討している野々村社長の構想を後押しするものとなりそうだ。(http://www.footballchannel.jp/2015/12/19/post127620/2/)
各チーム新スタジアムの構想を持ち、現実にするためのタイミングを狙っている。東日本大震災からの復興や東京オリンピック特需など建設費用が高騰している現在。資金面や建築用地など都合が付かずなかなか実現に至らず切歯扼腕する日々を送っていることだろう。ガンバ大阪の新スタジアムが2月にこけら落としを迎える。募金により建築費を賄ったという浪漫の塊だ。俺が街のチームの顔であるスタジアム。用地や構想などまだ机上の空論とも言える段階ではあるものの、誇りを持って他チームのサポーターに自慢できるような「立派な」スタジアムが、この札幌の街に出来るであろう日を夢見たいと思う今日この頃だ。
2016年01月16日
さあキックオフ2016だ。待ちに待ったお披露目がやってきた。当日になり遂に新規スポンサーならぬ新規パートナーが判明した。博報堂DYメディアパートナーズ。2003年10月に、博報堂、大広、読売広告社のメディア部門を分割移転して設立され、博報堂DYグループを構成する3社をつなぐハブ機能を持つ日本初の総合メディア事業会社だ。同社と7年契約を結び1年推定2億円とみられる金額が、札幌に入るととなる。一方で札幌の売り上げが増えるとともに、同社にマージンが支払われるため、ただ安穏と大型スポンサーだと浮かれるのは考え物かもしれない。このあたりの展望については本日の野々村社長の説明を待ちたいところだ。
先日の記事の中で「エゾデンに関してFパワーと手を組むのだから、胸スポンサーは『エゾデン』だろう」としたり顔で述べてしまった己の不明を恥じるばかりだ。・・・でも博報堂だよ。電通に売り上げ面で離されてるとはいえ、あの博報堂だよ。予想できないじゃない。噂の段階でさえ「本社東京で2年総額4億の短期契約」までしか漏れてきてないしさ。こんな大手が、片田舎の下部リーグ所属チームと手を組むとか考えられないでしょうよ。
なんてぼやいても仕方ない。なんにせよ、キックオフが俄然楽しみになった。さて、そろそろ札幌ドームに向かうとしよう。皆様、会員証はお忘れなきように。
※本日のスポーツ報知の記事から一部引用させてもらいました。 http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20160115-OHT1T50142.html
2016年01月13日
待ち焦がれた発表だった。1月13日、北海道コンサドーレ札幌の公式サイトに「2016明治安田生命J2リーグ 北海道コンサドーレ札幌 開幕カード決定のお知らせ」の文字が躍った。2月28日にアウェイで開幕を向かえ、札幌に凱旋するのは3月13日。せっかくなので、発表になった対戦カードを昨年の対戦結果とともに記載していきたいと思う。
第1節 AWAY
2月28日(日) 東京ヴェルディ vs 北海道コンサドーレ札幌
■会場:味の素スタジアム(東京都調布市西町376−3)
H.1-1(CS:ナザリト 東京V:南 秀仁)
A.2-0(CS: 小野 伸二、上里 一将)
1勝1敗
第2節 AWAY
3月6日(日) FC岐阜 vs 北海道コンサドーレ札幌
■会場:岐阜メモリアルセンター長良川競技場(岐阜市長良福光大野2675-28)
H.1-2(CS:上原 慎也 岐阜:渡邉 将基、レオミネイロ)
A.1-0(CS:都倉 賢)
1勝1敗
第3節 HOME
3月13日(日) 北海道コンサドーレ札幌 vs 愛媛FC
■会場:札幌ドーム(札幌市豊平区羊ヶ丘1番地)
H.0-1(愛媛:瀬沼 優司)
A.0-0
1敗1分
お得意さんはいないのは勿論だが、一歩間違えれば3連敗までありうる対戦カードが続く。AWAYの連戦が続くことはすでにJリーグ側へ要望として提出しており、昨年11月26日付の報知新聞によれば「今年(注.2015年)も沖縄と熊本で6週間のキャンプを実施したように、長期間を道外で過ごすのは札幌の通例。来季(注.2016年)は1月18日から沖縄で体力作りから始め、2月10日過ぎをメドに熊本へ移動。そこを拠点に開幕後も再び熊本に戻って調整し、2戦目に備える。クラブ幹部は「熊本は環境も良く選手も慣れている。札幌と行ったり来たりより負担にはならない」と最良の方策を執る。」となっている。
2戦目がFC岐阜となったことも熊本からの移動を考えれば大きなプラスになりそうだ。近隣の中部国際空港と熊本空港は1日3往復する直通便が就航しており、乗り継ぎなどによる選手への疲労軽減が見込める。懸念事項としてはキャンプ地との気温差による体調不良が挙げられるが、これはこの時期の全てのチームに当て嵌まることなので問題視するだけ無駄だろう。
とはいえ懸念しなければならないこともある。こちらを見て欲しい。
2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ
■第1節 2月27日
FC東京 vs 大宮アルディージャ 味の素スタジアム
