札幌特殊(?)事情

2005年11月27日

横断幕&試合終了後トラブル問題の概要がかなりわかってきまして(たとえばこの報告とかこの報告とかこの報告とか<みなさんに感謝&鳥栖の運営の方には大変ご迷惑をおかけしました)。

※道新さんはかなりはっきり書いて主張もしてますね。

そうはいっても現場に居合わせたわけではないことに変わりはないから、そこに真正面から切り込むつもりはないのだが、いい機会なので、ずっと頭の片隅にあってもやもやしていることを、まとまらないままではあるが、まとまらないなりに、書いてみよう。

コンサドーレ札幌は、Jリーグブームからはちょっと遅れてスタートしたクラブだ。また、近くに別のJクラブがないという地理的な問題があって、多くのサポーターは、他のクラブのホームスタジアムがどんなふうになっているのか、メディアを通じてしか知らない。

今日は自分の応援するチームはアウェーで遠くに行ってるから、別のチームの試合を見に行こうか、と、簡単に他チームの試合に出かけられるのは、首都圏や東海、近畿だけに限らない。九州なら福岡と鳥栖はすぐ近くだし、仙台と山形も近いし、北海道にいるとものすごく辺鄙に感じられる徳島だって、実は神戸がすぐそばだ(徳島から見れば北海道のほうがよほど辺鄙だろうが)。

そういう意味では、札幌の観客は、隔離された状態にある(観客というのがいいのかサポーターというのがいいのか、人によって受け止め方が異なる言葉を使うのは難しいのだが)。この情報氾濫時代にそんなことなかろうと思われるかもしれないが、これは僕の実感。やっぱり、実際に足を運んでみるのと、メディアを通じて見聞きするのとでは、全然違う。

もう一つ、比較的近い場所に別のクラブがないと、生観戦する絶対数が確実に違ってくる。首都圏在住者なら、柏レイソルのサポーターであっても柏の試合がなければ(あるいは試合会場が遠隔地ならば)味スタにFC東京の試合を見に行く、といった行動は、かなり普通のことだろう(「普通って何よ?」とかいう議論はおいといて)。

だから、札幌の観客(いや、サポーターといったほうがいいのかな、やっぱり)が、(首都圏在住者をはじめとする)Jリーグ経験値の高い人たちと異なる空気を持っているのは、仕方がないことだ。いやいや、仕方がないというと否定的に聞こえちゃうけど、オリジナリティを持ちうる可能性があるってことだ。

だから、サッカー界の常識では、なんて言葉に、簡単に逃げないほうがいい。「サッカーは戦争だ」「サッカーでは相手チームにブーイングするのは当然だ」「レフェリーがホームチーム寄りの判定をするのはよくあることだ」等々の、誰が決めたわけでもない常識なるものにとらわれる必要はない。試合のルールとは違うんだから、「こういうときはこうでなければならない」と、自らの行動を縛る必要はない。

Jの中では比較的トラブルの少ないコンサドーレの試合で、元気のよすぎるサポーターが出るのはアウェーゲームばかり(たとえば去年の等々力とか、一昨年の大宮公園とか)であるのは、その辺の温度差ゆえなのではないか。アウェーゲームにも多くのサポーターが集まり、しかもそのうちのかなりの部分が札幌在住者ではないという点では、コンサドーレは、Jの他の多くのクラブとは異なる。運営にとっては、他のクラブを見習うだけでは不十分であり、さらに一歩先を行くコントロール(付き合い方)が求められるという難しさがある。

なんか書いているうちに論点が拡散してきてしまった。やっぱりまとまらん。また今後も頭の隅に置いたまま、ときどき出してくることにします。



post by issey11

08:03

日々雑感 コメント(2)

この記事に対するコメント一覧

ぱひ

Re:札幌特殊(?)事情

2005-11-27 14:39

昨日の鳥栖戦にも行っていたAway在住のものです。 前半というか本文の大体は同感です。 ただ、最後のくだりに違和感を覚えます。 以前のことを引き合いにだすのは事実ですししょうがないとは思いますが、昨日のトラブルはホームから遠征してきた人たちが起こしたものです。「異なる空気を持つ」人たちが空気を読めない行動をとっていたのが原因です。そして、それを収拾したのはAway在住のサポたちです。 そういう事実があったという事も認識してほしいですね。

ookuma

よくわかりました

2005-11-27 18:27

=>ぱひ さん コメントありがとうございます。 若干、舌足らずな部分もあったかと思いますが、 情報不足のまま書いてしまったことは反省しております。 (その後、詳細を知りました) また何かあれば、ご指摘ください。

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