エゾテン?いいえエゾデンです。

2016年01月10日

 「今、例えば世界はヨーロッパの特にイングランドプレミアリーグが1番盛り上がっているというか、潤沢なリーグになっていますけど20年前はそうではなかったわけで。サッカーはどこで何が起こるのか分からなかったりすると思うんですよね。ちょっとしたチャンスを、もし日本が上手くつかめると凄く世界でも大きなリーグになる可能性は十分あると思うので、そういうチャンスが来た時に、しっかりチャンスをつかめるように準備をしながらやっていきたいなと思っています!」金曜日の野々村社長が出演しているラジオでのコメントである。何が起こるか分からないというのは昨今のJリーグでも言えることだ。監督をうっかりマイアミの奇跡から素人に変えてしまったために降格した青黒の某チーム。一点豪華主義を狙いウルグアイ代表を獲得し内紛を招き世紀のグダグダを見せて2016年シーズンも残留した某ピンクチーム。そして「繰り返す」ジェ(ry某チーム。・・・まずコンサドーレに小野伸二と稲本潤一が並び立つとは思わなかったよね。
 「特定規模電気事業者」という言葉がある。何をこのように言うかというと、「電力供給を事業とする会社のうち、北海道電力や東京電力といった一般電気事業者ではない、50kw以上の高圧電力を必要とする需要家を対象として電力の小売り供給をする事業者。さらに一般電気事業者の電線網を借り受けて特定の需要家に電力を供給している事業者。現在では新電力と呼ばれることが多い。」
 何ゆえこれを取り上げたかと言えば、エゾデンのニュースにあまり触れてなかったなと思ったからだ。
そもそも「電力の自由化」って何?というところもあるが、端的に言えば、2016年4月から電力会社に卸電力を供給する発電事業者(IPP)から一般家庭などでも購入できるようになるということ。一般家庭などでもというところに引っかかる方もいると思うが、1995年の時点ですでに大型ビル群など特定の地点を対象とした小売供給が特定電気事業者に認められていたのだ。僕らの見えないところで既に電力自由化の動きは進んでおり、今回の一般家庭向け電力の自由化という花火の打ち上げにより、一躍注目を浴びることとなった。
 2015年12月31日北海道新聞1面(道新スポーツではなく北海道新聞)「サツドラとコンサ、電力参入 共同で新会社、4月から契約仲介」の見出しが躍った。記事の内容を抜粋すると、「ドラッグストア道内大手のサッポロドラッグストアー(札幌、富山浩樹社長)と、サッカーのコンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブ(同、野々村芳和社長)は、来年4月からの電力小売り全面自由化に合わせ、電力販売事業に乗り出す。新電力大手F―Power(エフパワー、東京)と提携した上で、新会社「エゾデン」を設立、知名度を武器に道内で数万件規模の顧客開拓を目指す。サツドラなどの共通ポイントサービス「エゾカ」のポイントを電力利用に応じて付与するほか、売り上げの一部をスポーツ振興などに充て、道民に還元する。F―Power(エフパワー、東京)は道内での知名度は高くない上、営業基盤もない。このため、160以上の店舗網をもつサツドラや幅広い年代層に支持されるコンサと連携することで、顧客開拓を優位に進めたい考えだ。」とのこと。2016年1月2日の日刊スポーツの後追い記事によると「事業を行うために新たに設立する「エゾデン」社長に、札幌の野々村芳和社長(43)が就任する。クラブは、知名度を生かし新電力会社をPR。サツドラは共通ポイントサービス「エゾカ」のポイントを電力利用に応じて付与するなどし、売り上げの一部を、道内のスポーツ振興や札幌の若手選手の育成費用などに充てていく。軌道に乗れば、年間数千万円規模の収入が見込まれる。1月中旬に詳細を発表し、会見を行う。」とされている。
 そもそも「新電力大手F―Power(エフパワー、東京)」ってどんな会社なのだろうか?会社のホームパージ(https://f-power.co.jp/info/)から引用すると、事業内容は「電力の売買業務及び売買の仲介業務、発電及び電力の供給業務、蒸気、温水、その他熱エネルギーの供給業務並びに送配電業務等」。代表者は「代表取締役 洞 洋平」。設立年月日は「2009年4月1日」。資本金は「1,814百万円(資本準備金2,977百万円)」。という会社なようです。その後も色々調べたところ、エフパワーは新電力業界No.2のシェア率10%を誇っているとのこと。また備考の親会社などの項目については「みずほ証券系」と、割と硬い会社がバックについている。シェア10%とはいえ、販売量(MWh/月)では首位株式会社エネット(親会社 NTT40%:東京ガス30%:大阪ガス30%)の937,433に対し500,814と2倍近く話されているという状況。2016年4月の電力自由化に向けて、必死にシェア拡大に向けて露出拡大を図っていると見ることができる。
 そこに振って湧いた2年4億の新規スポンサーの噂だ。「1月中旬に詳細を発表し、会見を行う。」という「エゾデン」の詳細発表を待つしかないが、おそらく胸スポンサーになるだろうと考えている。理由としては2010年の「住生活Jでアジア戦略 鹿島にロゴ検討」の記事だ。その記事の中から抜粋すると「「リクシル」は、アジア進出をもくろむ住生活グループが、相次ぐ合併でまとまっていなかったブランドイメージ再構築のために立ち上げたもの。毎年アジア全域を舞台にするACL常連クラブの鹿島は、プロ野球球団以上(プロ野球の横浜買収を検討したが不成立に終わっていた。)に、ブランド告知の媒体として価値が高いとの見方もある。」。北海道の一般家庭に対しシェア拡大を図るのであれば、コンサドーレの胸に「エゾデン」の文字は欠かせないものであるだろう。生きるか死ぬかの「ヨーイドン」。「エゾデン」がどの程度北海道で新電力のシェアを獲得するのか。「サッカーはどこで何が起こるのか分からなかったりすると思うんですよね。」この野々村社長の言葉通り、目が離せないシーズンが目の前に来ている。


※胸スポンサーは変わらず「白い恋人」でした。その代わり、噂の新スポンサー(?)は博報堂DYMPと東京の本社を置く大企業と相成りました。野々村社長もエゾデンでは副社長に就任と、やはり報道は報道であり公式発表までは分からないということが身に沁みて分かりました。


post by kitajin26

10:00

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