2016明治安田生命J2リーグ
■第1節 2月28日
東京ヴェルディ vs 北海道コンサドーレ札幌 味の素スタジアム
これは単純にJリーグのサイト(http://www.jleague.jp/release/post-41230/)からコピーしてきたプレスリリースから抜粋したものだ。味の素スタジアムで2日続けてプロサッカーの試合が予定されているのだ。懸念材料は、そう「芝」だ。かつて味の素スタジアムを運営する株式会社東京スタジアムは芝の状態保全に関し、FC東京と一悶着起こした苦い過去がある。(http://www.j-cast.com/2008/06/06021385.html 参照)改善がなされ、Jリーグベストピッチ賞に選ばれないものの2016年元日に開催となった第95回天皇杯の決勝の地に選ばれるなど一定の評価がなされていると言える。グラウンドキーパーの腕の見せ所とサッカーファンとして関心が尽きることはないが、コンサドーレサポーターとしては懸念材料として取り上げざるを得ない。まして1年を占う開幕戦だ。その開幕戦を不良なピッチコンディションのために、本来目指すサッカーを展開できずに蹴り合いに終始するようなことはあってはならないと考える。なにより両チームのサポーターが不憫だ。
何にせよ、北海道コンサドーレ札幌として迎える開幕戦。開幕戦が関東開幕戦となり、味の素スタジアムにはホームに負けないほど熱く大勢のサポーターが詰め掛けるだろう。一足早い春の訪れを勝ち点3という結果でともに味わいたいものだ。
2016年01月10日
「今、例えば世界はヨーロッパの特にイングランドプレミアリーグが1番盛り上がっているというか、潤沢なリーグになっていますけど20年前はそうではなかったわけで。サッカーはどこで何が起こるのか分からなかったりすると思うんですよね。ちょっとしたチャンスを、もし日本が上手くつかめると凄く世界でも大きなリーグになる可能性は十分あると思うので、そういうチャンスが来た時に、しっかりチャンスをつかめるように準備をしながらやっていきたいなと思っています!」金曜日の野々村社長が出演しているラジオでのコメントである。何が起こるか分からないというのは昨今のJリーグでも言えることだ。監督をうっかりマイアミの奇跡から素人に変えてしまったために降格した青黒の某チーム。一点豪華主義を狙いウルグアイ代表を獲得し内紛を招き世紀のグダグダを見せて2016年シーズンも残留した某ピンクチーム。そして「繰り返す」ジェ(ry某チーム。・・・まずコンサドーレに小野伸二と稲本潤一が並び立つとは思わなかったよね。
「特定規模電気事業者」という言葉がある。何をこのように言うかというと、「電力供給を事業とする会社のうち、北海道電力や東京電力といった一般電気事業者ではない、50kw以上の高圧電力を必要とする需要家を対象として電力の小売り供給をする事業者。さらに一般電気事業者の電線網を借り受けて特定の需要家に電力を供給している事業者。現在では新電力と呼ばれることが多い。」
何ゆえこれを取り上げたかと言えば、エゾデンのニュースにあまり触れてなかったなと思ったからだ。
そもそも「電力の自由化」って何?というところもあるが、端的に言えば、2016年4月から電力会社に卸電力を供給する発電事業者(IPP)から一般家庭などでも購入できるようになるということ。一般家庭などでもというところに引っかかる方もいると思うが、1995年の時点ですでに大型ビル群など特定の地点を対象とした小売供給が特定電気事業者に認められていたのだ。僕らの見えないところで既に電力自由化の動きは進んでおり、今回の一般家庭向け電力の自由化という花火の打ち上げにより、一躍注目を浴びることとなった。
2015年12月31日北海道新聞1面(道新スポーツではなく北海道新聞)「サツドラとコンサ、電力参入 共同で新会社、4月から契約仲介」の見出しが躍った。記事の内容を抜粋すると、「ドラッグストア道内大手のサッポロドラッグストアー(札幌、富山浩樹社長)と、サッカーのコンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブ(同、野々村芳和社長)は、来年4月からの電力小売り全面自由化に合わせ、電力販売事業に乗り出す。新電力大手F―Power(エフパワー、東京)と提携した上で、新会社「エゾデン」を設立、知名度を武器に道内で数万件規模の顧客開拓を目指す。サツドラなどの共通ポイントサービス「エゾカ」のポイントを電力利用に応じて付与するほか、売り上げの一部をスポーツ振興などに充て、道民に還元する。F―Power(エフパワー、東京)は道内での知名度は高くない上、営業基盤もない。このため、160以上の店舗網をもつサツドラや幅広い年代層に支持されるコンサと連携することで、顧客開拓を優位に進めたい考えだ。」とのこと。2016年1月2日の日刊スポーツの後追い記事によると「事業を行うために新たに設立する「エゾデン」社長に、札幌の野々村芳和社長(43)が就任する。クラブは、知名度を生かし新電力会社をPR。サツドラは共通ポイントサービス「エゾカ」のポイントを電力利用に応じて付与するなどし、売り上げの一部を、道内のスポーツ振興や札幌の若手選手の育成費用などに充てていく。軌道に乗れば、年間数千万円規模の収入が見込まれる。1月中旬に詳細を発表し、会見を行う。」とされている。
