再起動

2023年12月25日

 2023年も残り1週間となったタイミングで、しかもクリスマスに4年ぶりの更新となってしまった。前回の更新も19年ルヴァンカップ準優勝を受けてのものであり、それだって間2年空いている。なぜ今更記事を書こうかと思い至ったかというと、きっかけは24日北海道新聞のスポーツ欄掲載された記事を読んだことだ。

「コンサドーレ 田中と福森が移籍へ」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/957003/

 すでに各スポーツ紙で報道がなされており、いまさら何をと思われるかもしれないが「大本営」が取り上げたことで諦めがついたという感じだろうか。福森は福森で別記事で語りたいこともあるので今回は割愛するが、田中の移籍が記事作成のきっかけになった。
 何が琴線に触れたかというと、彼の移籍により2019年入団の「大卒トリオ」がすべて退団することになったことだ。ミシャの招聘によりチーム歴代最高順位である4位フィニッシュやルヴァンカップ準優勝と実績を重ねた結果、成功した有力新人のリクルート。特に田中は大学在学中にU-23世代代表に選ばれる逸材だった。ルヴァンカップ準優勝したチームに彼らが加わることで、「見たことのない景色」を見ることができるのではないかと期待した。残念ながら勝負をかけた20年シーズンはコロナ流行に伴い満足のいく結果とはならなかった。戦力的にも相次ぐけが人の発生やソンユンや武蔵など主力の移籍によりJ1定着は果たせたものの、中位にも定着してしまった。そのようなシーズンを過ごす中で田中・高嶺・金子の3人に小柏を加えた「大卒4人衆」はコンサドーレの主力として活躍し市場価値を高め、遂に「収穫の時」を迎えることとなった。そう、彼らの移籍により一つのサイクルが終わったと感じたのが、記事作成のきっかけとなったのだ。
 報道通りであれば、高嶺はすでに移籍金が発生する移籍を行っており、小柏は2億円、金子は1.6億円を産み出してくれる見込みだ。コンサドーレの年間売り上げは22年で36億534万円。23年度も同水準で推移していると考えた場合、小柏・金子の移籍金収入だけで10%分上乗せになる。
 主力が抜けて順位も落ちて、最悪降格したら元も子もないという考えは理解できるし、負け試合を見るのはつまらないというのが本音のところだ。それでも地方クラブが生き残るためには移籍金をいかに稼ぐかが視点として欠かせないと考えている。三上GMもネクスト田中・金子としてDF岡田大和(福岡大)・MF田中克幸(明治大)を準備している。一足早く入団したFW大森(順天堂大)や25年入団予定のMF木戸(大体大)ともども主力として定着させ、リーグタイトルを狙いながら売り時を考えることとなる。
 大森はけがに苦しんだ1年ではあったがルーキーイヤーに得点を挙げることができた。また、田中克幸は24日に行われた全日本大学サッカー選手権大会決勝で勝利を決定づける2点目をあげ、明治大の4年ぶり4度目の日本一に導いた。
 正式な獲得発表がDF家泉のみと不安なオフを過ごされているサポーター諸兄。どうだろう、魅力的なルーキーたちだと思えてきたのではないだろうか?コンサドーレのこれらの見通しは明るいと思えはしないだろうか?無論ルーカスが抜けた右サイドにはドでかい穴が開いているし、能書きを垂れても大卒新人の実力派未知数で計算は立たないのは承知の上だ。26年度からは秋春制に移行するし、コンサドーレに限らず激動で先行き不安な23年は暮れようとしている。それでもコンサドーレに魅力を感じて入団してくれる選手はいるのだ。
 最後に鬼が笑うと承知でもう一つ妄言をつぶやかしてもらいたい。
「新大卒4人衆」が戦力として移籍金を稼げるレベルまで成長できたとする。小柏たちの例を考えれば3年~4年で移籍のタイミングを迎えるはずだ。するとどうだろう、秋春制に移行したタイミングとかち合い海外からアプローチしやすい時期に重ならないだろうか?Jリーグがシーズン移行決定について会見した資料で、欧州中堅リーグから欧州トップリーグへ日本人選手が移籍する際の移籍金を20億円とモデルケース上で試算していた。リーグの価値がどこまで高められているかは分からない。ただ、夏の移籍マーケットで動く金額は1兆3,000億円という途方もない額だ。
 「レインメーカー」は誰になるのか。そんな夢を見られたらいいなと思っている。


post by kitajin26

00:30

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