そもそも「新電力大手F―Power(エフパワー、東京)」ってどんな会社なのだろうか?会社のホームパージ(https://f-power.co.jp/info/)から引用すると、事業内容は「電力の売買業務及び売買の仲介業務、発電及び電力の供給業務、蒸気、温水、その他熱エネルギーの供給業務並びに送配電業務等」。代表者は「代表取締役 洞 洋平」。設立年月日は「2009年4月1日」。資本金は「1,814百万円(資本準備金2,977百万円)」。という会社なようです。その後も色々調べたところ、エフパワーは新電力業界No.2のシェア率10%を誇っているとのこと。また備考の親会社などの項目については「みずほ証券系」と、割と硬い会社がバックについている。シェア10%とはいえ、販売量(MWh/月)では首位株式会社エネット(親会社 NTT40%:東京ガス30%:大阪ガス30%)の937,433に対し500,814と2倍近く話されているという状況。2016年4月の電力自由化に向けて、必死にシェア拡大に向けて露出拡大を図っていると見ることができる。
そこに振って湧いた2年4億の新規スポンサーの噂だ。「1月中旬に詳細を発表し、会見を行う。」という「エゾデン」の詳細発表を待つしかないが、おそらく胸スポンサーになるだろうと考えている。理由としては2010年の「住生活Jでアジア戦略 鹿島にロゴ検討」の記事だ。その記事の中から抜粋すると「「リクシル」は、アジア進出をもくろむ住生活グループが、相次ぐ合併でまとまっていなかったブランドイメージ再構築のために立ち上げたもの。毎年アジア全域を舞台にするACL常連クラブの鹿島は、プロ野球球団以上(プロ野球の横浜買収を検討したが不成立に終わっていた。)に、ブランド告知の媒体として価値が高いとの見方もある。」。北海道の一般家庭に対しシェア拡大を図るのであれば、コンサドーレの胸に「エゾデン」の文字は欠かせないものであるだろう。生きるか死ぬかの「ヨーイドン」。「エゾデン」がどの程度北海道で新電力のシェアを獲得するのか。「サッカーはどこで何が起こるのか分からなかったりすると思うんですよね。」この野々村社長の言葉通り、目が離せないシーズンが目の前に来ている。
※胸スポンサーは変わらず「白い恋人」でした。その代わり、噂の新スポンサー(?)は博報堂DYMPと東京の本社を置く大企業と相成りました。野々村社長もエゾデンでは副社長に就任と、やはり報道は報道であり公式発表までは分からないということが身に沁みて分かりました。
2016年01月05日
皆さん、仕事始めの夜いかがお過ごし?ミルry
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
いよいよお年玉こと日本人移籍選手の獲得がリリースされた。新しく仲間に加わるのはヴィッセル神戸を契約満了となったDFの増川隆洋選手。増川選手といえば、名古屋グランパス時代に闘莉王とコンビを組みチームを優勝に導く原動力となった選手だ。空中戦にも強く、MF出身ということもあり足元も上手いとの触れ込み。惜しむらくは年齢が36歳と高齢であり、1シーズンフルでの活躍は見込めないだろうという点。しかし空中戦の強さがウリであるというは、ボールの落下点に入りきれず無駄にデカイもとい、恵まれた体格を活かし切れないの若手DFの良い教材になるのは間違いないだろう。トップ下の小野伸二、ボランチの稲本潤一、CBの河合竜二・増川隆洋。一時代を築いた彼らの共演を見たい反面、引導を渡す選手が出てきて欲しいというのも悩ましいところだ。
徒然と酔いに任せて思うところを書き連ねてみた。奈良の移籍は残念ではあるが、報道通りなら6000万以上の移籍金がコンサドーレには残る。最後に何か述べるとするなら、日本を代表するCBに「CB」になってくれというところか。海外移籍したもののSBでキャリアを重ねる日の丸レギュラー選手も居るのだから。自分のポジションに拘りを持って成長していってほしい。陰ながら応援している。彼の前途に幸多かれ。
何はともあれ年が明けた。契約更新していない選手はパウロンを残すのみ。In/outはどうなるか分からないが、新たな仲間を迎える心の準備をして粛々と日々の業務に励んでいこうではないか。言われんでも分かっているとは思うがね。さあ明けて5日も踊らにゃ損損!!
プロフィール
98年J1参入決定戦に敗れ涙に暮れる札幌サポを見たことで、コンサ愛に目覚めた非道民。 何の因果か札幌に居を構え、試合結果に1週間のテンションを左右される日々。 いい年こいてまだ中二病が完治していない。 思い出とコンサの試合と日常をミキサーに投げ入れて、味の素で整えた文章を提供していく。 ご笑覧いただければ幸いだ。
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